顔の脂肪注入のダウンタイムはどんな感じ?本当に定着する?


この記事でわかること
お顔の脂肪注入を検討されている方の中には、何よりダウンタイムが心配という方もいると思います。お顔の施術はどの部位であっても目立ちますので、ダウンタイムがどの程度なのか、どんなリスクがあるのか、施術前の情報チェックが大切です。わかっていれば対策も可能ですし、何より安心して施術を受けられますよね。
ダウンタイム中の過ごし方によって、脂肪の定着率も変わりますので、事前にしっかり確認しておきましょう。
そこで、本日はお顔の脂肪注入のダウンタイムや症状、経過、ダウンタイム中の過ごし方について詳しく解説します。
脂肪注入をご検討中の方、ぜひチェックしてくださいね。
脂肪注入とは?
脂肪注入は、ご自身の太ももなど脂肪の多い部分から採取した脂肪を、お顔の気になる部位に注入する施術です。注入部にボリュームをだしてふっくらとさせ、若々しさを取り戻します。
注入対象となる部位は、おでこ、こめかみ、目の上、目の下、側頬部、マリオネットライン、ゴルゴライン、ほうれい線などお顔全般で、お顔のシワやたるみ、へこみ部分を脂肪注入にて目立たなくします。
お顔の脂肪注入のダウンタイム
脂肪注入の施術後は、脂肪注入部位と脂肪採取部位のそれぞれでダウンタイムが発生します。いずれも、ダウンタイムの目安は、数日~2週間程度です。
施術後は、痛み、腫れ、むくみ、内出血が生じる可能性があります。
お顔の注入部に現れるダウンタイムの症状
注入部には、痛み、赤み、腫れ、むくみ、内出血が生じる可能性があります。
ダウンタイム中の症状の強さは、脂肪の注入量や注入部位によって異なります。広い範囲への注入や注入量が多いほど、腫れや内出血が現れやすくなり、回復までの時間も長くなります。額やこめかみのように、比較的広い範囲への注入は、腫れが出やすい傾向があります。
また、体質や肌質、そのときの体調や肌の状態によっても、腫れのでやすさは変わりますので、施術前はできるだけ体調を整えておきましょう。
痛み
注入部に筋肉痛のような痛みや鈍痛が生じる可能性があります。症状は2~3日程度で、その後落ち着きます。強い痛みがでるケースは少なく、痛み止めにて抑えられる程度の方が多いです。
腫れ・むくみ
腫れは施術直後から現れ、2~3日目がピークとなります。1週間程度で落ち着きます。皮膚の薄いまぶたや、比較的広い範囲に注入するおでこは、腫れやすい傾向があります。腫れが引いた後に、むくみが発生するケースがあります。むくみが完全に落ち着くまでには1週間~1カ月程度かかります。
注入部の針穴
針穴による傷跡は、施術直後は目立ちますが、徐々に回復します。傷口から浸出液がにじみ出る場合は、ガーゼなどで抑えてください。
内出血
注入時に毛細血管が傷つくと内出血が生じる可能性があります。内出血が起きた場合は、1~2週間程度で落ち着きます。青紫色から徐々に黄色へと変化して、目立たなくなっていきます。
脂肪採取部の症状
脂肪採取部には、痛み、赤み、腫れ、むくみ、内出血、硬縮が生じる可能性があります。
採取部は、ほぼ見えない位置になりますが、脂肪の採取によってダメージは受けていますので、ダウンタイムの症状がでている間は、なるべくゆっくり過ごすのがおすすめです。
腫れ・むくみ
腫れのピークは3日目までで、その後1~2週間程度で回復します。腫れが落ち着くとむくみが目立つ可能性がありますが、1カ月程度で治まります。
痛み
筋肉痛のような痛みが1週間程度続く可能性があります。回復してくると、ピリピリとした痛みに変化します。触ったり、動かしたりした際に痛みを感じやすい傾向があります。痛み止めにてコントロールできる程度です。
内出血
脂肪採取部は、目立つ内出血が生じるケースが多いです。時間の経過とともに色が目立たなくなり、1~2週間程度で回復します。脂肪の吸引量が多いと内出血が広がりやすい傾向があります。
脂肪吸引部の針穴
脂肪採取部は、赤い傷跡ができます。1~2カ月程度で目立たなくなります。
硬縮
施術の1週間以降になると、吸引部に硬縮が現れます。皮膚が硬くでこぼことした状態になる症状で、脂肪採取時に受けた組織のダメージや、脂肪が無くなった空間の修復のために作られる線維質によるものです。硬縮は3カ月程度で自然に回復します。マッサージを行うとより早く改善します。
脂肪注入部の経過
【施術直後】
脂肪を注入した部分の傷跡が目立ちます。筋肉痛のような痛みと腫れが生じます。内出血がでるケースもあります。
【施術3日目】
腫れのピークを迎えます。痛みは落ち着いてきます。
【施術1週間】
腫れや痛みが治まります。内出血は黄色に変化して目立たなくなり始めます。
【施術1カ月後】
注入した脂肪が馴染んできます。
脂肪が定着するのはいつ?

