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【症例解説】60代女性のヒアルロン酸治療|エイジングによるたるみやボリュームロスを整え、自然な若々しさへ

【症例解説】60代女性のヒアルロン酸治療|エイジングによるたるみやボリュームロスを整え、自然な若々しさへ

監修医師

医療法人優聖会 最高顧問 井畑 峰紀 医師

井畑医師の詳細はこちら
井畑峰紀医師

この記事でわかること

  1. 60代で増える顔のお悩み
  2. 60代のヒアルロン酸注射は何本くらい使う?
  3. ヒアルロン酸の効果を長持ちさせる方法
  4. 60代女性のヒアルロン酸治療の実例

60代になると、シワだけでなく「顔全体のたるみ」・「頬やこめかみのボリュームロス」・「輪郭のゴツゴツとした印象」など、複数のエイジングサインが同時に現れやすくなります。

以前ヒアルロン酸治療を受けたことがある方でも、加齢とともにボリュームロスが進行し、左右差や凹凸感が目立ってくることが少なくない年代ではないでしょうか。

今回ご紹介するのは、他院でヒアルロン酸治療を受けた経験のある60代女性に対し、現在のお顔の状態を診察したうえで、不足している部位へ適切にヒアルロン酸を追加注入した症例です。なぜこの部位を選んだのか、どのような治療設計を行ったのか、医師の考え方とともにご覧ください。

60代のヒアルロン酸治療とは?ナチュラルな若返りを目指すエイジングケア

ここでは、60代で起こる顔の変化や、若返りを目指すヒアルロン酸治療について解説します。

60代で増える顔のお悩み

60代で増える顔のお悩み

60代になると、20〜50代の頃とは異なるお悩みが顔全体に現れやすくなります。

代表的なものには、

  • 顔全体のたるみ
  • 頬コケ(頬の脂肪やハリが失われてこける状態)
  • こめかみの凹み
  • ゴルゴライン(下まぶたから頬にかけて斜めに入る溝状のシワ)
  • マリオネットライン(口角から顎にかけて伸びる縦じわ)
  • フェイスラインのもたつき
  • 顔のゴツゴツ感・凹凸感(部分的にボリュームが失われることで生じる凹凸)

などがあります。

これらは一つひとつが独立して現れるというより、加齢によるいくつかの変化が同時進行することで、顔全体の印象を大きく左右するものです。シワの有無だけを基準にすると、60代のお悩みの本質を見落としてしまいます。

60代で起こる顔の加齢変化

60代で起こる顔の加齢変化

60代の顔の変化には、主に次のような要因が関わっています。

  • 骨自体がわずかに萎縮し、土台となる支持力が低下するなどの骨格の変化
  • 皮下脂肪や深部脂肪が減少し、頬やこめかみなどが痩せて見えるボリュームロス
  • 皮膚や脂肪を支えるリガメント(靭帯)がゆるみ、たるみやすくなる
  • 顔の脂肪は部位ごとに減り方が異なるため、部分的な凹凸が生まれる
  • 噛み癖や生活習慣の影響が長年蓄積し、左右のボリュームロスや下垂の差が大きくなることで左右差が目立ちやすくなる

これらが複合的に重なった結果が、シワだけでなく輪郭全体のゴツゴツとした印象を与えてしまいます。60代のエイジングケアでは、この点を理解しておくことが大切です。

60代のヒアルロン酸は何本くらい使う?

ヒアルロン酸の年代別使用料は以下の通りです。

  • 30代:2〜4cc(3本)
  • 40代:3〜4cc(4本)
  • 50代:4〜6cc(5本)
  • 60代:5〜8cc(6本)

ヒアルロン酸の使用量の目安は「年代から0を取った本数」といわれています。

つまり60代は6本程度が目安の本数です。

ただし、これはあくまで一つの目安であり、実際に必要な本数は年齢だけで決まるものではありません。自然な仕上がりを目指すには、顔全体の骨格やボリュームロスの程度、過去の治療歴や目指す仕上がりによって、必要な部位へ必要な分だけバランスよく注入することが重要です。ご自身にとっての適正な本数や治療方針を相談するためにも、カウンセリングでの診察をもとに、個別に設計することが大切といえるでしょう。

