脂肪溶解注射で顔がたるむ?本当に失敗しないために知っておくべきポイント


この記事でわかること
「顔まわりをすっきり見せたい」「フェイスラインをシャープにしたい」そんな想いから注目が集まる脂肪溶解注射ですが、気になるのは「脂肪を減らすと、逆にたるんでしまうのでは?」という声です。顔痩せを目的に施術を受けた人の中にも、「想像と違った…」という後悔の声があるのも事実であり、施術を迷われる方もいると思います。
本記事では、脂肪溶解注射で顔がたるんでしまうリスクやたるみやすい人の特徴、たるみを回避するための正しい知識・ケア・クリニック選びのポイントを解説します。
脂肪溶解注射に興味のある方、たるまないか不安な方は、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
顔の脂肪溶解注射とは
脂肪溶解注射は、薬剤を気になる部分に注入して脂肪細胞を減少させる施術です。薬剤の作用で脂肪細胞が分解され、老廃物として体外へ排出されます。一般的なダイエットでは難しい部分痩せができます。施術中の痛みや腫れなどのダウンタイムが少なく人気の高い施術です。
顔痩せに効果的な理由
脂肪溶解注射は、余分な脂肪を減らし、シャープなフェイスラインを作るのに適した施術です。薬剤を注入した部分のみに作用するため、運動や食事制限では難しい部分瘦せができ、お顔の脂肪をピンポイントで減らせます。少しずつ脂肪が減少していくため自然な仕上がりとなり、周囲にバレずに顔痩せをしたい方にも向いています。脂肪細胞の数が減少するため、リバウンドしにくいのも特長の一つです。
【脂肪溶解注射がおすすめの方】
- ダイエットしても顔痩せができずに悩んでいる
- 頬や口まわり、フェイスラインの脂肪、二重あごが気になる
- 丸顔で太って見える
- 小顔効果のある施術を受けたい
- メスを使わず顔痩せしたい
- ナチュラルな変化を求めたい
脂肪溶解注射で使用されている成分について
脂肪溶解注射で使用する薬剤は主に「デオキシコール酸」や「フォスファチジルコリン」を主成分としており、いずれのも注入部の脂肪を減らす働きがあります。当クリニックでは、「デオキシコール酸」を主成分とした薬剤を使用しています。デオキシコール酸には、脂肪を乳化して溶かす働きがあり、成分濃度が高くなるほど、脂肪を破壊する効果が強くなりますが、その分腫れやすくなります。その他、L-カルニチンやアーティチョークエキス、NAIS complexなど、製剤によって含まれている成分が異なり、抗炎症成分などを使用して腫れを抑える工夫がされています。
脂肪吸引と脂肪溶解注射の比較
脂肪吸引は、カニューレを使用して痩せたい部分の脂肪を吸引して除去する施術です。1度の施術で効果を実感でき、狙った部分の脂肪を確実に減少させられます。
脂肪溶解注射に比べて、1回の施術でしっかりと効果が実感でき、顔痩せ効果が高いことがメリットと言えます。一方、脂肪吸引は腫れやむくみがでやすくダウンタイムが長くなるデメリットがあります。
少しずつ自然な顔痩せがしたい方は脂肪溶解注射が向いていますし、ダウンタイムが長めでも支障がない方や、一度の施術で大きい顔痩せ効果が欲しい方には脂肪吸引が向いています。
メリットやデメリットを比較して、ご自身のライフスタイルに合った方法を選びましょう。
マッサージと脂肪溶解注射の比較
セルフケアとして小顔マッサージを継続されている方もいると思います。
小顔マッサージでは、お顔の血流やむくみが改善できますので、むくみが原因でお顔が大きく見える方にはマッサージによる顔痩せ効果が期待できます。
その一方で、お顔の脂肪を減らす部分痩せには、マッサージはあまり効果的とは言えません。また、必要以上に強い力でマッサージを続けると、シミやたるみ、肌トラブルを引き起こす可能性があるため、肌に負担がかからないよう注意が必要です。
脂肪溶解注射でたるむという噂の真相
脂肪溶解注射で、脂肪が減ったらお顔の皮膚がたるんだと感じる方がいるのは本当です。ただし、脂肪溶解注射で必ずしもたるみがでるわけではなく、ある条件に当てはまる方は、たるみがでる可能性があります。