注入した脂肪は、施術後1~2カ月で徐々に安定していき、3カ月後には吸収が落ち着き定着します。一度定着した脂肪は、体内に吸収されませんので半永久的にボリュームをキープできます。
定着率は30~70%と、さまざまな条件によって変わります。注入した脂肪は、酸素や栄養の補給が不十分であると組織に定着できませんので、施術後の過ごし方も定着率に影響します。施術後の制限や注意事項を守って過ごしましょう。
ダウンタイム中の過ごし方
脂肪注入の施術後は、血行が促されるような行動を控え、注入部への強い圧迫を避けて過ごしましょう。ダウンタイムを軽減するには、患部を冷却して、なるべく安静に過ごすのがおすすめです。ダウンタイム中は、腫れや内出血が目立つ可能性がありますので、大切なイベントの直前は避けて、施術を受けられるのがおすすめです。
洗顔・スキンケア・メイク
メイクやスキンケア、洗顔は、翌日から可能です。メイクは針穴部分を避けていただきます。注入部位は強く押したり、擦らないよう注意してください。目元に注入した際は、腫れがでやすいため、腫れている間はアイメイクをなるべく控えた方がいいでしょう。
体を温めすぎない
血行の促進は、内出血の悪化につながるため、激しい運動や長時間の入浴、サウナ、飲酒は控えましょう。
初めの1週間は、体を温めすぎないよう注意して、お風呂につからず短めのシャワーにしましょう。
注入部を強く押さない
注入部を強く圧迫すると脂肪の形が変化する可能性があるため、むやみに触らないよう注意しましょう。うつぶせ寝も避けてください。マッサージも定着率が落ちる原因となるため控えてください。
禁煙
喫煙は、注入した脂肪の定着率に大きく影響します。喫煙により血管が収縮すると血行が悪くなり、注入した脂肪組織に必要な酸素や栄養素が届きにくくなります。少なくとも2週間程度は禁煙をしましょう。
ダイエットを避ける
体重変化が大きいと脂肪が定着しにくくなります。施術後は、極端なダイエットを避けて体重を維持しましょう。
注入部を冷やす
痛みや腫れ、むくみ、内出血の軽減には、冷却が効果的です。冷やしたタオルや保冷剤、冷えピタなどを使用して適度に冷やすと、症状の回復に役立ちます。
飲酒・塩分のとりすぎに注意
飲酒や塩分のとりすぎは、むくみを悪化させますので、1週間程度は注意しましょう。
感染症のリスク
注入部から細菌が侵入すると、腫れや痛み、熱感が生じるケースがあります。症状が強い場合や長引いていると感じた際は、すぐに受診しましょう。適切な処置を行えば改善します。患部にむやみに触ったりしないよう注意しましょう。
脂肪採取部の圧迫
脂肪を採取した部分は、適度に圧迫すると内出血が抑えられます。
これって失敗?脂肪注入で起こりうるトラブルとは
脂肪注入の失敗例としてよくあげられるケースとして、予想よりも効果が得られなかったり、しこりができてしまう、不自然な仕上がりになるなどがあります。
効果の現れ方は個人差がありますので、満足のいく仕上がりを目指すためには、カウンセリングにてしっかり相談することが大切です。
定着しない・効果がない
注入した脂肪のうち一定量は体内に吸収されますので、注入直後に比べ、脂肪のボリュームは徐々に少なくなります。脂肪の定着率について把握できていないと、予想していたよりもボリュームがなくなり、効果があまりないと感じてしまう可能性があります。
定着率は個人差だけでなく、脂肪の加工法や注入部位によっても変わりますので、どの程度の定着率が予想されるのかを、事前のカウンセリングにて確認しておきましょう。
注入部位や定着後の状態によっては、2回目の注入を検討するケースもあります。
しこりができた
注入部に、硬さのある塊ができてしまうリスクがあります。注入した脂肪が生着しない場合や、同じ位置に一度に多く脂肪を入れすぎるのが原因となります。しこりができた場合でも、時間の経過とともに塊は小さく柔らかくなっていきます。長期間しこりが残るようであれば、医師に相談しましょう。
パンパンになって不自然に見える
思っていた以上にボリュームがでてしまい、お顔がパンパンで不自然な状態になったと感じてしまうケースがあります。
施術後は、どうしても腫れやむくみがでるため、多少ふくらんで見えます。また、吸収される脂肪を予想して多めに注入するケースもあるため、一時的なボリュームであるケースもあります。
ただし、脂肪注入する位置や量が適切でないと、お顔がパンパンになったり、バランスが悪く不自然な仕上がりになる可能性も考えられます。
脂肪注入で失敗しないための対策とは

