ヒアルロン酸で青くなる?チンダル現象の原因と対策


この記事でわかること
目次
ヒアルロン酸注入で起こるチンダル現象の原因と対処法を解説!
「目の下にヒアルロン酸注入をしたら皮膚が青っぽくなった」
そんな悩みを抱えていませんか?
あるいは、ヒアルロン酸注射について調べているうちに、そのような情報に接して不安を感じている方もいらっしゃるでしょう。
この現象は「チンダル現象」と呼ばれ、注入したヒアルロン酸が光を反射するために起こると言われています。
決して珍しいトラブルではなく、適切な対策で回避・改善が可能です。
この記事では、チンダル現象の原因やリスクを避ける方法、対処法まで詳しく解説します。 施術を検討中の方も、すでに気になる青みがある方も、ぜひ最後までご覧ください。
ヒアルロン酸注入によるチンダル現象とは?
ヒアルロン酸注入による「チンダル現象」について解説します。
注入部位が青っぽく見える現象
ヒアルロン酸注入による「チンダル現象」とは、注入部位が青みを帯びて見える症状です。 主に目の下や唇など皮膚の薄い部分に起こりやすい傾向があります。
チンダル現象の正体は、「透明なヒアルロン酸が皮膚のすぐ下にとどまったときに起きる光の散乱」によるものです。
光がヒアルロン酸を通過する際、一部の波長(青い光)がより強く反射・屈折して目に届くため、 皮膚が青く透けて見えると言われています。
これは、本来は透明な海の水が青く見えるのと同じ仕組みです。
医学的には深刻なトラブルではありませんが、見た目に影響するため、気になっている方もいらっしゃるでしょう。
特に初めてヒアルロン酸注射を受ける方にとっては「失敗では?」「このまま治らないのでは?」と不安になりやすい現象でもあります。
青みが出やすい部位とその理由
チンダル現象は目の下や唇など皮膚の薄い部分に起こりやすい傾向です。
この部位は、もともと皮膚が非常に薄く、血管も透けやすいため、ヒアルロン酸が浅い層に留まると光が乱反射し、青っぽく見える傾向があります。
また、目元は加齢やクマの悩みで注入を希望する方が多い部位でもあるため、実際の施術件数も多く、必然的にチンダル現象が発生するリスクも高まります。
予防するには、適切な深さへの適切な量の注入と、部位に合った製剤の選定が大切になるた め、医師の技術力が重要です。
チンダル現象が起こる原因
ヒアルロン酸注入によるチンダル現象には以下の3つの要因が関係しています。
皮膚の薄い部位・浅い層への注入
チンダル現象は、皮膚のすぐ下にヒアルロン酸がとどまった場合に起こりやすくなります。
特に目の下のような、皮膚が薄く光を通しやすい部位では、浅い層への注入によって光が乱反射し、青みがでるリスクが高まります。
ヒアルロン酸は透明なゲル状物質のため、光の散乱が起こると青や紫がかった色調として皮膚の表面に透けて見えるのです。
目元は皮膚組織が薄く、繊細なコントロールが求められる部位であるため、注入の深さや量、製剤の選び方がとても重要です。
医師の技術不足や経験不足
チンダル現象は、医師の知識・経験や技術が不十分な場合に起こるケースが多く、具体的には以下のようなものが原因となります。
- 注入層の誤り
- 注入量過多
- 不適切な製剤の選定
ヒアルロン酸注入は、お手軽に施術が受けられるため施術も簡単と思われますが、実は高度な技術と解剖学的知識が求められる施術です。
特に目の下のような繊細な部位では、わずかなミスでも見た目に大きな差がでます。 経験豊富で技術力の高い医師であるかどうかが、仕上がりを左右するポイントです。
使用するヒアルロン酸の種類
チンダル現象は、使用するヒアルロン酸の種類によって発生しやすさが変わる可能性があります。
粒子が大きく粘度が高い製剤は、注入後に皮膚の下で光を強く散乱させやすいため、チンダル現象を引き起こすリスクが高まります。
一方、粒子が細かく滑らかで粘度の低い製剤は、皮膚とのなじみが良く、自然な仕上がりを得やすいでしょう。
目元への使用に適したタイプの製剤を選定してもらうと、チンダル現象の予防につながります。
チンダル現象を防ぐために気を付けるポイント
チンダル現象は、施術方法や医師の選び方次第で予防が可能です。
経験豊富で技術力の高い医師を選ぶ
チンダル現象のリスクを減らすには、医師の注入技術が非常に重要です。
解剖学的な知識と豊富な施術経験を持ち、注入する深さや量、部位を正確に判断できる医師を選ぶと、安全で美しい仕上がりにつながります。
当クリニックでは年間2000件以上のヒアルロン酸注入実績があり、患者様一人ひとりの骨格や表情に合わせたデザインで施術を行っています。
部位や目的に適したヒアルロン酸製剤を選ぶ
ヒアルロン酸製剤には、粒子の大きさや硬さ、粘度などに違いがあり、注入部位によって適したタイプが異なります。
目の下など皮膚が薄く繊細な部位には、粒子が細かく滑らかな製剤が適しています。
信頼できるクリニックでは目的や部位に応じて適切な製剤を提案してくれるため、カウンセリング時に使用するヒアルロン酸の種類を確認しておくと安心です。
信頼できるクリニックを選ぶ
施術前のカウンセリングが丁寧に行われるかどうかも、クリニック選びの重要な判断基準です。
希望する仕上がりをしっかりヒアリングしてくれるか、不安や疑問にきちんと答えてくれるか、リス クや副作用についても事前に説明があるかを確認しましょう。
信頼できるクリニックでは、万が一のトラブルにも対応できる体制が整っているため、安心して施術を受けられます。
チンダル現象になってしまった時の対処法
