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【症例解説】横顔の印象を整えるヒアルロン酸治療|鼻翼基部・ゴルゴラインへの注入で中顔面に立体感を形成

【症例解説】横顔の印象を整えるヒアルロン酸治療|鼻翼基部・ゴルゴラインへの注入で中顔面に立体感を形成

監修医師

医療法人優聖会 最高顧問 井畑 峰紀 医師

井畑医師の詳細はこちら
井畑峰紀医師

この記事でわかること

  1. 横顔の印象を左右する中顔面のポイント
  2. 鼻翼基部・ゴルゴラインと横顔の関係
  3. ヒアルロン酸の注入部位と治療の考え方
  4. 症例から見る施術後の自然な変化

横顔をきれいに見せたいと思ったとき、多くの方がまず鼻の高さや顎先の形に注目するかもしれません。

しかし、横顔の印象は、中顔面(目の下から鼻横、頬の中央付近にかけてのエリア)が平坦だったり、鼻翼基部(小鼻の付け根の部分)やゴルゴライン(下まぶたから頬にかけて斜めに入る溝状のシワ)にくぼみがあったりすると、横から見たときに立体感が不足して見えることがあります。

今回ご紹介するのは、笑ったときに目立つ鼻横のくぼみと、ゴルゴラインの段差にお悩みだった30代女性の症例です。すでにリフトアップヒアルロン酸やほうれい線への治療を受けられており、ほうれい線自体は十分に改善されていました。それでも残っていた違和感の正体と、その解決策について解説していきます。

今回の症例|鼻横のくぼみとゴルゴラインのお悩み

患者様のお悩み(鼻横のくぼみとゴルゴライン)

今回ご紹介する患者様は30代の女性です。
一番のお悩みは、笑ったときに目立つ鼻横のくぼみでした。
そのほかにも、横から見たときの顔のバランスへの違和感や、ゴルゴラインが段差のように見えることも気になっていたようです。
この方は、過去にリフトアップヒアルロン酸を受けた経験があり、ほうれい線への治療も経験済みでした。
施術前の状態を確認すると、顔全体はすでにリフトアップされており、ほうれい線もかなり薄くなっています。
唇や顎先のバランスもよく、正面から見たときに大きな違和感はありません。
しかし、顔全体をあらためて確認すると、鼻翼基部とゴルゴライン付近の立体感が不足していることが分かりました。
正面からは目立ちにくくても、横から見ると中顔面の平坦さが分かる状態だったのです。
ほうれい線やフェイスラインといった、いわば「分かりやすい部分」はすでに整っていたものの、その奥にある中顔面のボリューム自体が不足していたことが違和感の正体でした。
つまり今回の主訴は、ほうれい線そのものではなく中顔面のボリューム不足だったといえます。

横顔の印象は鼻や顎だけでなく「中顔面の立体感」も重要

中顔面の位置

中顔面とは、一般的に目の下から鼻横、頬の中央付近にかけてのエリアを指す言葉です。鼻や顎ほど注目されにくい部分ですが、実は横顔の印象を大きく左右するパーツだといえます。中顔面が平坦に見える原因としては、いくつかのパターンが考えられます。

鼻周囲の骨格がもともと小さい、または奥まっている方もいれば、加齢によって骨や脂肪が少しずつ変化し、鼻周りのボリュームが減っていくタイプの方もいるはずです。鼻翼基部にくぼみがある場合や、ゴルゴラインに段差がある場合、脱脂後などに目の下と頬の境目が目立ちやすくなっている場合にも、中顔面が平坦に見えやすい傾向があります。鼻の周囲を支える骨格のボリュームが少ない方は、中顔面が奥まって見えるタイプであることも多く、顔の中央に立体感が出にくい傾向があるといえるでしょう。

この立体感は横顔の印象を大きく左右する要素です。横顔は鼻先・唇・顎先の位置関係だけでなく、鼻横や頬の位置関係によっても印象が変わってきます。鼻翼基部が奥まっていると鼻だけが前に出ているように見えることがあり、ゴルゴラインに段差があると顔の中央に影が入りやすくなるものです。