たるんでしまうリスクについて
脂肪溶解注射による急激な脂肪減少に伴い、皮膚の収縮が追いつかず、たるみがでてしまう可能性があります。加齢や生活習慣の影響で肌のハリや弾力が低下している方は、どうしても皮膚が余りやすく、たるみがでやすい傾向があります。また、肌質や骨格の形によって、脂肪が減少したときにたるみがでやすい人とそうでない人がいるため、脂肪溶解注射が適しているかの見極めが大切です。
たるみやすい人・たるみにくい人の特徴
脂肪溶解注射を受けた後、すべての方にたるみが起きるわけではなく、肌の状態によってたるみやすさが異なります。
【たるみやすい人の特徴】
- 肌にハリや弾力がない人
- 施術前からたるみが出始めている人
- 骨格の影響
- 短時間で急激に脂肪を減らした場合
- 施術後に十分なアフターケアを行っていない
【たるみにくい人の特徴】
- 肌のハリと弾力がある
- 適度な運動やスキンケアを継続している
- 適量の脂肪溶解注射を受けてムリなく脂肪を減らしている
- 施術後に適切なアフターケアを行っている
たるみにくい施術にするために3つの重要なポイント
お顔全体のバランスとたるみのでやすさを考慮し、適切な注入部位に適量の薬剤を注入することで、たるみのリスクを最小限に抑えられます。また、脂肪溶解注射を受けた後の適切なスキンケアは、肌のハリを維持して、たるみ予防につながります。
適量を注入する
脂肪溶解注射は、少しずつ脂肪を減少させていく施術であるため、基本的に複数回の施術を行います。一回の施術で高い効果を求めて大量に注入すると、急激に脂肪が減るため、たるむリスクも高まります。特にはじめて施術を行う際は、様子を見ながら少量から注入するのが安心です。
施術部位の見極め
お顔は「ふっくらしている部分」と「スッキリしている部分」のバランスによって見え方が大きく変わりますので、脂肪溶解注射を注入する部位の見極めが大切です。減らしていい脂肪とそうでない脂肪があり、人それぞれ顔の作りが異なるため、注入位置の的確な判断が必要となります。不適切な部位の脂肪を減らしてしまうと、たるみがでたり、コケが目立ったりと、予想外の仕上がりになる可能性が高まります。
スキンケアとの併用
脂肪溶解注射の後は、皮下に注入した薬剤の作用により、肌が乾燥しやすくなる可能性があります。施術後はいつも以上に保湿ケアをしっかりと行い、お肌の潤いを保つよう心がけましょう。また、肌への刺激やダメージを防ぐため紫外線対策も行いましょう。
脂肪溶解注射の“たるみ予防”アフターケア完全ガイド
適切なアフターケアを行えば、たるみを最小限に抑えながら理想の顔痩せが可能となります。施術後の注意事項やセルフケアを意識し、たるみにくい生活習慣を心がけましょう。
施術後に避けたいNG習慣とセルフケアの基本
脂肪溶解注射は、ダウンタイムの少ない施術ではありますが、まったく症状がないわけではありません。また、施術後は肌がデリケートな状態となっているため、適切な肌ケアがたるみ予防につながりますので、注意事項を守って過ごしましょう。
【NG習慣①強い刺激】
施術後は注入部への刺激を減らすため、顔を強く触ったり擦ったりしないよう注意しましょう。洗顔後にタオルで水分を拭き取る際も優しく行ってください。
【NG習慣②血行がよくなる行動】
施術当日は、激しい運動や長時間の入浴、サウナ、飲酒など血行がよくなる行動は控えてください。血行がよくなると、腫れや内出血が起きやすくなります。
【NG習慣③水分不足】
汗や尿とともに溶かした脂肪細胞をスムーズに排出するために、十分な水分が必要となります。いつも以上に水分摂取を意識して過ごしましょう。
【おすすめケア①冷やす】
腫れがでている場合は、患部を冷やしましょう。冷やすのは3日目までを目安とし、4日目以降は温めるのがおすすめです。
【おすすめケア②保湿ケアと紫外線対策】
施術後は肌が乾燥しやすくなるため、保湿を心がけて肌の状態を整えましょう。紫外線は、敏感な状態になっている肌にダメージを与えます。しっかりUV対策を行いましょう。
【おすすめケア③適度なマッサージ】
