スネコス注射の失敗とは?
この記事でわかること
「スネコス注射に興味はあるけれど、失敗したという口コミを見ると不安…」
そんなお気持ちでこのページにたどり着かれた方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、スネコスは決して危ない施術ではありません。ただし、施術の特性や正しい治療プロセスを理解していなかったり、 適切な計画や技術が伴っていない場合、「思っていた変化と違う」と感じるケースは確かにあります。
本記事では、スネコス注射の失敗と呼ばれがちな現象の正体と、どうすれば安全に、そして理想に近づけるのかを形成外科・注入治療を専門とする医師の立場からわかりやすくお話しします。
安心して治療を選べるよう、ぜひ参考にしてください。
―この記事の要約―
✓ スネコス注射の失敗は、ほとんどが 回数不足・技術不足・適応の誤解 によるもの。
✓ スネコスは「肌の再生」を目的とした治療で、1回で劇的な変化は起こらない。
✓ 推奨は2週間おきに3回~4程度。正しい深さ・部位への注入が非常に重要。
✓ 目元への注入は特に技術差が出やすいため、経験豊富な医師を選ぶことが失敗回避の最大ポイント。
✓ 目元の小じわ、ハリ不足、青クマなど「自然に若返りたい方」に向いている施術。

目次
スネコス注射は「肌の再生」を目的とした治療です

スネコス注射は、ヒアルロン酸のように足りない部分を埋める施術ではありません。
肌の土台そのものを整え、ハリや弾力を取り戻す「肌育治療」という位置づけです。
スネコス注射のしくみ
スネコス注射は、非架橋ヒアルロン酸+6種類のアミノ酸 を特許比率で配合した製剤を真皮層に直接注入します。
これにより、
- コラーゲン
- エラスチン
- ECM(細胞外マトリックス)
の再構築が促され、肌本来の再生力が引き上がります。
外から入れて膨らませるのではなく、ご自身の肌が自分の力で整っていく のが特徴です。
期待できる効果(自然な変化が特徴)
スネコスはとてもナチュラル志向の治療で、次のようなお悩みに適しています。
- 目元の小じわ・ハリ低下
→ デリケートな部位にも対応でき、肌の質感改善に優れます。 - 青クマ・軽度の影クマ
→ 皮膚密度が上がることで、クマが目立ちにくくなります。 - 肌のハリ・透明感のアップ
→ 顔・首・デコルテなど広い範囲の肌質向上におすすめ。
患者様が「失敗かも…」と感じる主な3つの理由

1. 必要な回数・投与量が不足している
スネコスは肌を育てることを目的とした治療のため、1回で劇的な変化が出る施術ではありません。
2週間おきに3~4回程度が推奨されており、このプロセスが完了して初めて効果を実感しやすくなります。1〜2回でやめてしまうと、「思ったほど変わらなかった」と感じやすいです。
2. 注入する「深さ」や「部位」が適切でない
スネコスの効果を左右する最重要ポイントが真皮層に正確に入っているか。
- 浅すぎる → ぼこつき・持続が弱くなる
- 深すぎる → 真皮に作用しにくく、効果が乏しい
これは医師の技術がもっとも反映される部分です。
3. そもそもスネコス適応ではない症状
スネコスは肌質改善に非常に適していますが、万能ではありません。
- 深いほうれい線
- 大きなたるみ
- ボリュームロスの多い部位
こうした悩みは、ヒアルロン酸や糸リフトの方が適しています。
―Doctor’s Comment―
スネコス最大の魅力は、「やった感を出さずに、肌そのものがきれいになっていく」ことです。
特に、目元の小じわ/ハリ不足/青クマ/化粧ノリの悪さ
こうした肌そのものの質感に悩む方に、私はよくおすすめします。施術を重ねるほど、肌のなめらかさやハリが自然に積み上がっていく。まさに育てる治療だと感じています。

4. 医師の技術差・カウンセリング不足
顔は皮膚が薄く血管も多いため、注入技術が問われます。経験不足の医師だと、
- 効果が出づらい
- 内出血が多い
- 適応判断が不十分
といったズレが生じ、失敗の原因になります。
施術に伴う正常な反応を失敗と勘違いしないために
スネコスは安全性の高い施術ですが、注射である以上、次のような反応は起こり得ます。
- 内出血(1〜2週間で消える)
- 軽い腫れ・むくみ
- 施術直後のぼこつき(数時間〜数日で自然吸収)
- 注射のチクッとした痛み
特に目元は血管が多いため、内出血のリスクは誰にでもあります。これらは失敗ではありません。
スネコス注射の失敗を避けるためのクリニック選び

