イソトレチノインは毛穴の開きにも効果的?
「イソトレチノインを飲むと毛穴が小さくなるって本当?」
「ニキビ治療薬なのに、なぜ毛穴にも効くの?」
イソトレチノインは、重症ニキビや繰り返すニキビの治療を目的とした内服薬です。
しかし、治療を受けた方の中には「毛穴が目立たなくなった」「肌質が変わった」という声も少なくありません。
イソトレチノインは、毛穴の開きそのものを治療目的とする薬ではありませんが、ニキビ治療の副次的な作用として毛穴の状態が改善される可能性があります。
この記事では、イソトレチノインがなぜ毛穴の開きに効果が期待できるのか、そのメカニズムと注意点について詳しく解説します。
毛穴の悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
イソトレチノインとは?ニキビ治療薬としての基本知識
イソトレチノインは、繰り返すニキビや重症ニキビに対して用いられる内服薬です。
まずは、この薬の基本的な情報について説明します。
イソトレチノインの特徴と働き
イソトレチノインは、皮脂腺を縮小させ、強力に皮脂分泌を抑制する働きがあると考えられています。
ニキビの発生には、皮脂の過剰分泌や角質の異常、アクネ菌の増殖などが複合的に関与します。
イソトレチノインは、これらの中でも特に皮脂分泌を抑制する作用があるため、重症・難治性ニキビの治療に用いられる内服薬です。
ここで重要なのは、イソトレチノインはあくまでニキビ治療を目的とした薬であり、毛穴の開きを治療する薬として開発されたわけではないということです。
皮脂腺を縮小させる作用が結果として毛穴の状態にも影響を与えるため、ニキビ治療の過程で毛穴が目立ちにくくなるケースがあります。
ただし、内服を終了してしばらく経つと、皮脂分泌が一部戻り、毛穴のサイズ感も戻る可能性があります。
日本での承認状況と使用実績
イソトレチノインは、日本では未承認医薬品です。
そのため、保険適用外の自由診療として処方されます。
一方、海外では1982年にアメリカ食品医薬品局(FDA)によって承認されて以来、40年以上にわたって使用されている治療薬です。
日本では医師の判断のもと、海外で製造されたイソトレチノイン(ロアキュタン、イソトロイン、アクネトレントなど)が処方されますが、保険適用外のため、治療費は全額自己負担となります。
治療を検討される際は、副作用や注意事項も含め、医師との相談が大切です。

どんなニキビに使われるか
イソトレチノインは、全てのニキビが対象ではなく、主に他の治療法で改善が見られなかった重症のニキビに対して使用される傾向があります。
- 繰り返しできるニキビに悩んでいる場合
- 重度のニキビがある場合
- 他の治療で改善しにくかった場合
保険診療の塗り薬やスキンケアの見直しなどでも効果が不十分だった場合、イソトレチノインが選択肢となります。
また、ニキビ跡ができやすい体質の方や、デコルテ・背中など広い範囲にニキビがある方にも医師の判断で選択される場合があるでしょう。
毛穴の開きが気になっている場合も、まずはニキビの状態や皮脂分泌の程度を正確に評価し、「ニキビ治療としてイソトレチノインが適しているか」医師の判断が必要になります。
イソトレチノインで毛穴の開き改善が期待できる理由
イソトレチノインは毛穴の開きを直接治療する薬ではありませんが、ニキビ治療の過程で毛穴が目立ちにくくなったと感じる方もいます。
その理由は、毛穴が開く原因と薬の作用にあります。
毛穴が開く3つの原因
毛穴の開きは、主に以下の3つの原因により生じています。
| 原因 | 肌の状態 | 見た目の変化 |
| 皮脂の過剰分泌 | 皮脂腺から分泌される皮脂が過剰になると、毛穴に皮脂が溜まりやすい | 毛穴が押し広げられ、目立ちやすくなる |
| 角質の詰まり | 古い角質と皮脂が混ざり「角栓」となり毛穴を広げる | 毛穴が常に広がった状態になり、黒ずみが目立つケースもある |
| 皮膚のたるみ | 加齢やコラーゲン低下によるハリ不足 | 毛穴が縦に伸びたように見え、影が強調されやすい |
イソトレチノインは、これらの原因のうち、特に「皮脂の過剰分泌」と「角質の詰まり」に対して効果を発揮する薬剤です。
皮脂腺の縮小と皮膚細胞正常化
イソトレチノインには、毛穴の開き改善につながる2つの作用があります。
- 皮脂腺を縮小させる作用
- 皮膚細胞を正常化する作用
イソトレチノイン内服により皮脂腺の活動が低下し、皮脂の分泌量が減少するとされています。