ヒアルロン酸の効果を長持ちさせるためのメンテナンス

ここでは、ヒアルロン酸の効果をできるだけ長く保つために知っておきたいポイントをご紹介します。

メンテナンスのタイミング

ヒアルロン酸の効果には個人差がありますが、一般的には1〜2年程度が持続の目安とされています。
注入する部位や製剤の種類、肌の新陳代謝(ターンオーバー)のスピードによって持続期間は変わり、表情の動きが少ない部位ほど長持ちしやすい傾向があるため、気になる方は診察のときに担当医へ確認してみてください。

一度しっかりとボリュームを補った後のメンテナンスでは、土台となるボリュームがある程度保たれているため、初回よりも少ない本数で状態を維持できることもあります。

ヒアルロン酸製剤の種類・比較表

良い状態を維持するためのポイント

ヒアルロン酸の効果を長持ちさせるためには、日々のスキンケアが重要です。
保湿を心がけて肌のうるおいを保つこと、紫外線対策を徹底してコラーゲンやヒアルロン酸の分解を防ぐことが大切です。

さらに、HIFU(高密度焦点式超音波)や高周波などの引き締め治療を組み合わせる方法もあります。
たるみそのものにアプローチしながら、ヒアルロン酸で整えたボリュームを保ちやすい状態にできるかどうか、一度クリニックで相談してみてはいかがでしょうか。

60代女性は日々のスキンケアが大事

【症例解説】60代女性のヒアルロン酸治療

ここからは、60代女性の症例をもとに、ご来院時のお悩みや診察で確認されたお顔の状態をご紹介します。

顔全体の輪郭を引き上げたいなどのお悩みをかかえた60代女性

ご来院時のお悩み

今回ご紹介する患者様は60代女性で、他院にて頬・こめかみ・ほうれい線へヒアルロン酸(ボリューマ約3cc)の注入歴がありました。

ご来院時には、他院での治療をもう少し改善したいというお気持ちに加え、顔全体の輪郭をもう少し引き上げたい、左右差が気になる、こめかみや頬のボリュームロスが気になるといったお悩みでした。そして、効果は欲しいけれど不自然な仕上がりにはしたくないというご希望をお持ちでした。 

診察で分かったこと

井畑医師が診察したところ、左側の頬まわりに強いたるみが見られ、こめかみのふっくら感が失われるボリュームロスも確認されました。

その他にも、涙袋の下から頬にかけての凹み(ゴルゴライン)、頬の外側のボリュームロス、口角から顎にかけて伸びる縦ジワ(マリオネットライン)、あごまわりを支える力の低下が見られました。

こうした変化が加齢により積み重なった結果、顔全体がゴツゴツとした印象になっていたため、シワなど気になる部分だけでなく輪郭全体のバランスを整える治療を計画しました。

今回の施術内容

今回の患者様には、以下の製剤を使用し、複数の部位へ分けて注入を行いました。

使用製剤

ジュビダームビスタ®ボリューマXCとジュビダームビスタ®ボリフトXCを使用

ジュビダームビスタ®ボリューマXC 4本

  • こめかみ(T1・T2):右0.8cc・左1.0cc
  • 頬骨上部(Ck1):左右各0.1cc
  • 頬骨外側(Jw1):左右各0.15cc
  • マリオネットライン:各左右0.5cc
  • 側頬部(Ck4):右0.3cc・左0.4cc

ジュビダームビスタ®ボリフトXC 1本

  • ほうれい線(NL1・NL2):左右各0.5cc

ボリューマXCは骨膜に近い深い層に注入する製剤で、こめかみや頬など土台となるボリュームを補うのに適しています。
一方のボリフトXCは、ボリューマよりなめらかな性質を持ち、ほうれい線のような表情の動きが大きい部位向けの製剤です。

このように部位ごとに異なる製剤を使い分けることも、自然な仕上がりを左右する要素になります。
こめかみや側頬部などボリュームロスが目立つ部位にボリューマを配分したのは、失われた土台を補い、フェイスライン全体を立体的に支えるためです。
それによって、たるみの下垂やゴツゴツとした凹凸感を和らげる狙いがあります。
また、左側の下垂の強さを踏まえ、左右で注入量に差をつけたことも、今回の設計における工夫のひとつです。

今回の施術料金

使用製剤 本数 料金(税込)
ジュビダームビスタ®ボリューマXC 4本 242,000円
ジュビダームビスタ®ボリフトXC 1本 60,500円
合計注入量5.0cc 5本 302,500円