私が患者様に一番強くお伝えしたいのは、「どんな医師に任せるか」で仕上がりは大きく変わる ということです。
形成外科専門医・注入経験が豊富な医師
皮膚構造や血管の走行を熟知した形成外科専門医は、適切な深さ・量・角度で注入できます。
丁寧なカウンセリング
経験豊富で、さまざまな施術の適応や選択肢を理解している医師であれば、適応外の部位に無理に施術をすすめることはありません。
まずは、あなたのお肌のお悩みに対してスネコスが本当に最適な選択かどうかを見極めることが大切です。
症例数・アフターケア体制
治療後の不安にも迅速に対応できるクリニックが安心です。
まとめ|スネコスの「失敗」は、正しく理解すればほとんど避けられます
スネコス注射は、肌本来の再生力を高め、自然に若々しさを取り戻す優れた治療 です。
失敗と呼ばれる多くのケースは、
- 回数不足
- 技術不足
- 期待とのミスマッチ
が原因です。
適応を見極め、正しい治療計画を立て、肌の構造を熟知した医師が施術すれば、自然で美しい変化を感じていただける治療だと私は考えています。
スネコス注射をご検討の方や、他の治療と迷われている方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたのお悩みに最適な治療をご提案いたします。
参考文献
[1] Ayse Gul Kabakci, et al. Assessing the Rejuvenation Effectiveness of a Hyaluronic Acid and Amino Acid Mixture in the Periorbital Region. Clin Cosmet Investig Dermatol. 2023; 16: 973–980.
[2] The efficacy of hyaluronic acid fragments with amino acid in combating facial skin aging: an ultrasound and histological study. J Ultrasound. 2024 Sep;27(3):689-697.
よくあるご質問
患者様からよくいただく質問をご紹介します。
スネコス注射は1回で効果が出ますか?
スネコス注射は肌の線維芽細胞を刺激し、コラーゲンやエラスチンを生成させることで効果を発揮する「肌再生治療」です。そのため、1回の施術で劇的な変化を感じることは稀です。多くの場合、2週間おきに3~4回程度の施術を継続することで、真の肌質の変化を感じていただけます。
ヒアルロン酸注射とはどう違いますか?
ヒアルロン酸注射の主な目的は、架橋された硬めの製剤を用いて、シワやくぼみに「ボリューム」を出して形を整えることです。一方、スネコス注射は、非架橋のサラッとした製剤を用い、真皮層のコラーゲン・エラスチン生成を促すことで、「肌の質感」そのものを改善し、ハリや潤いを取り戻すことを目的としています。目的が根本的に異なります。
ダウンタイム中の注意点を教えてください。
主なダウンタイムの症状は、内出血、腫れ、そして一時的な膨疹(ぼこつき)です。内出血が出た場合は1〜2週間程度で自然に消失します。施術当日は、長時間の入浴、過度な飲酒、激しい運動など、血行を促進する行為は内出血のリスクを高めるためお控えください。洗顔やメイクは、医師の指示に従い、患部を強くこすらないよう注意して行ってください。
診療時間
[ 完全予約制 ] 10:30〜19:00
土日診療あり
| 美容外科・ 美容皮膚科 |
西梅田駅から徒歩2分 プライベートスキンクリニック |
|---|---|
| 所在地 | 〒530-0002 大阪府大阪市北区曽根崎新地1-3-16 京富ビル2階 |
| 診察時間 | [ 完全予約制 ] 10:30~19:00 |
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DOCTOR.
このページの監修医師
資格
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 特定非営利活動法人日本レーザー医学会 認定医
- 一般社団法人国際抗老化再生医療学会 正会員
- 一般社団法人 日本美容外科学会 JSAPS(Japan Society of Aesthetic Plastic Surgery)正会員
- 一般社団法人日本美容皮膚科学会(Japanese Society of Aesthetic Dermatology)正会員
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医
- ジュビダームビスタ®ボリューマXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボリフトXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボルベラXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボラックスXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボライトXC認定医
- ジュビダームビスタ®ウルトラXC/ウルトラプラスXC認定医
- ボトックスビスタ認定医
- レスチレン認定医
経歴
| 平成15年 | 大阪医科大学 形成外科教室:入局 |
|---|---|
| 平成21年 | 大阪医科大学 助教(准):就任 |
| 平成24年 | 医学博士学位取得 |
| 平成25年 | 某美容クリニック:院長就任 |
| 令和5年 | プライベートスキンクリニック |
学会発表
- 第48回 日本美容外科学会総会(2025年9月25日~26日)
- 顎のヒアルロン酸注入を用いた輪郭形成-248症例の治療経験
- 第43回 日本美容皮膚科学会総会・学術大会(2025年8月16日~17日)
- POTENZA®を用いた美肌・毛穴・ニキビ治療の臨床経験
- 第42回 日本美容皮膚科学会総会(2024年8月31日~9月10日)
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