信頼できるクリニックを選び、施術前に十分なカウンセリングを受けることが大切です。ご自身の肌悩みに適しているか、他の施術の選択肢も含めて、納得いくまで相談しましょう。また、施術後のケアについても詳しく確認しておきましょう。
リジュランで失敗したくない!効果を実感するための正しい知識


「せっかくリジュラン注射を受けたのに、思ったほど効果を感じられなかった…」そんな声を耳にすることがあります。
実は、「効果がない」と感じてしまう背景には、効果が現れるまでの期間や必要回数に対する誤解、あるいはお悩みに適していない施術を選んでしまったといった理由が隠れていることも少なくありません。
リジュランは、お肌の自己再生力を高め、シワ・ハリ不足・毛穴など幅広い悩みに対応できる優れた治療です。正しく理解し活用すれば、満足度の高い結果につながります。
そこで本記事では、リジュランで「失敗したかも?」と感じる主な原因やリスクを整理し、失敗しないためのポイントをわかりやすく解説します。
すでに施術を受けて不安を感じている方はもちろん、これからリジュランを検討している方、ぜひ最後までご覧ください。
リジュランとは?肌そのものを育てる「肌育治療」

リジュランは、サーモンから抽出した「ポリヌクレオチド(PN)」という成分を主成分とする注入治療です。ヒアルロン酸のように物理的にボリュームを補うのではなく、皮膚の細胞に直接働きかけ、肌が本来持つ再生能力を高めることを目的としています。
ポリヌクレオチドには、皮膚の線維芽細胞を活性化させる働きがあります。線維芽細胞は、肌のハリや弾力を保つために不可欠なコラーゲンやエラスチンを生み出す工場のような存在です。リジュランを注入することで、この工場の働きが活発になり、肌が自らの力で若々しい状態を取り戻すよう促します。
リジュランは「肌育治療」とも呼ばれ、以下のような効果が期待できます。
- 肌のハリ・弾力の向上
- 目元や口元の小じわの改善
- 肌のキメや水分保持能力の改善
- ニキビ跡や傷跡の修復促進
一時的な補填ではなく、肌の根本的な若返りを目指す、新しいアンチエイジングのアプローチと言えるでしょう。
PN(ポリヌクレオチド)とPDRNの違い
リジュランの主成分であるPN(ポリヌクレオチド)とよく似た成分に、PDRN(ポリデオキシリボヌクレオチド)があります。どちらもサーモンのDNAから抽出された成分で、組織修復効果を持つ点は共通していますが、その構造と働きには明確な違いがあります。
一番の違いは「DNAの鎖の長さ」です。
特徴 | PN(ポリヌクレオチド) | PDRN(ポリデオキシリボヌクレオチド) |
主成分の製剤 | リジュラン | プラセンテックス、PDRN注射など |
DNAの長さ | 長い | 短い |
主な働き | 皮膚に長く留まり、線維芽細胞を活性化させる。(肌の足場としても機能する) | 組織の修復を素早く促進する。 |
効果の持続性 | より長い | 比較的短い |
主な目的 | 肌全体の再生、ハリ・弾力改善(肌育、アンチエイジング) | 傷の治癒力を強化、関節痛の緩和など(医療分野での使用も多い。創傷治療・抗炎症) |
PNは長く皮膚にとどまり、肌を育てるための土台作りと細胞の活性化をじっくりと行う「持続型」の成分です。一方、PDRNはより断片が短く、素早い修復を得意とする「即効型」の成分と言えます。
美容目的で肌全体の質感を改善し、アンチエイジング効果を長期的に得たい場合には、PNを主成分とするリジュランがより適していると言えるでしょう。
リジュランで失敗したと感じる理由
リジュラン注射を受けたのに失敗したと感じる理由として、施術効果があまり感じられない場合や、痛みやダウンタイムの症状が予想よりも強くて後悔するケースなどが考えられます。リジュランは持続性がなく、繰り返しの施術において効果が高まる治療のため、施術直後のタイミングや施術回数が少ない段階では、効果がないと感じてしまう可能性があります。
即効性がない
リジュランによる効果は、肌細胞が活性化し、生まれ変わる過程で徐々に出現するため、即効性は期待できません。施術直後には効果を感じにくい場合がありますが、施術から10~14日ほど経過すると実感しやすくなります。
永久的な効果はない
リジュランは、肌細胞を活性化させる根本治療であり、もとの状態に戻りにくいという特長があります。リジュランで改善したニキビ跡やクレーターが再発する可能性は低いですが、お肌の老化は常に進みますので、肌質改善効果については永久ではありません。効果を長期間保つには、定期的な施術が必要となります。
1回しか施術を受けていない
1回だけの施術でやめてしまうと、十分な効果が得られない可能性があります。
リジュランは、1回の施術でもお肌の変化を感じていただけますが、1回あたりの効果はマイルドであるため、急激な変化は得られにくい施術です。繰り返し施術を重ねるほどに、効果を感じやすくなります。
肌質やお悩みに適していない
リジュラン注射が患者様のお悩みに適していない場合は、効果がないと感じる可能性があります。
リジュランは、お肌の再生力を高めて若返らせる根本治療であるため、さまざまな肌悩みに効きそうなイメージがあるかもしれませんが、決して万能ではありません。ハリや弾力、シワ、たるみ、ニキビ跡などの改善には有効ですが、シミや色素沈着、重度のたるみのようなお悩みの場合は、他の施術をおすすめいたします。