適度なマッサージは、老廃物の排出を促し、むくみの軽減にも役立ちます。軽く指で押さえるようにマッサージを行いましょう。
【おすすめケア④睡眠時間の確保】
肌の再生に睡眠は必要不可欠です。施術後は、十分な休息を取り、質のよい睡眠と十分な睡眠時間の確保を心がけましょう。
顔の引き締めに効く生活習慣
【姿勢を意識する】
姿勢が悪いと前かがみになり下方向に引っ張られるため、顔や首の筋肉が正しく使われず、血流が悪くなり、たるみや二重あごができたり、フェイスラインが崩れる原因となります。猫背や俯き状態にならないよう、背筋を伸ばして、顎を引いた姿勢を意識して過ごしましょう。
【水分補給】
水分を十分に補給できていると、血流がよくなり、お肌に酸素や栄養素が届きやすくなります、肌荒れや肌の乾燥も防いでくれます。
また、水分補給は便秘予防にもつながり、腸内環境も整えてくれます。
【食事のバランス】
肌や筋肉の健康は、食生活によって大きく変わります。タンパク質やビタミン類の摂取を意識して、バランスのよい食事をしましょう。
忙しい人ほど効果を感じやすい「ながらケア」活用術
仕事や家事などで忙しい日常の中でも、ケアのために特別な時間を作らずできる「ながらケア」なら、ムリなく実践しやすいですよね。表情筋トレーニングを日常の動作に組み込んで、引き締めケアに挑戦してみましょう。
【舌回し運動】
単純作業中にできる顔の筋トレとしておすすめなのが舌回しです。顔の筋肉が鍛えられてむくみや二重あご改善に効果的です。
1. 口を閉じた状態で、舌を歯の外側をなぞるようにぐるりと一周する
2. 右回りを30秒行う
3. 左回りを30秒行う
お掃除や食器洗い中など家事をしている間、テレビやスマホを見ているときなど、何かの作業中でもやりやすいので、気づいたら行うよう意識してみましょう。
【リフトアップエクササイズ】
フェイスラインの引き締めに役立つエクササイズです。
1. 口角をあげながら、口を「イー」の形にして10秒キープする
2. 唇を前に突き出して、口を「ウー」の形にして10秒キープする
3. 上記1と2を繰り返す
入浴中やドライヤー中など、いつでもできるエクササイズですので、ながらケアとして取り入れてみましょう。
脂肪溶解注射で失敗・後悔しないためにはクリニック選びが重要
脂肪溶解注射はお顔の部分痩せができる人気の高い施術ですが、クリニック選びを間違うと思ったような効果が得られなかったり、たるみが目立つような失敗につながるケースもあります。後悔しないためには、慎重にクリニックを選ぶ必要があります。
医師やクリニックの実績を確認する
脂肪溶解注射は、医師の技量によって仕上がりに差がでる施術です。症例数や評判をチェックして、経験豊富な医師が在籍しているクリニックを選びましょう。
使用する薬剤の種類をチェック
脂肪溶解注射で使用する薬剤はさまざまな種類があり、それぞれで効果や副作用、ダウンタイムが異なります。クリニックによって扱っている薬剤は異なりますので、どんな薬剤があるのかを確認し、ご自身に合ったものを選びましょう。
カウンセリングの内容をチェック
カウンセリングの内容はとても重要です。丁寧なカウンセリングを行っているか、患者様のご希望や不安に寄り添った提案をしてくれるか、質問や疑問に対して明確な回答が得られるかなど、いろいろな視点でチェックしましょう。
アフターケアの充実度や他の施術の選択肢も含め、気になることはすべて確認しておきましょう。
プライベートスキンクリニックの脂肪溶解注射
当クリニックでは3種類の薬剤を扱っています。1回の施術の効果が最も高いのが「FatX core(ファットエックスコア)」です。最も痛みや腫れが少ないのが「カベリン(カベルライン)」となります。脂肪細胞の分解作用のあるデオキシコール酸の濃度が高いほど部分痩せ効果が高くなりますが、その分腫れもでやすくなるため、患者様のライフスタイルに合った製剤の選択をおすすめしています。
FatX core(ファットエックスコア)
有効成分デオキシコール酸濃度が1.0%の製剤であり、少ない回数で効果が現れやすいのが特徴です。アミノ酸「NAIS complex」が配合されており、デオキシコール酸が高濃度でもダウンタイムを抑える工夫がされていますが、他の薬剤に比べると痛みや腫れが出やすい傾向があります。
