「目の下のたるみが気になるようになった」「クマのせいで疲れて見られる」など、目元の印象に悩む方は少なくありません。
このような目の下のたるみやクマを解消するには「脱脂法」や「ハムラ法」といった美容医療の施術が効果的です。
どちらの施術も目の下の膨らみの原因となる「眼窩脂肪」にアプローチするため、根本からの改善が期待できます。
今回は目の下のたるみやクマが気になる方に向けて、脱脂法とハムラ法の違いを詳しくご紹介します。
脱脂とハムラ法の違いは?
脱脂とハムラ法は、どちらも目の下のたるみやクマを改善するのに効果的な施術です。
加齢によって眼球の支える筋肉が緩むと眼球が下がり、眼窩脂肪が圧迫されて前方に押し出されます。 これにより目の下の膨らみが生じ、影によってクマや凹みが目立ちやすくなります。
脱脂とハムラ法はいずれも、膨らみの原因となる「眼窩脂肪」に直接アプローチできるため、目元の悩みを根本的に改善することが可能です。
しかし、それぞれの施術方法やメリット・デメリットが異なるので、違いを理解したうえで検討するようにしましょう。 ここでは、まず施術方法の違いについてご紹介します。
脱脂術
脱脂は下まぶたの裏側(結膜側)から切開し、余分な眼窩脂肪を取り除く施術です。 目の下の膨らみの原因となる脂肪を除去することで、クマやたるみの改善が期待できます。 まぶたの裏側を5〜7mmほど切開して行うため、皮膚表面に傷跡が残りにくいのが特徴です。
ただし、脂肪を取りすぎると目元が凹んでしまったり、取り残しがあると膨らみが解消されなかったりと医師の技量が仕上がりに大きく影響します。
ハムラ法
ハムラ法は、突出している眼窩脂肪を凹みが気になる部分に移動させる施術です。
目の下の膨らみと凹みを同時に解消できるのが特徴で、重度のたるみの改善にも効果が期待できます。 さらに、余分な皮膚を切除し、筋肉を引き上げる処置も同時に行います。
ただし、脱脂に比べてダウンタイムが長いことや傷跡が残るリスクがある点には注意が必要です。
脱脂のメリット・デメリット
ここからは脱脂術のメリット・デメリットについて詳しく解説します。
目の下のたるみやクマに悩んでいる方は参考にしてください。
脱脂のメリット
脱脂のメリットは、主に以下の4つです。
- 外見上の傷跡が残らない
- ダウンタイムが短い
- 術後の通院が少なくて済む
- 完成までの期間が短い
まぶたの裏から脂肪を取り除く脱脂術は、傷跡が残りにくいのが大きなメリットです。 術後の腫れや内出血も軽度で済むことが多く、ダウンタイムや完成までの期間も短めです。 さらに、施術で生じた細かな傷は3日ほどで自然に治癒するので抜糸の必要もありません。 できるだけダウンタイムを短くしたい方や、まとまった時間が取れない方に適した施術といえます。
脱脂のデメリット
脱脂のデメリットは、主に以下の4つになります。
- 脂肪を取り過ぎると目元が凹んでクマが悪化する
- 取り残しがあると膨らみが残ってしまう
- もともと脂肪がない方は適応外
- 皮膚のたるみには対応できない
脱脂術は取り除く脂肪の量が適切でないと目元のたるみが解消されなかったり、逆に取りすぎて凹みが目立ちクマが悪化するリスクがあります。 そのため、クリニックや担当医師は慎重に選ぶことが大切です。
また、もともと目の下の脂肪が少ない方は効果を実感しにくいので注意しましょう。
さらに、たるみの原因が脂肪ではなく皮膚にある場合は、他の施術を検討する必要もあります。
脱脂のダウンタイム
脱脂術は比較的ダウンタイムの少ない施術ですが、以下のような症状が現れることがあります。 なお、症状の出方や回復までの期間には個人差があるため、あらかじめ理解しておきましょう。
痛み | 当日~1週間程度 |
内出血 | 2週間程度(約1割程度の方にみられる) |
腫れ | 翌日~1週間程度(腫れないケースもあり) |
抜糸 | なし |
アイメイク | 当日から可能 |
完成までの期間 | 約2~3カ月 |
脱脂術はまぶたの裏を数ミリ切開するので回復が早く、症状も3日〜1週間程度落ち着く傾向があります。 また、アイメイクも当日から可能なため、術後の日常生活に支障がでにくい点も大きなメリットです。
しかし、腫れを悪化させないためにも、術後3日程度は入浴・運動・飲酒を控えるようにしましょう。
下瞼脂肪取り(経結膜的下眼瞼脱脂術)の施術例(下まぶた内側2か所ずつ)
施術、料金、期間・回数、リスク(副作用)
施術 |
下まぶたの内側から眼窩内脂肪を適量取り出します。
内側を切開するため、顔に傷を残さず施術が可能です。
これにより、下まぶたの膨らみやクマがスッキリし、目元が明るい印象になります。 |
料金 |
両方 187,000円 |