脂肪注入での失敗例の多くは、患者様とのコミュニケーション不足や医師の技量不足が原因となるため、失敗を避けるためにはクリニック選びが大切です。
また、お顔は表情筋による動きが多い部位であり、よく動く部分の脂肪は定着しにくい特徴があります。ボトックスとの併用で、定着率を高める方法もあります。
ボトックスと脂肪注入の併用

動きの多い部位は脂肪が吸収されやすく、定着率が下がる傾向があります。表情筋の動きを抑えてシワをできにくくするボトックス注射の使用は、脂肪の定着率を高める効果が期待できます。特におでこや眉間は表情の変化の影響を受けやすく、定着しにくい部位であるため、脂肪注入とボトックス注射の併用はとてもおすすめです。ボトックスで横ジワや縦ジワをできにくくし、脂肪注入にてボリュームを補います。
エクソソーム点滴と脂肪注入の併用

顔の脂肪注入にエクソソーム点滴を併用することで、脂肪の定着率をさらに高める効果が期待できます。脂肪注入は、注入した脂肪がすべて定着するわけではなく、時間の経過とともに一部が吸収されてしまうことがあります。エクソソームには炎症を抑える働きがあり、脂肪が新しい環境になじみやすくなるようサポートしてくれます。さらに、内出血やむくみといったダウンタイムの症状を軽減する効果も期待できます。
脂肪注入とエクソソーム点滴を組み合わせることで、脂肪の定着率向上とダウンタイム軽減の両方を叶え、より自然で美しい仕上がりを目指すことが可能です。
脂肪吸引と脂肪注入の併用

脂肪注入のみ行う場合は、太ももやお腹などから脂肪を採取しますが、お顔の脂肪吸引を行った際には、その脂肪を使って気になる部分への脂肪注入が可能です。
頬(ジョールファット)や、顎下、フェイスラインの脂肪を吸引し、口元のもたつきを改善しつつ、その脂肪を加工後にシワやへこみに注入します。余分な脂肪がある部分と、ボリュームを補いたい部分の両方を整えるため、お顔全体のバランスを考慮した施術が可能です。
クリニック選びが大切
脂肪注入での失敗例の多くは、注入位置や量が適切でないなど、医師のデザイン力や技術力に起因するケースも少なくありません。定着率を高め、しこりができるリスクを減らすためには、解剖学に基づき適切な注入位置を見極めて、少量ずつ丁寧に注入しなければなりません。
脂肪に含まれている不純物が多いほど定着率が低くなるため、質の良い脂肪細胞を注入できる方法を選択することも大切です。
脂肪の定着率はもちろん個人差がありますが、脂肪の加工方法や医師の技術力も大切な要素となるため、クリニック選びを慎重に行う必要があります。
まとめ
お顔の脂肪注入のダウンタイムについてご紹介しました。
脂肪注入は、お顔の注入部と脂肪採取部の両方にダウンタイムが発生します。ダウンタイムは比較的短めではありますが、お顔の腫れや内出血が目立つ可能性がありますので、大切なイベントの直前は避けて、施術を受けられるのがおすすめです。
脂肪の定着率を上げるためにも、施術後は注意事項を守り、十分休息をとって過ごしましょう。
プライベートスキンクリニック(PSC)では、患者様一人ひとりに最適な施術プランをご提案いたします。
お顔の脂肪注入をご検討中の方は、当クリニックへお気軽にご相談ください。
医師・スタッフ一同心より皆様のご来院をお待ちしております!
よくあるご質問
患者様からよくいただく質問をご紹介します。
顔への脂肪注入のダウンタイムはどれくらいですか?
脂肪注入後のダウンタイムは、通常数日〜2週間程度です。痛みや腫れのピークは3日目までが目安です。腫れや内出血は1~2週間程度で落ち着きます。症状の回復までの期間は個人差がありますので、事前に医師に確認しましょう。
顔への脂肪注入のダウンタイム中にどのような症状が現れますか?
ダウンタイム中は、腫れや赤み、軽度の痛み、むくみ、内出血が生じる可能性があります。脂肪注入部と脂肪採取部の両方に症状が現れます。
顔への脂肪注入のダウンタイムを短縮する方法はありますか?
ダウンタイムを短縮するには、施術後に十分な休息を取り、指示されたアフターケアの徹底が大切です。注入部の冷却を行うと効果的です。
美容外科・ 美容皮膚科 |
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DOCTOR.
このページの監修医師
資格
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- 一般社団法人日本創傷外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医
経歴
平成14年 | 大阪医科大学医学部医学科:入学 |
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平成22年 | 大阪医科大学付属病院 形成外科学教室:入局 |
平成23年 | 守口敬任会病院:入職 |
平成25年 | 東住吉森本病院:入職 |
平成27年 | 大阪医科大学付属病院 形成外科学教室:入職 |
平成28年 | 東住吉森本病院:入職 |
平成30年 | プライベートスキンクリニック:入職 |
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