また、健康的な肌の方や、軽度の肌トラブルの場合は、肌の変化を感じにくい可能性があります。
施術中に痛みがあった
思っていたより痛みが強かったと感じるケースがあるようです。
施術中は、注入時の針による痛みと、薬剤が浸透する際に痛みを感じる可能性があります。リジュランは分子量が大きいため、薬剤が肌の奥へ入っていく際にも、痛みを感じやすいと考えられています。
リジュランの注入は、注射器を使ったドクターの手打ちか、水光注射で行います。
一般的に、痛みを抑える工夫が施されている水光注射よりも、注入時の圧力に差がでやすい手打ちの方が痛みを感じやすい傾向があります。痛みが心配な方は、麻酔の使用により大きく痛みが軽減されます。
アレルギー反応がでた
リジュランの有効成分であるPNは、体に馴染みやすく、アレルギー反応が起こるケースは非常に少ないとされています。ただし、リスクが完全にゼロではない点には注意が必要です。鮭由来の成分を含むため、魚や魚卵にアレルギーがある方は施術を受けられません。アレルギー体質の方や気になるアレルゲンがある方は、事前に医師にご相談ください。
ダウンタイムが思ったより長かった
リジュランのダウンタイムの目安は数日程度です。施術後に生じる可能性のある症状として、腫れや赤み、内出血、軽度の痛みがあります。
肌の状態や肌質によっては、回復までの期間は個人差がありますし、内出血がでると見た目に目立つケースもあるため、予想よりもダウンタイムが長かったと感じる方もいるかもしれません。
ダウンタイムは比較的少ない施術ですが、まったくないわけではありませんので、大切な用事の前は避けて余裕をもったスケジュールで施術を受けましょう。
リジュランで失敗しない・後悔しないための重要ポイント

リジュランの施術効果を最大限活かすためには、肌トラブルに合った施術回数や継続的な治療が必要です。また、どんな施術においてもリスクはゼロではありませんので、リジュランについての情報を正しく把握しておけば、事前に対処できるケースも多くあります。
施術前は肌の状態を整える
肌荒れや肌トラブルなど、肌の状態が落ち着いていないタイミングで施術を行うと、ダウンタイムが通常よりも長引く可能性があります。リジュラン注射に限らず、どんな施術においても言えることです。
施術前は、新しい化粧品やピーリングなどのスペシャルケアは避けて、しっかり保湿をして肌の状態を整えておきましょう。
リジュランが適しているか確認する
後悔が残るような施術を避けるためには、カウンセリングでの情報収集が大切ですので、リジュラン注射が適しているのか、細かく確認しましょう。
効果の範囲やご自身の症状に適しているか、何回必要なのか、施術費用はいくらかかるのか、他の施術はないのかなどの情報を正確に確認できれば、選択肢が広がります。質問だけでなく、不安な点も含めて伝えましょう。
部位に適した製剤を使う
リジュランは、いくつか種類があり、お悩みに適した製剤の使用で、より高い効果が得られます。
当クリニックでは、肌質を改善するスタンダードな製剤である「リジュラン」、目元の薄い皮膚に馴染みやすい目元専用の「リジュランアイ」、傷やクレーターなどの組織の再生を促す「リジュランS」を扱っています。

症状に適した施術間隔とメンテナンス
2~3週間間隔で、3~4回程度の施術を推奨しています。その後は、お肌の調子に合わせて半年から1年毎にメンテナンスをおすすめしています。
推奨する施術回数は、症状によって変わりますので、事前に目安を確認しましょう。
施術後の制限を守る
施術後は、お肌が敏感な状態になっています。すこしでも早く肌を回復させ、施術の効果を最大限に発揮させるために、制限を守り肌の調子が整うよう徹底しましょう。
- 注入部位をむやみに擦らない
- 洗顔、シャワーの際は注入部位をこすらないよう注意する
- 痛みや腫れがでているときは冷やす
- 施術後の症状がでている間は、激しい運動や長時間の入浴など血流を促す行動を避ける
- マッサージを避ける
- 保湿ケアとUVケアで肌を保護する
- バランスのよい食事と十分な睡眠で肌の再生を促す
信頼できるクリニックで受ける
施術効果や仕上がり、ダウンタイムなどの不安を避けるためには、信頼できるクリニックで施術を受けることが大切です。カウンセリングでの対応も大切ですし、万が一の肌トラブルが起きた際にも、しっかり対応してくれる、実績のあるクリニックを選びましょう。
まとめ
リジュラン注射で失敗と感じる理由と、失敗しないためのポイントについてご紹介しました。
リジュランは、美肌効果の高い施術ですが、肌本来の再生力を高める施術であるため、ゆっくりと効果が発揮されます。リジュランの特徴をしっかりと確認したうえで、ご活用いただきたいと思います。
美肌治療は、肌悩みの症状によって、さまざまな選択肢がありますので、リジュランをご希望の方、他に適した施術をお探しの方もぜひご相談くださいね。
プライベートスキンクリニック(PSC)では、患者様一人ひとりに最適な施術プランをご提案いたします。
リジュランでの美肌治療をご希望の方は、当クリニックへお気軽にご相談ください。
医師・スタッフ一同心より皆様のご来院をお待ちしております!