期間・回数 |
1回・40分ほど |
リスク (副作用) |
腫れや内出血には個人差がありますが、1~2週間ほど続く場合があります。
術後3~7日間は、血流を促進する行為(運動、飲酒、湯船に浸かるなど)を控えていただくことをおすすめします。 |
※注意事項:治療の結果には個人差があります。
ハムラ法のメリット・デメリット
ここからは、ハムラ法のメリット・デメリットについて詳しく解説します。
脱脂術と比較しながら、それぞれの特徴をしっかりと把握しておきましょう。
ハムラ法のメリット
ハムラ法の主なメリットは、以下の4つを参考にしてください。
- 目元の膨らみ・凹み同時に改善できる
- 若々しい目元を取り戻せる
- 眼輪筋の引き上げで、まぶたの形を調整できる
- より自然な仕上がりが期待できる
ハムラ法は、まぶたの脂肪を凹んでいる部分に移動させるため、たるみの原因である膨らみとクマの原因である 凹みを同時に解消することが可能です。
また、脂肪を移動させた後に眼輪筋の調整を行うことで、目の形に合う自然な仕上がりが期待できます。 さらに、脱脂術と比べて重度のたるみや凹みに対応できる点もメリットです。
ハムラ法のデメリット
ハムラ法のデメリットは、主に以下の5つになります。
- ダウンタイムが長め
- 傷跡が残る可能性がある
- 涙袋がなくなることがある
- 抜糸が必要
- 腫れや内出血が強く出ることがある
ハムラ法は目元に傷が残りやすく、脱脂術に比べてダウンタイムが長い傾向があります。 極細の糸で縫合するため傷口は目立ちにくいものの、術後しばらくは気になる方も少なくありません。 また、術後から1週間前後には抜糸が必要になります。
そのため、まとまった休みが取りにくい方や早く完成させたい方には不向きな施術といえるでしょう。
ハムラ法のダウンタイム
重度のたるみにも対応できるハムラ法ですが、術後から完成までには時間がかかる傾向があります。 脱脂術と同様に個人差がありますが、検討する方はチェックしておきましょう。
痛み | 当日~2週間程度 |
内出血 | 約2~3週間 |
腫れ | 翌日~2週間程度 |
抜糸 | あり(術後約1週間後) |
アイメイク | 抜糸後から可能(目安:術後1週間) |
完成までの期間 | 約3〜6カ月程度 |
ハムラ法は脱脂術に比べてダウンタイムが長く、腫れや熱感、痛みなどが生じやすくなります。 そのため、施術当日は入浴や目元を濡らす洗顔は控えるよう推奨されています。 また、アイメイクやコンタクトの装着は抜糸後から可能になるため、それまでは注意が必要です。
目元が完成するまでは3〜6カ月程度かかりますが、1カ月ほどで見た目の変化を実感できるでしょう。
脱脂とハムラ法どちらを選ぶべき?
脱脂とハムラ法のそれぞれの特徴を理解しても、実際にどちらの施術を選べばよいか迷いますよね。
最終的な判断は医師と相談して決めることが大切ですが、ここでは目安となる選び方のポイントをご紹介します。
ダウンタイムを抑えたいなら脱脂法がおすすめ
目の下の膨らみやクマを改善したいけれど、ダウンタイムをあまり取れない方は脱脂法がおすすめです。 個人差はありますが腫れや内出血も起こりにくく、当日からアイメイクも可能になります。 そのため、ハムラ法と比較して早く日常生活に戻りやすいでしょう。
一方で、皮膚によるたるみが目立つ場合は、他の施術を検討する必要があります。
また、重度のたるみに対しては効果を実感しにくいケースもあるので事前に医師と相談してください。
膨らみと凹みを同時に改善するならハムラ法
目の下の膨らみと凹みを解消するならハムラ法が効果的です。
眼窩脂肪を凹みのある部分に移動させるため、目の印象を大きく変えることができます。 さらに、目の形に合わせた自然な仕上がりを求める方や重度のたるみにも対応可能です。 一方、ダウンタイムや完成までに時間がかかる点には留意しておく必要があります。
術後は腫れや内出血が目立つこともあるため、大切な予定がある場合は時期を調整しましょう。
脱脂・ハムラ法を検討している方はPSCへ!
今回は、目の下のたるみやクマの改善に有効な「脱脂法」と「ハムラ法」についてご紹介しました。 いずれの施術も目元の悩みを根本から解消できますが、術式ごとにメリット・デメリットやダウンタイムの経過には違いがあります。
そのため、自身の症状やライフスタイルに合わせて適した治療法を選択することが重要です。 当クリニックでは、形成外科出身の医師が患者様一人ひとりの状態を丁寧に診察し、最適な施術をご提案いたします。
目の下のたるみやクマでお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。