おでこボトックスのよくある失敗|原因・対処法・後悔しないためのポイント
この記事でわかること
こんにちは!大阪梅田の美容外科・美容皮膚科のプライベートスキンクリニックです!今回は、おでこ(額)のボトックスについてのご紹介です。「疲れてみえる」「機嫌が悪そう」とマイナスなイメージを与えてしまうおでこのシワ。
実年齢よりも老けた印象が強くなるため、なんとかしたいとお悩みの方もいらっしゃると思います。
そんなおでこの横ジワには、おでこボトックスがおすすめです!表情筋の力を弱めるボトックス注射でおでこのシワを改善し、若々しい印象を取り戻すことができます。施術時間が短くダウンタイムもほぼない人気の施術です!
でも、ボトックスというと「表情が不自然になる」という話を耳にすることもあり、失敗したらどうしよう。。という不安もありますよね。
そこで、本日は、おでこのボトックス注射の効果と失敗例、ダウンタイムについて詳しくご紹介します。「おでこのシワが気になる!治したい!」とボトックス注射をご検討中の方、必見です!
おでこ(額)ボトックスとは

おでこ(額)ボトックスとは、額の筋肉(前頭筋)にボツリヌス菌から抽出されたタンパク質「A型ボツリヌス毒素」を注入し、表情筋の過剰な動きを一時的に抑えることで、シワを目立たなくする治療です。
シワは、筋肉を動かす際に分泌される神経伝達物質「アセチルコリン」が、筋肉に過度な刺激を与えることで生じます。
ボトックスはこのアセチルコリンの働きをコントロールし、筋肉の緊張を和らげて皮膚を滑らかに整えるのが特徴です。
おでこ(額)は表情の動きが出やすい部位のため、ボトックスを注入することで表情ジワを改善し、シワが深く刻まれるのを予防する効果が期待できます。
また、注入後は眉を上げる動きが抑えられ、自然とまぶたを使って目を開けるようになるため、軽度のまぶた下垂の改善効果や、おでこの横ジワの予防にもつながります。
おでこボトックスで起こる代表的な失敗例
おでこボトックスは、額のシワを手軽に改善できる人気治療ですが、注入部位や量のわずかな違いで仕上がりに差が出る繊細な施術です。
特に「目が重い」「眉がつり上がった」「表情が硬くなった」といった失敗例は、ボトックス初心者の方が不安に感じやすいポイントです。
ここでは、おでこボトックスで実際に起こりやすい代表的な失敗とその原因を、医師監修のもとでわかりやすく解説します。
Doctor’s MEMO
おでこは、ボトックスの中で最も難易度が高い部位と言われています!
おでこだけでなく、眉の動きや解剖を踏まえ、量と範囲を細かく調整することが大切なんです。特に初めての方は、眉間や目尻のボトックスまでは処置せず、額だけに少量で様子を見ていただくことをおすすめしております。