反対に中顔面へ自然な立体感が加わると横顔全体のつながりがなめらかに見えやすくなり、顔全体が明るく若々しい印象に近づくケースも少なくないでしょう。

なぜ今回は鼻翼基部とゴルゴラインにヒアルロン酸を注入したのか

今回の患者様は、過去にリフトアップヒアルロン酸やほうれい線への治療を受けており、ほうれい線自体はすでに薄くなっていました。

そのため、さらにほうれい線へ直接追加するのではなく、顔全体をあらためて確認したうえで、立体感が不足していた鼻翼基部とゴルゴラインを整える方針で施術を行っています。気になる線や溝があるからといってそのままヒアルロン酸を追加するとは限りません。違和感の原因が、気になっている部位とは別のところにあることも少なくないのです。顔全体のバランスを見ながら必要な部位を判断することは、すでに整っている部位への入れすぎを防ぐ意味でも大切なポイントといえます。

貴族フィラーでほうれい線が目立たなくなる!

鼻翼基部へのヒアルロン酸は「貴族フィラー」と呼ばれることもある治療です。
鼻翼基部とは、小鼻の付け根付近にあたる部位を指します。この部分が奥まっていると、鼻横にくぼみや影が生じやすくなるといわれる部位で、不足しているボリュームを補うことで、中顔面の立体感を整えることができるとされています。正面では自然な変化でも、横から見ると分かりやすいことがある点も特徴といえるでしょう。

ゴルゴラインは、目頭の下から頬の中央付近へ斜めに伸びるくぼみや境目のことです。
単なる皮膚のシワではなく、骨格や脂肪、支持組織(皮膚を下から支える線維組織)、ボリューム差などが影響しているといわれています。
段差があると影が生じやすく、疲れた印象につながることも少なくありません。
不足している部分を補い、周囲との段差をなめらかに整えることで、鼻翼基部とあわせて中顔面全体の立体感を調整できる場合があります。

脱脂後にゴルゴラインや目の下の段差が気になることがある理由

今回の症例に関連して、目の下の脱脂とゴルゴラインの関係を補足しておきましょう。

目の下の脱脂は、目袋の原因となる眼窩脂肪を取り除く治療です。目袋がすっきりすると、もともとあったゴルゴラインや頬との段差が目立ちやすくなることがあります。脱脂後に脂肪注入などでボリュームを補っていない場合、目の下やゴルゴラインのくぼみを気にされるケースが少なくありません。

ただし、すべての方に同じ変化が起こるわけではなく、原因や適した治療は診察によって異なります。脱脂を受けたからといって、必ずゴルゴラインが目立つわけではない点にも注意が必要です。

施術内容

今回使用したのは、ジュビダームビスタ®ボリューマXC2本。鼻翼基部とゴルゴラインの両方にこの製剤を使用しました。

ボリューマを選んだ理由としては、鼻翼基部が骨格的な支えや立体感を補いたい部位であることが挙げられます。ゴルゴラインについては、比較的やわらかい製剤であるボリフトも選択肢として検討されましたが、今回はやわらかさよりも支持力を重視し、比較的硬さのあるボリューマを選択しました。製剤の選び方は、注入部位や皮膚の厚み、くぼみの程度、希望する仕上がりなどによって使い分けられるのが一般的です。

注入部位と量は以下の通りです。

ジュビダームビスタ®ボリューマXC 2本 注入箇所

ジュビダームビスタ®ボリューマXC 2本

  • NL1(小鼻の付け根にあたる鼻翼基部):左右0.5ccずつ、カニューレ使用(先端が丸い、傷つきにくい注入器具)
  • CK3(目頭の下から頬にかけてのゴルゴライン周辺):左右0.5ccずつ
使用製剤 本数 料金
ジュビダームビスタ®ボリューマXC 2本 121,000円

