若いのに黒クマができる原因とは?予防や治療法も解説
「若いうちから黒クマはできるって本当?」「黒クマの原因ってなに?」と、疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
黒クマは加齢のイメージが強いですが、20代から悩む方も意外と少なくありません。
本記事では、若いうちから黒クマができる方に向けて、その原因や悪化させないための予防法、さらに効果的な美容医療の施術について紹介します。
目次
黒クマとは?まずはクマの種類を知ろう
黒クマとは、皮膚のたるみや眼窩脂肪(がんかしぼう)の突出によって、目の下に影が生じている状態を指します。
青クマや茶クマのように色がついているのではなく、凹みや影によって黒く見えるのが特徴です。
< 主なクマな種類と特徴 >

| 種類 | 主な原因 | 見た目の特徴 |
| 黒クマ | 皮膚のたるみ眼窩脂肪の突出 | 凹みや影で黒く見える |
| 青クマ | 血行不良冷え睡眠不足 | 青〜紫色に見える |
| 茶クマ | 紫外線・色素沈着・摩擦 | 茶色っぽく色が残る |
皮膚のたるみや眼窩脂肪の突出は加齢の影響を受けやすいため、黒クマと聞くと「年齢によって生じるもの」という印象をもつ方は少なくありません。
しかし実際には、骨格や生活習慣の影響で若いうちから黒クマが目立つ方もいます。
なぜ若いうちから黒クマができてしまうのか、次で詳しく説明いたします。
若いのに黒クマができる先天的な原因
若いのに黒クマができる先天的な原因は、主に以下の4つが挙げられます。
- 頬骨の位置が低い
- 目の下の脂肪が多い
- 眼球が奥まった位置にある
- 目周りの皮膚が薄い
若いうちから黒クマが気になる場合、生まれ持った骨格や体質が影響しているかもしれません。
それぞれについて詳しくみていきましょう。
頬骨の位置が低い
頬骨は、目の下にある脂肪(眼窩脂肪)を支える土台のような役割を担っています。
頬骨の位置が低いと支えが不十分になり、脂肪が前方へ押し出されやすくなります。
その結果、眼窩脂肪がふくらんで影ができやすくなり、黒クマが生じてしまうのです。
頬骨の位置は遺伝的な影響も大きく、若いうちから悩む方も少なくありません。
家族にも同じような黒クマが見られる場合、先天的な要因が関係している可能性が高いでしょう。
目の下の脂肪が多い
目の下の脂肪も遺伝の影響を受けやすく、10〜20代から黒クマが目立つケースも少なくありません。
目の下の脂肪は「眼窩脂肪」と呼ばれ、眼球の周囲を覆っている脂肪組織です。
衝撃から眼球を守るクッションのような働きがあり、皮膚との間で緩衝材の役目を果たしています。
眼窩脂肪の量は生まれつき決まっており、自力で減らしたり増やしたりすることはできません。
そのため、もともと脂肪が多い方は若いうちから前方に圧がかかり、支える力が弱くなると突出しやすい傾向があります。
眼球が奥まった位置にある
眼球が骨格的に内側に位置している「奥目」の方は、目の下に影が生じやすい構造になっています。
このタイプの黒クマは、眼窩脂肪が前に突出するというより、脂肪とくぼみの境目にできる影が目立ちやすいのが特徴です。
とくに光が当たると影が強調されやすく、加齢とともに凹みが深くなるにつれて、黒クマが濃く見えるようになります。
奥目は骨格的な要因のため、セルフケアでの改善は難しい一方、日常的な予防やケアによって悪化を防ぐことは可能です。
目周りの皮膚が薄い
目の周りの皮膚は0.5〜0.6mmと、顔の中でもとくに薄く繊細な部位です。
目元がたるみやすい・乾燥しやすい方は、もともと皮膚が薄いタイプかもしれません。
皮膚が薄いとわずかな凹凸でも影が出やすく、黒クマが目立ちやすくなります。
また、外部刺激にも弱いため、青クマや茶クマなど他のクマと併発するケースも少なくありません。
日頃から保湿や紫外線対策を意識し、目元に刺激を与えないようにしましょう。
若いのに黒クマができる後天的な原因4選

若いのに黒クマができる後天的な原因は、主に以下の4つが考えられます。
- スマホ・パソコンの使いすぎ
- 紫外線によるダメージ
- 睡眠不足・生活習慣の乱れ
- 急激なダイエット
後天的な原因としては、生活習慣の影響によるものが多く見られます。
思い当たる原因がないか、日々の生活を振り返ってみましょう。
