頬コケのヒアルロン酸治療を検討している方のなかには、「何cc入れればよいのか」「1ccでも足りるのか」と疑問に思う方も多いでしょう。
しかし、必要な量は頬コケの深さだけで決まるものではありません。骨格やボリュームロス、リガメント(支持靭帯)の状態など、一人ひとりの顔立ちや希望の仕上がりによって使用する量は異なります。
本記事では、頬コケによって影が目立つ30代女性の症例をもとに、必要量の目安や診察で確認するポイントについて詳しく解説します。
「何cc必要か」という数字だけでなく、どのように必要量を判断し、治療計画を立てるのかについても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
頬コケのヒアルロン酸は何cc必要?
頬コケにヒアルロン酸を検討している方にとって、何cc必要なのか気になりますよね。しかし、実際に必要な量は、頬コケの状態や顔全体のバランスなどによって異なります。ここでは、必要量の目安について紹介します。
必要量の目安は1cc〜複数本までさまざま
頬コケのヒアルロン酸に必要な量には個人差があり、「○ccでなければならない」と一概に決められるものではありません。
目安として、軽度の頬コケであれば片側0.5cc前後、合計1cc程度から治療を検討することもあります。
一方、くぼみの範囲が広かったり左右差が見られたりする方や、顔全体のボリュームロスが目立つ方では、顔全体のバランスをとるために複数本が必要になるケースも少なくありません。
このように、同じ「頬コケ」でも、注入部位や必要量は異なります。そのため、少量から段階的に治療を進める方もいれば、お顔の状態にあわせて複数本ご提案するケースなどさまざまです。
必要量は頬コケの深さだけでは決まらない
また、ヒアルロン酸の必要量は頬コケの深さだけでは判断できません。
頬の一部分だけが軽く凹んでいる場合と、頬全体のボリュームが減少している場合では、それぞれ適した注入量は異なります。
さらに、リガメント(支持靭帯)の緩みや頬の下垂が原因となっているケースでは、凹みだけを埋めても不自然な仕上がりにつながる可能性もあります。
「少ない量ほど自然」「本数が多いほど効果が高い」というものではなく、顔全体を診察したうえで、適切な部位へ必要な量を注入することが大切です。
頬コケのヒアルロン酸の必要量は何で決まる?
ヒアルロン酸の必要量を決めるためには、頬のくぼみだけを見るわけではありません。
骨格やボリュームロス、左右差、リガメント(支持靭帯)の状態、顔全体のバランスなど、複数の要素を総合的に診察します。
ここでは、必要量を判断する際に確認する主なポイントを解説します。
1頬コケの深さ・範囲
頬コケの深さや範囲は、必要量を確認するうえで欠かせないポイントです。
凹みが浅く、範囲も限られている場合には、比較的少量のヒアルロン酸で改善が期待できます。
一方で、頬骨の下から口元近くまで、広範囲にボリュームロスがみられるケースでは、複数本が必要となることも少なくありません。
また、診察では正面だけでなく、斜めや横顔からも頬の状態を確認します。同じような深さに見える頬コケでも、影の出方やくぼみの広がりによって必要量が変わるためです。
2頬のボリュームロス
加齢や体重減少によって頬の脂肪や皮下組織のボリュームが減ると、凹みや影が目立ちやすくなります。診察ではくぼみが目立つ部分だけでなく、頬全体でどの程度ボリュームが失われているかを確認し、必要な量を判断します。
頬全体のボリュームロスが大きい場合は、凹みだけを補うのではなく、顔全体のバランスを考慮して注入部位や量を決定することが重要です。
3骨格
頬コケの見え方は、骨格によって大きく左右されるのが特徴です。頬骨の位置や張り方、上顎骨の形、顔の縦横比などによって同じ量を注入しても仕上がりは異なります。
特に、頬骨が高い方は、その下に影ができることで頬コケが目立つケースも少なくありません。
また、骨格に合わない位置へ注入すると、顔が横に広がって見えたり、重い印象になったりするなど、不自然な印象につながる可能性もあります。診察では骨格全体を確認し、一人ひとりに適した注入位置や量を判断します。
4左右差
顔にはもともと左右差があります。そのため、同じ量のヒアルロン酸を均等に注入すればよいとは限りません。左右差を考慮せずに注入すると、一方だけがふくらんで見えたり、かえって左右差が目立ったりすることがあります。