※料金は使用本数や注入部位によって変動します。

骨格的な支えとなる鼻翼基部と、段差をなめらかに整えるゴルゴラインの両方へ同じ製剤を使用し、中顔面全体の立体感を一体として整える構成としています。

貴族フィラーの施術例(ジュビダームビスタ®ボリューマXC 2本)-症例写真

症例No.0085716

貴族フィラーの施術例(ジュビダームビスタ®ボリューマXC 2本)

施術、料金、期間・回数、リスク(副作用)

施術 小鼻の付け根(鼻翼基部)にヒアルロン酸を注入することで、ほうれい線を目立たなくする施術です。 また、小鼻の広がり、脱脂後の目の下のくぼみの改善にも効果を期待できます。
料金 121,000円(ジュビダームビスタ®ボリューマXC 2本)
期間・回数 1回・15分ほど
リスク
(副作用)
針を刺した部分や注入部分に赤みや腫れが、1~7日程度生じることがあります。

※注意事項:治療の結果には個人差があります。

施術後の変化|中顔面に立体感が生まれ、顔全体が明るい印象に

正面から見た変化としては、目の下から頬にかけての境目がなめらかになり、影が目立ちにくくなりました。頬の中央付近にほんのりとした丸みが加わったことで、中顔面全体がふっくらとした印象に近づいています。ただし正面から見た場合、顔の形が大きく変わるわけではなく、あくまで自然な変化にとどまっている点がポイントです。横から見た変化はより分かりやすく、鼻翼基部から頬にかけてのラインに丸みが加わったことで、施術前に見られた鼻の付け根まわりのへこみがやわらぎました。鼻だけが前に出て見えていた印象が整い、鼻横から口元にかけてのつながりがなめらかに見えるようになっています。今回の症例は、正面よりも横から見たときのほうが、中顔面の変化を実感しやすいケースといえるでしょう。

こうした変化により、顔全体の印象にも良い影響が見られます。目の下から頬、鼻横にかけて自然な立体感が加わったことで、影が軽減され、明るい印象に近づいたといえるでしょう。中顔面のバランスが整うことで、若々しくいきいきとした印象に近づいたと感じられます。

井畑医師がヒアルロン酸治療で重視していること

今回の症例では、患者様が鼻横のくぼみを訴えられていたからといって、そのまま鼻横だけへ注入したわけではありません。
過去の治療歴や現在の顔全体の状態を確認したうえで、ほうれい線はすでに薄くなっていること、リフトアップもされていること、唇と顎のバランスも良好であることを踏まえ、鼻翼基部とゴルゴラインの立体感が不足していると判断し、注入部位を決めています。
シワや溝といった気になる部分だけを見て決めるのではなく、骨格や脂肪、皮膚、靭帯、過去の治療歴まで含めて確認しています。
そのうえで顔全体のバランスを見て足りない部位だけを補い、すでに整っている部位にはむやみに追加していません。 患者様一人ひとりの状態をしっかり見て「必要な部位へ必要な量を注入する」というのが、プライベートスキンクリニックが一貫して大切にしている治療方針です。

井畑峰紀医師

医療法人優聖会 院長
解説医師 井畑峰紀医師

横顔をヒアルロン酸で整えたい方へ

横顔が平坦に見える、鼻横にくぼみや影がある、笑ったときに鼻の横が気になる、ゴルゴラインが段差になって見える、ほうれい線を治療したのに顔全体の疲れた印象が残っている。
こうしたお悩みは、一つだけを見ると別々の問題のように感じられるかもしれません。
しかし実際には、鼻や顎だけでなく、中顔面のボリュームバランスが関係しているケースも少なくないのです。

たとえば、ほうれい線をすでに治療されている方でも、鼻横や頬にかけての立体感が不足していると、疲れた印象や横顔の平坦さが残ってしまうことがあります。
今回の症例のように、気になっている部分とは別の場所に、本当の原因が隠れていることもあるでしょう。
だからこそ私たちは、気になる部分だけを診るのではなく、骨格や脂肪、皮膚の状態、過去の治療歴まで含めて顔全体を確認したうえで、必要な治療をご提案しています。