※料金は使用本数や注入部位によって変動します。

施術後の変化

施術後は、ボリュームロスが目立っていた頬にふくらみが生まれ、ほうれい線やフェイスラインの凹凸感、左右のバランスにも変化が見られました。

ここからは、施術前後を比較しながら、どのような変化が得られたのか詳しく解説します。

どのような変化が得られたか

施術前は頬の中央から頬骨にかけてのボリュームが乏しく、影が入りやすい状態でしたが、施術後は頬にふくらみが戻り、その影が目立ちにくくなりました。ほうれい線の溝の深さもやわらぎ、口元からフェイスラインにかけての凹凸が滑らかになった点も特徴的です。

また、術前に見られた左右のボリューム差が整い、顔全体のバランスが取れた印象になっています。フェイスライン全体の丸みが増したことで、こけて見えていた輪郭は、年齢に合った自然な若々しさが感じられる仕上がりになっているのではないでしょうか。

シワだけを埋めるのではなく、顔全体の骨格やボリュームバランスを踏まえて注入したことが、部分的な変化ではなく、顔全体の印象としてまとまりのある変化につながったといえます。

ヒアルロン酸リフトの施術例(ボリューマXC 4本・ボリフトXC 1本)-症例写真

ヒアルロン酸リフトの施術例(ボリューマXC 4本・ボリフトXC 1本)

施術、料金、期間・回数、リスク(副作用)

施術 たるみの原因となる靭帯(リガメント)のゆるみをヒアルロン酸で補強することで、自然なリフトアップを実現します。 また、真皮層にヒアルロン酸を注入することで、しわや凹みを目立たなくし、滑らかな肌へ導きます。 施術後すぐに効果を実感でき、ダウンタイムがほとんどないため、多くの方に選ばれている人気の施術です。
料金 302,500円(ジュビダームビスタ®ボリューマXC 4本・ジュビダームビスタ®ボリフトXC 1本)
期間・回数 1回・40分ほど
リスク
(副作用)
針を刺した部分や注入部分に赤みや腫れが、1~7日程度生じることがあります。

※注意事項:治療の結果には個人差があります。

井畑医師からのコメント

他院でヒアルロン酸治療を受けられた方でも、今のお顔の状態を丁寧に診察したうえで、不足している部分だけを見極めて追加していけば、自然なバランスに整えることは十分可能です。加齢によるボリュームロスや左右差は、時間とともに少しずつ変化していきます。
以前の治療内容にとらわれすぎず、その時々のお顔に合わせて治療のデザインを見直すことこそ、大切だと考えているのです。
今回は、たるみだけでなくシワ感を整えることも意識しました。こめかみや頬、マリオネットラインなど複数の部位へバランスよく注入することで、無理に引き上げるのではなく、内側からふっくらと支えるような自然な若々しさを目指しています。
『効果は欲しいけれど不自然にはしたくない』というご希望は、多くの患者様からいただくものです。そのお気持ちを大切に、量や部位は慎重に調整させていただきました。
治療は一度で終わるものではなく、経過を見ながら続けていくものだと考えています。メンテナンスや他の治療を組み合わせることで、より良い状態を無理なく維持していただけるはずです。

井畑峰紀医師

医療法人優聖会 院長
解説医師 井畑峰紀医師

より理想の仕上がりを目指すためにご提案した治療

今回の患者様には、ヒアルロン酸でボリュームロスを補ったうえで、さらにリフトアップ効果やたるみ改善を希望される場合の選択肢として、HIFUと糸リフトをご提案しています。これは「ヒアルロン酸だけでは不十分」という意味ではなく、より高い効果を求める場合に検討いただける追加の選択肢としてのご紹介です。

HIFU(ハイフ)

大阪の医療ハイフ(ウルトラフォーマーMPT)|しわ・たるみ改善・小顔リフトアップならプライベートスキンクリニック

HIFUは、超音波のエネルギーを皮膚の深部にあるSMAS筋膜層まで届け、熱による引き締め作用でたるみにアプローチする治療です。
ヒアルロン酸が失われたボリュームを「補う」治療であるのに対し、HIFUはたるんだ組織そのものを「引き締める」治療である点が異なります。
今回の患者様には、ヒアルロン酸でこめかみや頬のボリュームを補ったうえで、フェイスライン全体の引き締めや、たるみによる下垂感をさらに改善したい場合の選択肢としてご提案しました。
ダウンタイムが少なく、メスを使わずにリフトアップ効果を狙いたい方に向いている治療といえます。

糸リフト(スレッドリフト)