当クリニックでは写真や診察所見をもとに左右の状態を確認し、注入量や注入部位を調整しています。
5リガメント(支持靭帯)の緩み
リガメントは、皮膚や脂肪などの組織を骨格につなぎ、顔全体を支える組織です。加齢などによって支持力が弱まると、頬の組織が下がり、頬コケやほうれい線、口元のもたつきが目立ちやすくなります。
このような状態では、頬のくぼみだけを埋めても十分な改善が期待できないケースも少なくありません。リガメントを支える部位にヒアルロン酸を注入することで、顔全体のバランスを整えながら、理想の仕上がりを目指せます。
6顔全体のバランス
頬コケの改善は、単にボリュームを補えばよいものではありません。ヒアルロン酸を注入しすぎると、顔が大きく見えたり、下膨れのようになったりするリスクがあります。
診察では、こめかみや頬骨周辺、目の下、ほうれい線、フェイスラインとのつながりを確認し、正面だけでなく斜めや横顔まで含めたバランスを考慮して注入部位や量、製剤を判断します。
このように、頬コケのヒアルロン酸の必要量は、くぼみの深さだけで決まるものではありません。顔全体の状態やバランスを総合的に診察したうえで、一人ひとりに合わせて判断します。
30代女性の症例をもとに治療計画を解説
今回の症例は、頬のくぼみによって影が目立つ30代女性の患者様です。気になる頬周辺だけではなく、骨格やリガメントの緩み、顔全体のバランスを含めて診察いたしました。
ここでは実際の診察内容とご提案した治療計画を紹介します。
患者様のお悩みと診察内容
ご紹介するのは、頬コケを気にされて来院された30代女性の症例です。
これまでヒアルロン酸治療の経験はなく、今回が初めてとのことでした。顔全体を診察したところ、頬のくぼみによる影に加え、リガメントの緩みも確認されました。
ボリュームロスだけでなく支持組織の状態も考慮した結果、頬の凹みだけを埋めるのではなく、顔全体の土台を整える必要があることが分かりました。
ご提案した治療計画と考え方
今回の症例では、頬コケのくぼみだけにヒアルロン酸を注入するのではなく、まずリガメント(支持靭帯)を支えて顔全体の土台を整える方針としました。
そのうえで、ボリュームロスが目立つ部位へレスチレン®ディファインを使用し、自然な丸みや立体感のある仕上がりを目的としています。ヒアルロン酸4本は、リガメントを支える目的で1本、頬のボリュームを補う目的で3本を使用し、顔全体のバランスを考慮して配分しました。
ビフォーアフターから分かる治療後の変化
頬のヒアルロン酸注射の施術例(リフトリド1本・ディファイン3本)
施術、料金、期間・回数、リスク(副作用)
| 施術 |
ヒアルロン酸でこめかみや頬外側の靭帯(リガメント)を補強し、たるみを改善してお顔をリフトアップする施術です。また、ほうれい線などのシワや、クマ等気になる部分には直接ヒアルロン酸を注入し、ふっくらと持ち上げることで影や凹みのない明るい印象を与えます。 |
| 料金 |
286,000円(レスチレン®リフトリド1本・レスチレン®ディファイン3本) |
| 期間・回数 |
1回・30分ほど |
リスク (副作用) |
針を刺した部分や注入部分に、赤みや腫れが1~7日ほど出る可能性があります。 |
※注意事項:治療の結果には個人差があります。
| 使用製剤 |
使用本数 |
料金 |
| レスチレン®リフトリド |
1本 |
88,000円 |
| レスチレン®ディファイン |
3本 |
198,000円 |
ここからは実際の症例写真をもとに、治療後の変化についてご紹介します。
なお、症例写真は一例であり、治療効果や仕上がりには個人差があります。
頬がふっくら若々しい印象へ
治療後には頬に自然なふっくら感が生まれ、頬コケによる影が和らいでいます。
治療前は頬骨の下に影が生じ、やつれた印象がみられましたが、中央部分にボリュームを補ったことで、中顔面に自然な丸みが生まれました。頬だけが目立つことなく、健康的で若々しい印象へと変化しています。
不自然に頬だけが膨らんでいない
頬へのボリュームが過剰に目立つことはなく、顔全体が自然な印象に仕上がっています。
頬コケの程度や左右差に合わせて注入量を細かく調整しているため、不自然な膨らみや顔が大きく見えることもありません。もともとの顔立ちを活かしながら、立体感のあるバランスのよい仕上がりとなりました。