ヒアルロン酸が適しているかどうか、どの部位にどれくらいの量が必要かは、お一人おひとりの状態によって異なるものです。くぼみの原因によっては、ヒアルロン酸以外の治療をおすすめする場合もあります。まずは一度、診察でご自身の状態を確認してみてください。

ヒアルロン酸注射の施術

まとめ

今回ご紹介したのは、笑ったときの鼻横のくぼみとゴルゴラインの段差を気にされていた30代女性の症例です。過去にリフトアップヒアルロン酸やほうれい線への治療を受けており、ほうれい線やフェイスラインはすでに整っていましたが、顔全体を確認すると鼻翼基部とゴルゴライン付近の立体感が不足していました。

そこで鼻翼基部とゴルゴラインへジュビダームビスタ®ボリューマXCを注入し、中顔面のボリュームバランスを整えています。治療後は鼻横のくぼみやゴルゴラインの段差がなめらかに見えるようになり、横顔のバランスだけでなく顔全体が明るく若々しい印象に近づきました。横顔の印象は、鼻や顎だけで決まるものではありません。鼻横や頬を含めた中顔面の立体感も、顔全体のバランスを大きく左右します。ヒアルロン酸治療では、気になる部分だけを見るのではなく、骨格や過去の治療歴を含めて顔全体を診断し、必要な部位へ必要な量を注入することが大切です。

参考文献

  1. ジュビダームビスタ®ボリューマXC 添付文書(医療機器承認番号22800BZX00338000)
    URL: https://www.info.pmda.go.jp/ygo/pack/112130/22800BZX00338000_A_02_01/
  2. Volumizing hyaluronic acid filler for midface volume deficit: 2-year results from a pivotal single-blind randomized controlled study
    URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24093664/
  3. A Randomized, Controlled, Multicenter Study of Juvéderm Voluma for Enhancement of Malar Volume in Chinese Subjects
    URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28538556/
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よくあるご質問

患者様からよくいただく質問をご紹介します。

貴族フィラーとはどのような治療ですか?

貴族フィラーとは、小鼻の付け根にあたる鼻翼基部へヒアルロン酸を注入する治療です。
鼻翼基部が奥まっていると、鼻横にくぼみや影が生じやすくなり、中顔面が平坦に見えることがあります。
不足した部分を補うことで、鼻横から頬にかけての立体感を整えます。

鼻翼基部のヒアルロン酸で、ほうれい線も改善しますか?

鼻翼基部のくぼみが、ほうれい線の見え方に影響している場合、ほうれい線が目立ちにくくなることがあります。
ただし、ほうれい線の原因は骨格やたるみ、脂肪の減少などさまざまです。
今回の症例もほうれい線の改善ではなく中顔面の立体感を整えることが目的でした。

脱脂をするとゴルゴラインが目立ちますか?

すべての方にゴルゴラインが目立つわけではありません。
ただし、目の下の脂肪を除去して目袋がすっきりすると、もともとあった目の下のくぼみやゴルゴラインとの段差が目立つことがあります。
脱脂後の状態によっては、ボリュームを補う治療が検討されます。

ヒアルロン酸で顔が大きく見えることはありますか?

必要以上の量を注入したり、適していない部位へ注入すると、顔が重たく見える可能性があります。
顔全体のバランスをよく確認し、ボリュームがある部位と、不足している部位の見極めが重要です。
今回は整っていた部位には追加せず、必要な部位のみ注入しました。

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DOCTOR.

井畑峰紀医師

医療法人優聖会 最高顧問

井畑 峰紀

糸リフトやフィラー注入によるシワ・たるみなどの美肌治療などに携わり、約20年の豊富な経験と知識を活かし、患者様に感動を与える美容医療を追求しています。適切な治療と丁寧な説明で、安全性と満足度の高い施術をご提供いたします。

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資格

経歴

平成15年

大阪医科大学 形成外科教室:入局

平成21年

大阪医科大学 助教(准):就任
美容クリニック非常勤勤務:歴任

平成24年

医学博士学位取得
日本形成外科学会 専門医認定

平成25年

某美容クリニック:院長就任

令和5年

プライベートスキンクリニック
最高顧問:就任 現在に至る

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