万が一チンダル現象が起きた場合でも、適切な対処で改善が可能です。
ヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸分解酵素)で溶解

ヒアルロニダーゼで、青みの原因となっているヒアルロン酸を除去する方法があります。
ヒアルロニダーゼは、ヒアルロン酸を安全に溶かす酵素で、注入から数日以内の改善が期待できます。
これにより青みが改善し、自然な見た目に戻せる可能性が高くなります。
他院施術でも修正可能
ヒアルロニダーゼによるチンダル現象の修正は他院で受けることも可能です。
・診察を受けたクリニックが高圧的で相談しにくい
・施術を受けた医師のスキルに信頼が持てない
上記のように施術を受けたクリニックに相談しにくいとお悩みの方もいます。
チンダル現象の修正は他院でも修正が可能なため、お悩みのまま放置せず、お気軽に当クリニックへご相談ください。
時間経過による改善
チンダル現象は、時間の経過とともにヒアルロン酸が自然に体内に吸収されて改善する場合があります。
その場合、数カ月〜1年以上かかるケースもありますが、重症でない場合は経過観察も選択肢の一つです。
目立つ青みが気になる方は、オレンジ系のコンシーラーやコントロールカラーを使って一時的なカバーが可能でしょう。
ただし根本的な改善を望む場合は、専門医への相談がおすすめです。
まとめ
今回は、ヒアルロン酸注入によって起こるチンダル現象の原因や対処法について解説してきました。
チンダル現象は、ヒアルロン酸が皮膚の浅い層に留まり、光の屈折により青く見える現象です。
見た目の印象に影響するため不安を感じる方もいらっしゃいますが、適切な施術で予防や改善が可能です。
万が一青みがでた場合も、ヒアルロニダーゼによる分解により改善が期待できます。 重要なのは、信頼できる医師のもとでの、正確な診断と丁寧な施術です。
プライベートスキンクリニックでは、豊富な実績と専門知識を持つ医師がカウンセリングから施術まで担当し、患者様一人ひとりに合った治療をご提案しています。
チンダル現象に不安がある方も、お気軽にご相談ください。
よくあるご質問
患者様からよくいただく質問をご紹介します。
チンダル現象は放置しても大丈夫ですか?
そのままでも健康上の問題はありませんが、見た目が気になる場合はヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸分解酵素)注射による治療を検討するとよいでしょう。
まずは専門医への相談をおすすめします。
チンダル現象はメイクで隠せますか?
軽度の青みであれば、コンシーラーやコントロールカラーを使ってある程度のカバーが可能です。
根本から改善したい場合は、専門医による診察の上、ヒアルロニダーゼなどの処置を検討する のが望ましいでしょう。
チンダル現象を防ぐために自分でできることはありますか?
チンダル現象を防ぐうえで最も大切なのは、信頼できる医師とクリニックの選定です。 症例数が多く、製剤や注入技術について十分な知識と経験が豊富な医師に施術を任せた場合、リスクを大幅に軽減できます。
事前のカウンセリングで、製剤や注入の方針について詳しく説明してくれたり、不安や疑問に真摯に答えてくれるかどうかも、判断材料の一つです。
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診察時間 | [ 完全予約制 ] 10:30~19:00 |
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DOCTOR.
このページの監修医師
資格
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 特定非営利活動法人日本レーザー医学会 認定医
- 一般社団法人国際抗老化再生医療学会 正会員
- 一般社団法人 日本美容外科学会 JSAPS(Japan Society of Aesthetic Plastic Surgery)正会員
- 一般社団法人日本美容皮膚科学会(Japanese Society of Aesthetic Dermatology)正会員
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医
- ジュビダームビスタ®ボリューマXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボリフトXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボルベラXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボラックスXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボライトXC認定医
- ジュビダームビスタ®ウルトラXC/ウルトラプラスXC認定医
- ボトックスビスタ認定医
- レスチレン認定医
経歴
平成15年 | 大阪医科大学 形成外科教室:入局 |
---|---|
平成21年 | 大阪医科大学 助教(准):就任 |
平成24年 | 医学博士学位取得 |
平成25年 | 某美容クリニック:院長就任 |
令和5年 | プライベートスキンクリニック |
学会発表
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