顔全体のバランスが整っている
顔の土台となるリガメント(支持靭帯)を支えたうえで、必要な部位へボリュームを補っています。
そのため、頬だけに膨らみがある仕上がりではなく、こめかみやフェイスラインとのバランスも考慮された自然な輪郭となりました。斜めから見た際も立体感のある、なめらかな印象になっていることが分かります。
なぜ今回はヒアルロン酸4本を提案したのか
リガメントを支えて土台を整える
今回の患者様は、頬のボリュームロスに加え、リガメント(支持靭帯)の緩みも認められました。
そこで、支持力が高く、深部で顔の土台づくりに適したレスチレン®リフトリドを1本使用し、まずはリガメントを支えることを優先しました。土台の支持力が低下した状態で、くぼみだけにヒアルロン酸を注入すると、必要以上の量が必要になったり、不自然な仕上がりにつながったりする可能性があります。土台を整えてから頬のボリュームを補うことで、より自然な仕上がりを目指しました。
頬コケの範囲に合わせてボリュームを補う
リガメント(支持靭帯)で土台を整えたうえで、自然なボリューム形成に適したレスチレン®ディファインを使用し、凹みやボリュームロスが残る部位を補いました。
今回の症例では、頬コケが一部分ではなく広い範囲に及んでいたため、複数の部位へバランスよく注入する必要があると判断しています。顔全体がなめらかに整ったことで、ふっくらとした若々しい印象に仕上がりました。
「4本=全員に必要な量」ではない
今回の症例でヒアルロン酸4本をご提案したのは、頬コケの範囲や骨格、リガメント(支持靭帯)の状態、左右差などを総合的に診察した結果です。
ただし、今回の症例で使用した本数が、すべての方に当てはまるわけではありません。軽度の頬コケであれば1cc程度から検討する一方で、ボリュームロスが大きい方や、顔全体のバランスを整える必要がある場合は、4本以上をご提案するケースもあります。
原因や希望する仕上がりには個人差があるため、本数ではなく、一人ひとりの状態に合わせて必要な部位へ適切に配分することが大切です。
頬コケ治療では製剤選びも重要
まとめ|ふっくら若々しい頬を目指すならPSCへ
30代以降の悩みとして多い「頬コケ」は、老けて見えたり疲れた印象を与えてしまったりする原因です。
しかし、その症状は骨格やリガメントの緩みなど、さまざまな要因が影響しているかもしれません。ヒアルロン酸治療は比較的手軽にできる美容施術として知られていますが、その効果や仕上がりは、注入部位や使用量、選ぶ製剤によっても異なります。
今回の症例のように、頬のくぼみやボリュームロスだけでなく、顔全体のバランスや原因を診察したうえで、注入量や使用する製剤を決めることが大切です。
当クリニックでは、骨格や支持組織、ボリューム、左右差などを確認したうえで、一人ひとりに合わせた治療計画をご提案しています。頬コケが気になる方はもちろん、「頬のヒアルロン酸は何cc必要なのか知りたい」「自分に合う製剤や治療方法を知りたい」という方も、お気軽にご相談ください。
頬のコケ・くぼみでお悩みの方はご相談ください
解剖学を熟知した医師が患者様一人ひとりに適した治療をご提案します。
安形医師からのコメント
頬コケのヒアルロン酸治療では、「何cc入れれば改善するのか」というご質問をよくいただきます。
しかし、必要量は頬コケの深さだけで決まるものではありません。
骨格やリガメント(支持靭帯)の状態、頬全体のボリュームロス、左右差など、さまざまな要素を診察したうえで判断します。
今回の患者様では、まずはリガメントを支えて顔全体のバランスを整え、その後に頬のボリュームを補う治療計画をご提案しました。4本という本数だけを見ると多く感じますが、4本すべてを頬コケへ注入したわけではありません。それぞれの製剤の特徴を活かしながら、部位ごとに役割を分けて使用しています。
一方で、軽度の頬コケであれば1cc程度から治療を検討できる方もいますし、広範囲のボリュームロスやたるみがある場合は、さらに多くのヒアルロン酸が必要になるケースもあります。
大切なのは本数ではなく、一人ひとりの状態に合わせて、適切な部位へ必要な量を配分することです。自然な仕上がりを目指すためにも、まずは顔全体を診察したうえで治療計画をご提案しています。