よくあるご質問
患者様からよくいただく質問をご紹介します。
リジュランの失敗例にはどんなものがありますか?
リジュラン注射を受けて失敗したと感じるのは、1回しか施術を受けていないケースや、患者様の肌悩みに施術が適していない等の理由が考えられます。リジュランは持続性はなく、繰り返しの施術にて、美肌効果が高まる施術です。
リジュランのリスクは何ですか?
施術後の副作用として、治療部位に不均一な膨らみ、腫れや赤み、軽度の痛み、痒み、内出血が生じる可能性があります。ごく稀にアレルギー反応が生じるリスクもあります。リスクを最小限に抑え、安心して施術を受けるためには、信頼できるクリニックでの治療が重要です。
リジュランはボコボコになりますか?
施術直後は、注入部にボコボコとした多数のふくらみが生じる可能性があります。症状は、数時間から1日程度で自然と落ち着きますので、心配ありません。
リジュランは痛みを伴いますか?
痛みの感じ方は個人差がありますが、一般的には注入時に針を刺す際と、薬剤が浸透する際に痛みを感じることがあります。痛みを軽減するための麻酔クリームの使用が可能です。
リジュランを受ける際に注意することは何ですか?
リジュラン注射のデメリットは?
リジュラン注射のデメリットとして、永久的な効果はないため定期的な施術が必要になることと、それによるコストがかかってしまうことが挙げられます。
リジュランは1回だけで効果がありますか?
リジュランは1回でも効果を実感していただけますが、3~4回と回数を重ねることで、ハリやツヤなどの肌再生効果をさらに実感していただけます。
リジュランは何回くらいやれば効果がありますか?
リジュランは1回の施術でもハリや潤いなどの変化を実感できることがありますが、
より確かな効果を得るためには3〜4回程度を1クールとして受けるのがおすすめです。
治療間隔は2〜4週間ごとが目安で、その後は肌状態に合わせてメンテナンス目的で数ヶ月おきに追加施術すると効果が長持ちします。
リジュランはたるみ毛穴に効く?
リジュランは真皮の線維芽細胞を活性化し、コラーゲンやエラスチンの生成を促すため、肌のハリや弾力を高める効果があります。
その結果、加齢や肌ダメージで開いてしまったたるみ毛穴の引き締め改善にも有効です。
即効性というよりは、数回の施術を重ねることで徐々に毛穴が目立ちにくくなり、なめらかな肌質へ導きます。
毛穴治療としては単独でも効果がありますが、レーザーや高周波治療と組み合わせるとさらに改善度が高まります。
診療時間
[ 完全予約制 ] 10:30〜19:00
土日診療あり
美容外科・ 美容皮膚科 |
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このページの監修医師
資格
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 特定非営利活動法人日本レーザー医学会 認定医
- 一般社団法人国際抗老化再生医療学会 正会員
- 一般社団法人 日本美容外科学会 JSAPS(Japan Society of Aesthetic Plastic Surgery)正会員
- 一般社団法人日本美容皮膚科学会(Japanese Society of Aesthetic Dermatology)正会員
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医
- ジュビダームビスタ®ボリューマXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボリフトXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボルベラXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボラックスXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボライトXC認定医
- ジュビダームビスタ®ウルトラXC/ウルトラプラスXC認定医
- ボトックスビスタ認定医
- レスチレン認定医
経歴
平成15年 | 大阪医科大学 形成外科教室:入局 |
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平成21年 | 大阪医科大学 助教(准):就任 |
平成24年 | 医学博士学位取得 |
平成25年 | 某美容クリニック:院長就任 |
令和5年 | プライベートスキンクリニック |
学会発表
- 第67回日本形成外科学会総会・学術集会(2024年4月10日~12日)
- 額(おでこ)へのヒアルロン酸注入による輪郭形成の134症例 -使用量についての経験及び検討-
- 最新型医療ハイフ(ウルトラフォーマー®MPT)の77症例における経験及び安全性についての考察
- 第42回日本美容皮膚科学会総会(2024年8月31日~9月10日)
- PRPを用いた複合治療におけるざ瘡後瘢痕と毛穴開きの治療の当クリニックでの経験について