スマホ・パソコンの使いすぎ
長時間のデジタルデバイスの使用が黒クマを引き起こしているかもしれません。
通常は1分間に約20回ほど瞬きをしますが、スマホやパソコンの画面に集中していると1/3以下にまで減るといわれています。
瞬きが減ることで眼輪筋が十分に使われなくなり、眼窩脂肪を支える力も低下しやすくなるのです。
さらに、血行が滞ることで目の疲れが蓄積し、酸素や栄養が十分に届きにくくなります。
目元の血行不良が悪化すると眼輪筋の衰えにもつながるため注意が必要です。
紫外線によるダメージ
肌に大きなダメージを与える紫外線は、黒クマを引き起こす原因の一つです。
なかでもUV-Aは窓ガラスを通過し、皮膚の奥深くまで届いてシワやたるみを進行させます。
とくに目の下は薄く紫外線の影響を受けやすいため、毎日の日焼け止めやUV対策が欠かせません。
また、紫外線を浴びたあとは、スキンケアでしっかり保湿して肌を整えましょう。
うるおいを保つことで肌のバリア機能が強化され、紫外線や外部の刺激を受けにくくなります。
睡眠不足・生活習慣の乱れ
睡眠不足や不規則な生活習慣も、黒クマを悪化させる可能性が高いです。
皮膚や筋肉の修復に必要な成長ホルモンは、深い眠りである「ノンレム睡眠」の時間に分泌されます。
そのため、睡眠時間が短かったり質の良い睡眠がとれていなかったりすると、肌のハリや弾力の低下につながります。
また、疲れが蓄積すると眼窩脂肪が前方に押し出されやすくなり、目の下の影がより濃く見えるケースも少なくありません。
黒クマを防ぐためにも、7〜8時間の睡眠サイクルを意識して規則正しい生活を送りましょう。
急激なダイエット
1ヶ月に5kg以上の急激なダイエットを行うと、眼窩脂肪が減少する可能性があります。
眼窩脂肪が少なくなると皮膚のたるみが目立ち、黒クマが生じる原因につながります。
さらに、頬の脂肪が下がると目の下との段差が強調され、影ができやすくなるのも要因です。
とくに加齢による肌の変化を感じている方は、極端なダイエットを避けたほうがよいでしょう。
若々しさを保つためには、バランスの取れた食事や適度な運動を習慣づけることが大切です。
黒クマを悪化させないための予防法
ここからは、若いうちから黒クマを悪化させない予防法を紹介します。
どれも日常生活で気軽に試せるので、ぜひ参考にしてください。
刺激や摩擦できるだけ避ける
日常的に目元をこすったり刺激を与えたりしている方は意外と少なくありません。
強い刺激を与えると皮膚だけでなく、眼窩脂肪を支える眼輪筋にもダメージを与えるといわれています。
花粉症で目をこすり続けたり、クレンジングの際につい力を入れてしまったりする方は注意が必要です。
とくにアイメイクが濃い方は、ポイントメイク落とし用のリムーバーを活用するとよいでしょう。
洗浄力の弱いクレンジングで何度もこすって落とすより、肌への負担を大幅に軽減できます。
ホットタオルやマッサージで血行を促す
黒クマを防ぐには、目元を休ませることが大切です。
近年では、スマホやパソコンの使用によって、本来は40〜50代で現れるような目周りの筋力低下が若い世代でも起こるといわれています。
ここでは、自宅で簡単に取り入れられるホットマスクとマッサージ方法をご紹介します。
ホットマスクの作り方
- タオルを水で濡らし、軽く絞る
- 500Wの電子レンジで約1〜1分30秒温める
- 温度を確認して、熱すぎない状態にする
- 10〜15分ほど目元に当てて温める
目元のマッサージ方法
- 手のひらを温めてから開始する
- 目頭から目尻に向かって、やさしく円を描く
- 上まぶたも同じように、内側から外側へ流す
- こめかみを軽く押さえる
- 首筋も合わせてほぐす
保湿ケアで乾燥を防ぐ
乾燥はハリや弾力の低下を招き、たるみを引き起こすことで黒クマの発生につながります。
目元の皮膚は皮脂腺が少なく、水分や油分を保ちにくいのが特徴です。
気付かないうちに乾燥が進みやすいので、日頃から入念にケアしておきましょう。
保湿ケアには、セラミド・ヒアルロン酸・スクワランなどの成分がおすすめです。
また、ハリや弾力を与えるには、レチノールやナイアシンアミドといった成分が適しています。
目元用のクリームも販売されているため、この機会にチェックしてみるとよいでしょう。