毛穴内部に皮脂が過剰にたまりにくくなり、毛穴が押し広げられる状態が起こりにくくなるのです。
また、皮膚の角化異常(古い角質が剥がれ落ちずに厚くなる)を整える作用があるとされており、角質のターンオーバー正常化により、毛穴詰まりが起こりにくい肌状態へ導くと考えられています。
さらに、イソトレチノインにはアクネ菌による炎症を抑制する作用もあり、赤みや腫れの軽減も期待されます。

毛穴の開きへの効果が「期待できるタイプ」と「期待しにくいタイプ」
イソトレチノインによる改善が期待しやすいのは、主に皮脂の過剰分泌が原因となっている毛穴タイプといえます。
毛穴の悩みにはさまざまな種類があるため、ご自身のタイプに合っているか以下の表で確認してみましょう。
| 毛穴タイプ | 主な原因 | イソトレチノインによる変化の期待度 | 理由・補足 |
| 皮脂性の毛穴開き | 皮脂の過剰分泌 | 比較的期待しやすい | 皮脂分泌が抑えられると、毛穴が押し広げられにくくなり、目立ちにくくなる可能性がある |
| 角栓毛穴 | 皮脂+角質の詰まり | 比較的期待しやすい | 皮脂量や角化のバランスが整い、角栓がたまりにくくなり毛穴の開きが目立ちにくくなると期待できる |
| 皮脂分泌が多いタイプの黒ずみ毛穴 | 角栓の酸化 | 条件付きで期待できる | 皮脂分泌が多い場合は角栓形成が抑えられ、黒ずみが目立ちにくくなるケースがある |
| たるみ毛穴 | 加齢・ハリ低下 | 期待しにくい | 皮膚のたるみが主因のため、皮脂分泌を抑える治療では根本改善は難しい |
| クレーター毛穴 | ニキビ跡の凹凸 | 期待しにくい | 皮膚構造の変化が原因のため、イソトレチノイン単独での改善は限定的 |
| 原因が複合的な毛穴 | 皮脂・たるみ・跡など | 個人差が大きい | 原因によっては他の毛穴治療を併用した方が適している場合もある |
イソトレチノインは、皮脂分泌が主な原因となっている毛穴タイプに対して変化が期待される治療であり、すべての毛穴悩みに適しているわけではありません。
そのため、自分の毛穴タイプや悩みに合った治療かどうかは、自己判断せず、医師に相談したうえでの判断が重要です。
毛穴の開きが気になる人が知っておくべきポイント
たるみ毛穴やクレーター毛穴など、皮脂分泌以外の要因が大きい場合は、イソトレチノインよりも以下の施術が選択肢となるでしょう。
- ハイドラフェイシャル: 毛穴の汚れを吸引・洗浄
- ケミカルピーリング: 古い角質を除去し、肌のターンオーバーを促進
- ポテンツァ: 高周波と薬液導入で毛穴を引き締める
- ハイフ: たるみ毛穴に効果的なリフトアップ施術
毛穴の開きの原因は人によって異なり、自分で判断するのは難しい場合もあります。
また、内服を終了してしばらく経つと、皮脂分泌が一部戻り、毛穴のサイズ感も戻る可能性があることも理解しておきましょう。
ニキビ治療としてイソトレチノインが適しているのか、別の施術を併用すべきかなどは、医師の診察を受け、相談しながら決めるのが大切です。
イソトレチノイン治療の副作用と注意点
安全に治療を受けるために、イソトレチノインについて理解しておくべき重要なポイントを以下の表にまとめました。
主な副作用と禁忌事項
| 項目 | 内容 | 注意点 |
| 皮膚・粘膜の乾燥 | 唇・肌・目・鼻などの乾燥が起こりやすい | 保湿ケアや点眼などで対処できる傾向があります |
| 肝機能への影響 | 血液検査で数値の変動がみられる場合がある | 定期的な血液検査が必要 |
| 脂質異常 | 中性脂肪やコレステロール値の変化 | 医師の管理下で経過観察 |
| その他の副作用 | 頭痛、倦怠感、筋肉痛など | 個人差があり、症状が出ない場合もある |
| 妊娠中・妊娠予定の方 | 服用不可 | 男女ともに注意が必要※服用中および服用終了後、一定期間の避妊が必要 |
| 授乳中の方 | 服用不可 | 乳児への影響を避けるため |
| 持病・既往歴がある方 | 使用できない場合がある | 医師による事前確認が必須 |
治療中に気をつけること
| 注意点 | 内容 | 理由・ポイント |
| 定期的な診察 | 医師による診察・相談を継続 | 副作用の早期発見と安全管理のため |
| スキンケア | 全身の保湿を心がける | 乾燥を防ぐため |
| 献血 | 服用中および服用中止後1ヶ月間 | 薬剤の影響を避けるため |
| 美容施術 | レーザー脱毛などが制限される場合がある | 肌トラブルを防ぐため |