【最も多い失敗】目が重い・開きにくいと感じる

おでこボトックスの失敗で最も多く見られるのが、「目が重く感じる」「まぶたが開きにくい」という症状です。
これは一見すると「効きすぎた」ように見えますが、実際には複数の要因が関係しています。
原因①ボトックスが効きすぎている(注入量の多さ)
ボトックスは、筋肉の動きを抑えることでシワを防ぐ薬剤です。
額に多く注入しすぎると、シワだけでなく本来必要な筋肉の動きまで抑えてしまい、まぶたを開ける補助動作が制限されてしまいます。結果として「重たい」「眠そう」といった印象になることがあります。
特に初回施術で強く効かせすぎるとこの状態になりやすく、自然な仕上がりを希望する場合は少量から調整するのが理想です。
原因②眉を持ち上げる力が抑制された(まぶたのたるみとの関係)
人は、無意識のうちに「眉を上げて目を開く」動きをしています。
この眉を引き上げる筋肉(前頭筋)にボトックスを注入すると、まぶたのたるみをカバーしていた筋肉のサポートが効かなくなることがあります。
もともと軽度のまぶたのたるみ(眼瞼下垂気味)がある方ほど、この「重たい感じ」が強く出やすい傾向にあります。
「眼瞼下垂」と「眉毛下垂」の違い
「目が開きにくい」と感じる症状の中でも、原因には2種類あります。
| 症状 | 原因 | 見られやすい部位 |
| 眼瞼下垂 | まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)の働きが弱い | まぶた全体が下がる |
| 眉毛下垂 | 眉を引き上げる筋肉(前頭筋)の動きが抑えられている | 眉が下がり、目元が重く見える |
おでこボトックス後の「重い感覚」のほとんどは後者=眉毛下垂によるものです。
これは正確な注入層・範囲を見極めることで防ぐことが可能です。
眉の形が不自然になる失敗 スポックブロー(吊り上がり眉)
もうひとつ代表的なトラブルが、「眉尻だけがつり上がる」=スポックブローです。
名前の通り、映画『スター・トレック』のキャラクターであるスポック船長のように眉が逆ハの字に上がる状態を指します。
眉尻だけが上がる具体的なメカニズム
額の中央部分(眉の真上)だけに強くボトックスが効きすぎると、外側の筋肉(側頭部側の前頭筋)が相対的に強く働くようになります。
その結果、筋肉のバランスが崩れることで眉尻が上がり、驚いたような表情・不自然な目元になるのです。
スポックブローは技術的ミスによることが多く、再注入で筋肉のバランスを整えることで改善できます。
施術経験の豊富な医師であれば、左右の筋肉の動きを確認しながら注入ポイントを微調整するため、リスクを大きく下げられます。
表情が硬くなる
おでこの動きを完全に止めすぎると、眉や目の動きが制限され、「感情が伝わりにくい」「不自然に見える」と感じる方もいます。
ボトックスは打ちすぎなければ自然な仕上がりを実現できる施術です。初めての方は「自然な範囲で動きを残す量・デザイン」を希望すると良いでしょう。
シワが消えない
「シワが残ってしまった」「浅くしか消えなかった」と感じるケースもあります。
これは、もともとのシワが深く、皮膚自体に折り癖がついている状態(刻まれジワ)の場合です。
この場合は、ボトックス単独ではなく、ヒアルロン酸注入を併用して皮膚の凹みを補うことで改善が期待できます。医師の診断で、シワのタイプに合わせた複合治療を提案してもらうのが理想です。
失敗を防ぐための具体的な対策4つ

おでこボトックスは、注入位置・量・筋肉の動き方によって仕上がりが大きく変わる繊細な治療です。
しかし、正しい診断と注入設計を行えば、失敗を未然に防ぐことができます。
ここでは、実際に現場で行われている3つの具体的な対策を紹介します。
対策①施術前の診断!おでこのボトックスが向いていない人とは?
まず最も重要なのは、「おでこボトックスがそもそも適しているか」を正確に見極めることです。
人によっては、ボトックスを打つことで逆に老け見えや違和感を生むケースもあります。
おでこボトックスで注意が必要なタイプ(医師の調整で対応可能)
- 眉を上げて目を開けるクセがある
- 額のシワが浅く、常に表情を動かしている
- 額の筋肉(前頭筋)がもともと弱い
おでこボトックスを基本的に避けたほうがよいタイプ
- まぶたのたるみが強い、または軽度の眼瞼下垂がある
- シワが深く刻まれており、無表情時にも消えない
こうした方は、ボトックスの注入で眉を支える筋肉の動きが制限されやすく、目の開きが悪くなる・重たく感じる可能性があるため、慎重な診断が必要です。
対策②高度な技術を持つ医師に任せる
おでこボトックスは、顔の中でも医師の技術差が結果に最も出やすい施術のひとつです。
注入の深さ・位置・薬剤の量を数ミリ単位で見極める必要があるため、「どんな医師にお願いするか」で仕上がりが大きく変わります。
形成外科専門医を選ぶ
おでこは、骨格・筋肉・脂肪・皮膚が複雑に重なり合う構造をしています。
形成外科専門医はこれらの解剖学的構造を熟知しており、動きのバランスを考えた注入設計が可能です。
「額だけ」「シワだけ」ではなく、眉やまぶたとの連動を見て施術を行うため、自然な仕上がりに導けます。
アラガン社「VST認定医」を選ぶ