トレーニングで眼輪筋を鍛える
眼輪筋が衰えると脂肪が前に押し出され、影によって黒クマが目立ちます。
目周りのトレーニングで眼輪筋を鍛えることで、黒クマの予防に効果が期待できるでしょう。
ここでは、眼輪筋のセルフトレーニング方法をご紹介します。
眼輪筋トレーニング

- 姿勢を正して座り、顔の力を抜いてリラックス
- 目線を上に向け、上まぶたは動かさずに下まぶたをゆっくり引き上げる
- 目を細めた状態で2秒間キープ
- ゆっくり元に戻す
- 1〜4を10回繰り返す
眼輪筋トレーニングは、やりすぎるとかえって黒クマが悪化することがあります。
また、目元の治療を受けている方は、医師の指示に従って行うようにしましょう。
紫外線対策を徹底する
紫外線は肌表面だけでなく、奥深くまで届いてシワやたるみを引き起こします。
紫外線対策を徹底することで、黒クマや小ジワの発生を防ぐことが可能です。
目周りはデリケートなため、石けんで落とせるタイプや弱酸性で刺激の少ないものが適しています。
また、普段使いならSPF20〜30・PA++程度で十分防御できるので、季節や用途に合わせて使い分けるのもおすすめです。
若いうちから目立つ黒クマにおすすめの治療法
黒クマを根本的に治すには美容医療の治療が効果的です。
ここでは、下眼瞼脱脂術と脂肪注入の施術について解説します。
下眼瞼脱脂術
下眼瞼脱脂術は、黒クマの原因となる目の下の脂肪を除去する施術です。
膨らみを直接取り除くため、若いうちから黒クマに悩む方にも根本的な改善が期待できます。
当クリニックの下眼瞼脱脂術は、まぶたの裏からアプローチする施術方法を採用しています。
肌表面に傷をつけずに自然な仕上がりを目指せるため、ダウンタイムが気になる方にもおすすめです。
下眼瞼脱脂術のメリット
- 目の下の脂肪を除去できる
- ダウンタイムが少ない
- 肌表面に傷跡が残らない
- 術後の抜糸がいらない
眼窩脂肪を除去することで、膨らみが原因の黒クマに高い改善効果が期待できます。
傷跡も目立ちにくいので、仕事やプライベートで時間が取りにくい方にも向いています。
さらに、切開した粘膜は糸で縫合しないため、術後に抜糸をする必要もありません。
粘膜は3日ほどで自然に塞がるので回復が早いのも特徴です。
下眼瞼脱脂術のデメリット
- 脂肪を取りすぎる・取り残すことがある
- 皮膚のたるみやシワが目立つ可能性がある
- もともと脂肪が少ない人は変化が少ない
下眼瞼脱脂術は、医師の技術によって仕上がりに差が出やすい施術です。
経験の浅い医師が担当すると、適切な脂肪の量を取り除けない場合があります。
また、下眼瞼脱脂術は脂肪を除去する施術なので皮膚のたるみまでは改善できません。
目の下の状態によっては、下眼瞼たるみ取りを併用することもあります。

脂肪注入
脂肪注入とは、自身の脂肪を使用して凹みやシワを補う施術です。
とくに目の下の凹みが原因の黒クマに高い効果が期待できます。
凹んだ部分にボリュームを与えることで、ふっくらとした若々しい目元に仕上がります。
また、自分の組織を注入するため、アレルギーや副作用が気になる方にもおすすめです。
注入した脂肪は徐々になじむので、周りに気づかれずに効果を実感できます。
脂肪注入のメリット
- 自身の脂肪を使うので安全性が高い
- 自然な仕上がりが期待できる
- ダウンタイムが少ない
- 半永久的な効果が期待できる
脂肪注入は安全性が高く、ヒアルロン酸のように異物感が少ないことが特徴です。
自身の脂肪を使うため、柔らかく自然な仕上がりが期待できるでしょう。
また、定着した脂肪は半永久的に効果が持続します。
繰り返し注入する必要がなく、一度の施術で満足される方も多くいます。
脂肪注入のデメリット
- 費用が比較的高い
- 脂肪が定着しない可能性がある
- しこりや凹凸が生じることがある
脂肪注入は脂肪の採取から行うため、美容施術の中でも費用が高くなる傾向があります。
クリニックによって価格は異なりますが、10万円以上は想定しておきましょう。
また、注入した脂肪は全て定着するわけではないため、思うような仕上がりにならない場合もあります。
医師の技術によっては注入した部位にしこりや凹凸が生じることもあるので、施術前に医師の実績や症例をチェックしておきましょう。

黒クマを改善するならPSCへお任せください!