チンセラプラス
有効成分デオキシコール酸濃度が0.8%の製剤で、カルニチンやビタミンBも配合されています。痛みと腫れを抑えるための工夫として、PHや浸透圧が体液に近づくよう調整されています。
部分痩せ効果とダウンタイムの強さは、「FatX core(ファットエックスコア)」と「カベリン」の中間に位置する薬剤です。
カベリン(カベルライン)
有効成分デオキシコール酸濃度が0.5%の製剤で、脂肪の分解を助けるL-カルニチンや、腫れやむくみを抑えるアーティチョークエキスも配合されています。腫れや痛みなどの症状が軽くダウンタイムが少ない製剤ですが、1回あたりの効果は、FatX core(ファットエックスコア)やチンセラプラスよりマイルドとなるため、その分施術回数が増える傾向があります。
ダウンタイムの少ない施術がご希望の方におすすめです。
まとめ
脂肪溶解注射で顔がたるむリスクと、たるみを回避するためのポイントについてご紹介しました。
肌のハリや弾力が低下している人は、脂肪のボリュームが急激になくなると皮膚が余ってたるみがでやすい傾向があります。お肌に合った適切な施術ができるよう、信頼のできるクリニック選びが大切です。顔痩せ治療の選択肢は、他にも複数ありますので、カウンセリングでしっかり確認しましょう。
プライベートスキンクリニック(PSC)では、患者様一人ひとりに最適な施術プランをご提案いたします。
顔の部分痩せをご検討中の方は、当クリニックへお気軽にご相談ください。
医師・スタッフ一同心より皆様のご来院をお待ちしております!
よくあるご質問
患者様からよくいただく質問をご紹介します。
脂肪溶解注射で顔がたるむことは本当にあるの?
脂肪溶解注射によって、脂肪が急激に減ると皮膚が余り、たるみが目立つことがあります。ただし、すべての人に起こるわけではありません。お肌の状態の見極めや適切な施術方法にて、たるむリスクを最小限に抑えられます。
脂肪溶解注射ではどんな人がたるみやすいの?
もともとたるみがある人、肌のハリや弾力が低下している人、短期間で急激に脂肪を減らした人は、たるみがでやすい傾向があります。
脂肪溶解注射でたるみを防ぐためにできることは?
脂肪溶解注射では、適切な位置に適量注入することが大切です。一度に大量に注入せず、少量ずつの注入で、たるむリスクを避けやすくなります。また、施術後は注意事項の厳守やスキンケアの徹底も、たるみ予防に欠かせません。
美容外科・ 美容皮膚科 |
西梅田駅から徒歩2分 プライベートスキンクリニック |
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所在地 | 〒530-0002 大阪府大阪市北区曽根崎新地1-3-16 京富ビル2階 |
診察時間 | [ 完全予約制 ] 10:30~19:00 |
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DOCTOR.
このページの監修医師
資格
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- 一般社団法人日本創傷外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医
経歴
平成14年 | 大阪医科大学医学部医学科:入学 |
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平成22年 | 大阪医科大学付属病院 形成外科学教室:入局 |
平成23年 | 守口敬任会病院:入職 |
平成25年 | 東住吉森本病院:入職 |
平成27年 | 大阪医科大学付属病院 形成外科学教室:入職 |
平成28年 | 東住吉森本病院:入職 |
平成30年 | プライベートスキンクリニック:入職 |
学会発表
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