「VST認定医」とは、厚生労働省の認可を受けた製剤「ボトックスビスタ®」を開発した、アラガン・ジャパン社が公式に定めている認定資格です 。
この資格は、アラガン社が主催する専門のトレーニングを受け、製剤に関する深い知識と、安全で効果的な注入技術を習得した医師だけが取得できます 。
いわば、「製剤のことを知り尽くしたプロフェッショナルである」という、開発メーカーからのお墨付きです。同じ製剤を使うのでも、その特性を最大限に引き出し、一人ひとりに合わせた自然で美しい仕上がりを実現するためには、こうした専門的な知識と技術が欠かせません。
対策③初回は控えめに注入し、調整を重ねる
初めての方や、過去に効きすぎた経験がある方は、まずは少量からスタートするのが基本です。
2〜3週間後の再診時に筋肉の動きを確認し、必要に応じて追加調整することで、「効きすぎ」「重たい」といったトラブルを避けることができます。
対策④たるみ・シワの種類に合わせた併用・代替治療
おでこのシワやたるみの原因は人によって異なります。
ボトックスがベストとは限らず、併用や代替治療がより自然な結果をもたらすケースもあります。
ボトックス前に検討すべき「まぶたのたるみ治療」
まぶたのたるみが強い方は、ボトックスよりも根本的なたるみ改善治療の方が適しています。
深いシワやたるみには、ハイフやヒアルロン酸注射をボトックスと組み合わせることで、より自然で高い効果を実感しやすくなります。
まとめ
おでこボトックスは、おでこのシワを改善し、若々しく自然な表情を取り戻すことができる人気の治療です。
ただし、注入位置や量のわずかな違いで「目が重い」「眉が上がる」などの失敗につながることもあります。
そのため、施術を受ける際は、形成外科専門医やボトックスビスタ®認定医など、
解剖を理解した経験豊富な医師に依頼することが最も大切です。
また、シワの種類やたるみの程度によっては、ハイフやヒアルロン酸注射などを組み合わせることで、
より自然で持続的な若返り効果が得られます。
おでこのシワでお悩みの方は、大阪梅田のプライベートスキンクリニック(PSC)へお気軽にご相談ください。医師・スタッフ一同心より皆様のご来院をお待ちしております!
参考文献
- Alhallak K., “Optimizing Botulinum Toxin A Administration for Forehead Wrinkles: Introducing the Lines and Dots (LADs) Technique and a Predictive Dosage Model”, Toxins, Vol.16, Issue 2, 2024. DOI:10.3390/toxins16020109.
- Pisal P.H., “The Combined Effect of Botulinum Toxin Type A with a Biorevitalizing Treatment on Forehead Rejuvenation: A Case Series”, Journal of Cosmetics, Dermatological Sciences and Applications, Vol.13, 2023, pp.124-135. DOI:10.4236/jcdsa.2023.132012.
- Rivkin A.Z., Ogilvie P., Dayan S., et al., “OnabotulinumtoxinA for Simultaneous Treatment of Upper Facial Lines: Subject-Reported Satisfaction and Impact From a Phase 3 Study”, Journal of Cosmetic Dermatology, 2020.
- “Safety and Efficacy Study of Botulinum Toxin Type A for the Treatment of Forehead and Frown Lines”, ClinicalTrials.gov Identifier: NCT01391299, Sponsor: Allergan, 2012.
よくあるご質問
患者様からよくいただく質問をご紹介します。
額にボトックスを打ち続けるとどうなりますか?
適切な間隔を空けずに連続で打ち続けると、額の筋肉が過度に抑制され、目が開きにくくなったり、眉が下がり目が小さく見えたりします。ボトックスの施術間隔は3~6ヶ月程度が目安とされています。額の筋肉の動きやシワの状態に合わせて、医師と相談しながら施術間隔を決めることが大切です。
眉間のボトックスで目が小さく見えますか?
眉間のボトックスで目が小さく見える可能性は稀にあります。眉間のボトックスは、眉間の皺を消すために、皺を寄せている筋肉である皺眉筋にボトックスを注射する施術です。
皺眉筋は、眉を寄せたり、眉を上げたりする働きがあります。そのため、皺眉筋の動きが抑制されると、眉が下がり、まぶたが重くなることが稀にあります。
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