今回は若いのに黒クマが目立つ方に向けて、その原因や治療法を紹介しました。
黒クマは加齢の影響を受けやすいですが、遺伝的な影響で若い世代から目立つ方もいます。
セルフケアではなかなか改善が難しいため、根本的に治すなら美容医療の施術がおすすめです。
当クリニックでは、経験豊富な医師が黒クマのタイプや肌状態にあわせた施術をご提案しています。
自分に適した治療法が分からない方も、まずはお気軽にご相談ください。

よくあるご質問
患者様からよくいただく質問をご紹介します。
黒クマはセルフケアだけで改善できますか?
眼窩脂肪の突出や眼輪筋の衰えが原因の黒クマは、自力で改善するのは難しいとされています。
根本的に改善するには、下眼瞼脱脂術や脂肪注入といった美容医療の施術がおすすめです。
若いのに黒クマができやすい人の特徴は?
生まれつき目の下の脂肪が多い人や、骨格的にくぼみが目立ちやすい人は、黒クマができやすい傾向があります。
加齢によってさらに目立ちやすくなるため、悪化を防ぐには早めの対策が必要です。
目の下のクマやたるみに効果的なサプリメントはありますか?
目の下のたるみやクマに関しては、ボリュームを出すこと、色身を薄くすることが大事になってきます。ですので、サプリメントとしてはビタミンCの内服をおすすめいたします。
診療時間
[ 完全予約制 ] 10:30〜19:00
土日診療あり
| 美容外科・ 美容皮膚科 |
西梅田駅から徒歩2分 プライベートスキンクリニック |
|---|---|
| 所在地 | 〒530-0002 大阪府大阪市北区曽根崎新地1-3-16 京富ビル2階 |
| 診察時間 | [ 完全予約制 ] 10:30~19:00 |
関連記事
DOCTOR.
このページの監修医師
資格
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 特定非営利活動法人日本レーザー医学会 認定医
- 一般社団法人国際抗老化再生医療学会 正会員
- 一般社団法人 日本美容外科学会 JSAPS(Japan Society of Aesthetic Plastic Surgery)正会員
- 一般社団法人日本美容皮膚科学会(Japanese Society of Aesthetic Dermatology)正会員
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医
- ジュビダームビスタ®ボリューマXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボリフトXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボルベラXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボラックスXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボライトXC認定医
- ジュビダームビスタ®ウルトラXC/ウルトラプラスXC認定医
- ボトックスビスタ認定医
- レスチレン認定医
経歴
| 平成15年 | 大阪医科大学 形成外科教室:入局 |
|---|---|
| 平成21年 | 大阪医科大学 助教(准):就任 |
| 平成24年 | 医学博士学位取得 |
| 平成25年 | 某美容クリニック:院長就任 |
| 令和5年 | プライベートスキンクリニック |
学会発表
- 第48回 日本美容外科学会総会(2025年9月25日~26日)
- 顎のヒアルロン酸注入を用いた輪郭形成-248症例の治療経験
- 第43回 日本美容皮膚科学会総会・学術大会(2025年8月16日~17日)
- POTENZA®を用いた美肌・毛穴・ニキビ治療の臨床経験
- 第42回 日本美容皮膚科学会総会(2024年8月31日~9月10日)
- PRPを用いた複合治療におけるざ瘡後瘢痕と毛穴開きの治療の当クリニックでの経験について
- 第67回 日本形成外科学会総会・学術集会(2024年4月10日~12日)
- 額(おでこ)へのヒアルロン酸注入による輪郭形成の134症例 -使用量についての経験及び検討-
- 最新型医療ハイフ(ウルトラフォーマー®MPT)の77症例における経験及び安全性についての考察