たるみ改善には切らない糸リフト(スレッドリフト)がおすすめ

糸リフトは、特殊な医療用の糸を皮膚の下に挿入し、たるんだ組織を物理的に引き上げる治療です。
ヒアルロン酸がボリュームを補うことでハリを取り戻すのに対し、糸リフトは組織そのものを引き上げる力に優れている点が異なります。
今回の患者様には、ヒアルロン酸でボリュームを整えたうえで、フェイスラインのもたつきや頬のたるみをより積極的に引き上げたいと感じた場合の選択肢としてご提案しました。
ボリュームロスよりもたるみの下垂感が気になる方や、リフトアップ効果をより実感したい方に向いている治療といえます。

まとめ

60代の顔の変化は、シワだけでなくたるみやボリュームロス、輪郭のゴツゴツ感など、複数の加齢変化が重なって現れることが特徴です。ヒアルロン酸は失われたボリュームを補うことで顔全体のバランスを整え、自然な若々しさを目指せる治療のひとつです。

また、必要な本数や注入部位は年齢だけで決まるものではありません。骨格やボリュームロスの程度、左右差、過去の治療歴などを総合的に診察したうえで決定することが、自然な仕上がりへの近道です。治療後も、定期的なメンテナンスやHIFU・糸リフトを組み合わせることで、より良い状態を維持しやすくなります。

まずはカウンセリングで現在のお顔の状態を診察したうえで、一人ひとりに合った治療をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

参考文献

  1. Galderma「Galderma expands Restylane portfolio in Japan with launch of OBT hyaluronic acid injectables Restylane Defyne and Refyne」
    URL: https://www.galderma.com/news/galderma-expands-restylane-portfolio-japan
  2. Restylane Japan(ガルデルマ)「レスチレン® リフト™ リド」製品ページ  
    URL: https://www.restylanejapan.jp/restylane-lyft
  3. 株式会社ジェイメック(国内販売元)「Restylane® ヒアルロン酸使用軟組織注入材」(医療機器承認番号・添付文書案内)
    URL: https://www.jmec.co.jp/product/restylane/
  4. アッヴィ合同会社(製造販売元)「ジュビダームビスタ® ボリフト XC」製品情報(医療関係者向け)
    URL: https://a-connect.abbvie.co.jp/-/media/assets/pdf/products_allergan/juvedermvista/juvederm-vista_tmpDocument4.pdf
  5. インモード・ジャパン株式会社(公式)「Morpheus8 ニュース・FDA認可情報」
    URL: https://inmodejp.com/news/
  6. 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「医療機器情報検索サービス」(添付文書検索:「レスチレン」等で検索)
    URL: https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/kikiSearch/
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60代でもヒアルロン酸治療は受けられますか?

60代でもヒアルロン酸治療は十分に適応となります。
治療の可否は、年齢だけで決まるものではないというのが基本的な考え方です。
ただし60代はボリュームロスやたるみ、輪郭の変化など複数の加齢変化が重なりやすいため、顔全体を診察したうえで治療計画を立てることが重要といえます。

60代のヒアルロン酸は何本くらい必要ですか?

60代のヒアルロン酸は5〜8cc程度が一つの目安ですが、必要な本数は年齢だけで決まるものではありません。
骨格やボリュームロスの程度、過去の治療歴、患者様が理想とする仕上がりによって異なるため、診察のうえで一人ひとりに合わせて個別に判断いたします。

HIFUや糸リフトとヒアルロン酸は併用できますか?

併用は可能です。
ヒアルロン酸でボリュームを補いながらHIFUや糸リフトでたるみを引き締めることで、より高いリフトアップ効果が期待できます。
お肌の状態やダウンタイムを考慮しながら、無理のない組み合わせや順番をご提案いたします。

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DOCTOR.

井畑峰紀医師

医療法人優聖会 最高顧問

井畑 峰紀

糸リフトやフィラー注入によるシワ・たるみなどの美肌治療などに携わり、約20年の豊富な経験と知識を活かし、患者様に感動を与える美容医療を追求しています。適切な治療と丁寧な説明で、安全性と満足度の高い施術をご提供いたします。

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資格

経歴

平成15年

大阪医科大学 形成外科教室:入局

平成21年

大阪医科大学 助教(准):就任
美容クリニック非常勤勤務:歴任

平成24年

医学博士学位取得
日本形成外科学会 専門医認定

平成25年

某美容クリニック:院長就任

令和5年

プライベートスキンクリニック
最高顧問:就任 現在に至る

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