イソトレチノイン治療を安全に行うためには、副作用や注意点を正しく理解したうえで、医師の管理下での治療が重要です。

まとめ
イソトレチノインは、重症ニキビや繰り返す難治性のニキビの治療を目的とした内服薬です。
皮脂腺を縮小させる作用により皮脂分泌が抑制されるため、皮脂性の毛穴開き、黒ずみ毛穴、角栓毛穴など、皮脂の過剰分泌が関与する毛穴の悩みに、改善効果が期待できます。
一方で、たるみ毛穴やクレーター毛穴など、皮脂以外の原因による毛穴の開きには、効果が限定的です。
ニキビより毛穴の悩みが主な場合は、ハイドラフェイシャルやケミカルピーリング、ポテンツァなど、毛穴に特化した治療の方が適している場合もあります。
ニキビと毛穴の治療を検討される際は、医師の診察を受け、自分に合った治療法を選択しましょう。
当クリニックでは、一人ひとりのお悩みに合わせた最適な治療をご提案しています。
毛穴やニキビでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
よくあるご質問
患者様からよくいただく質問をご紹介します。
イソトレチノインを飲むと、どのくらいで毛穴の変化を実感できますか?
個人差がありますが、早い方では服用開始から1~2ヶ月目頃から毛穴の変化を実感し始める傾向があります。
3〜4ヶ月目以降になると、周囲から毛穴が小さくなったと言われるようになる人もいます。
治療期間は6ヶ月が基本となります。
イソトレチノインをやめたら、また毛穴が開いてしまいますか?
治療後の経過には個人差がありますが、一般的に一定期間はニキビができにくい状態を維持しやすいとされています。
治療後も適切なスキンケアと生活習慣を続けましょう。
イソトレチノインを飲めば黒ずみ毛穴も改善しますか?
皮脂の過剰分泌が原因で角栓ができている場合、イソトレチノインによって黒ずみが目立ちにくくなる傾向があります。
皮脂量の減少により毛穴の詰まりが抑制されるためですが、メラニン沈着など別の原因による黒ずみには十分な効果が得られない場合もあります。
診療時間
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資格
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 特定非営利活動法人日本レーザー医学会 認定医
- 一般社団法人国際抗老化再生医療学会 正会員
- 一般社団法人 日本美容外科学会 JSAPS(Japan Society of Aesthetic Plastic Surgery)正会員
- 一般社団法人日本美容皮膚科学会(Japanese Society of Aesthetic Dermatology)正会員
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医
- ジュビダームビスタ®ボリューマXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボリフトXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボルベラXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボラックスXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボライトXC認定医
- ジュビダームビスタ®ウルトラXC/ウルトラプラスXC認定医
- ボトックスビスタ認定医
- レスチレン認定医
経歴
| 平成15年 | 大阪医科大学 形成外科教室:入局 |
|---|---|
| 平成21年 | 大阪医科大学 助教(准):就任 |
| 平成24年 | 医学博士学位取得 |
| 平成25年 | 某美容クリニック:院長就任 |
| 令和5年 | プライベートスキンクリニック |
学会発表
- 第48回 日本美容外科学会総会(2025年9月25日~26日)
- 顎のヒアルロン酸注入を用いた輪郭形成-248症例の治療経験
- 第43回 日本美容皮膚科学会総会・学術大会(2025年8月16日~17日)
- POTENZA®を用いた美肌・毛穴・ニキビ治療の臨床経験
- 第42回 日本美容皮膚科学会総会(2024年8月31日~9月10日)
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