糸リフト後のひきつれの原因について

監修医師

安形 省吾

医療法人優聖会理事長

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安形省吾医師

今回は、糸リフト治療で起こる「ひきつれ」についてのご紹介です。頬やフェイスラインのたるみ、ほうれい線、マリオネットラインなど、さまざまなたるみを改善できる糸リフト(スレッドリフト)。「やってみたいけど、糸リフトはひきつれが起きやすい」という話をよく耳にすることから、心配されている方もいらっしゃいますよね。そこで、本日は糸リフトによってひきつれが起きる原因と、ひきつれが起きた際はいつまで続くのかについて詳しくみていきます。

糸リフトのひきつれの原因

糸リフトでひきつれが起きる理由

お顔のリフトアップには、いくつかの施術法があります。その一つである糸リフト(スレッドリフト)は、皮下組織に挿入したコグ(凹凸)の付いた糸で皮膚のたるみを引き上げるため、どうしても施術後に肌のツッパリやひきつったような状態「ひきつれ」が生じやすいというリスクがあります。

糸リフトはコグで引き上げるからひきつれが起きる

これは、神経が多い部分に糸を挿入するため違和感を覚えやすいこと、また、糸の挿入によりダメージを受けた皮膚内の組織が、修復する際にひきつったように感じることが原因です。特に、皮膚が薄い方は糸の干渉を受けやすくひきつれを感じやすい傾向があります。糸を使った施術の特性上、起こり得る症状の一つと言えますが、必ずしも起きるわけではなく、ひきつれや違和感がまったく生じないこともあります。

もともとのお顔のつくりや肌の状態により個人差があること、挿入位置、挿入本数、引き上げの調整具合によっても変わってきます。ただし、ひきつれや凸凹が酷く長期間治らないという場合は、糸を本来挿入すべき層に挿入していないなど医師の技量不足の可能性も考えられます。

糸リフトのひきつれはいつまで続く?

糸リフト治療でひきつれが起きた場合でも、ほとんどの方が1カ月以内に馴染んで治まります。特に、施術直後はツッパリ感やひきつれを感じやすい傾向がありますが、数日で違和感がなくなる方もいらっしゃいますし、通常は長くても2~3週間程度で糸が馴染むことでひきつれが改善し自然な表情となります。

糸リフトのひきつれは2-3週間

ですから、施術後にひきつれが起きて心配になる方もいると思いますが、2週間~3週間程度を目安に様子をみましょう。もし、ひきつれが酷く違和感が長く続くようであれば、施術を行ったクリニックに一度相談することをおすすめします。

糸によるリフトアップの施術例

糸によるリフトアップ(スレッドリフト)の症例

施術 コグ(突起)の付いた特殊な医療用吸収糸(溶ける糸)で、お顔を引き上げます。
特徴 リフトアップ効果、ほうれい線の改善、お肌の弾力・ハリ感UP
リスク(副作用) 1~2週間程度、針を刺した部分や挿入部分に赤みや腫れ・窪みが生じることがあります。
注意事項 治療の結果には個人差があります。

糸リフトによるひきつれ感は、マッサージで治る?

糸リフトのひきつれでマッサージはしない

糸リフトの治療後1カ月は、基本的に顔のマッサージは控えていただきます。糸の挿入部をマッサージすることで、逆にひきつれや違和感が強くなる可能性があります。

もし、ひきつれが気になるような場合でも自己判断でマッサージはせず、必ず施術担当医師に相談しましょう。

糸リフト治療のダウンタイムとリスク

糸リフトのダウンタイムは、個人差がありますが数日~3週間程度です。また、施術後の気になる経過について、ひきつれ以外の症状についてもチェックしておきましょう。

痛み・違和感はいつまで?

痛み・違和感はいつまで?

特殊な糸で皮下組織を持ち上げるため、術後しばらくは顔に触れたり、笑ったりする際につっぱったような違和感があるかもしれません。
また、チクチクとした痛みを感じることもあります。

いずれにしてもずっと続くことはなく、一般的にはおおよそ1~3週間程度のうちに徐々に痛みや違和感、つっぱり感は軽減します。

くぼみなどの凸凹感は治る?

くぼみなどの凸凹感は治る?

糸リフトは、皮下組織から皮膚を持ち上げる施術ですので、糸を引っ張り上げる際に、肌の表面が歪んで多少の凹みやボコつきが生じることがあります。
また糸リフトはコラーゲンの生成にも期待できる施術ですが、術後はリフトアップ効果が先行するため、くぼみなどの凸凹が生じてしまうことがあります。これらは、ひきつれと一緒にでるケースが多いです。

こうしたくぼみなどの凸凹感は、コラーゲンが生成され弾力が出ることで徐々に改善していきます。コラーゲンの生成までの期間については個人差がありますが、通常はコラーゲンが生成される2週間~1カ月程で自然に治まってきます。

ただし、こうしたくぼみや凸凹感が強い場合や時間が経っても改善しない場合は、再診をおすすめします。

口の開きにくさはいつまで?

糸によるツッパリによって、口が開きにくく感じたり、こめかみあたりに痛みを感じることがありますが、2週間程度で改善します。回復までの間は、口を大きく開けないよう食事の際は注意が必要です。

傷跡は残る?

糸の挿入口はごくわずか(注射の跡と同程度)です。傷跡は、施術後すぐに治癒し目立たなくなります。

腫れ・浮腫みはいつまで?

糸の挿入部に赤みや腫れ、浮腫みが生じることがあります。 1~2週間でほとんどが治まります。

内出血

糸の挿入部に内出血が起きることがあります。内出血のリスクを下げるため、術後3日間くらいは熱いお風呂、運動、飲酒などの制限をおすすめしています。内出血が起きた場合でも、1~2週間で治まります。

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糸リフトのダウンタイムをなしにする方法はある?

副作用やダウンタイムの長さは個人差がありますが、基本的には、糸リフトによるダウンタイムを完全にゼロにするのは難しいと言えます。

ただし、使用する糸の種類によってダウンタイムに多少違いがある他、挿入位置や本数、糸の引き上げ具合によっても、つっぱり感などの違和感の程度が変わります。挿入部分への負担を抑えて希望の仕上がりを得るためにも、信頼できる医師やクリニックを選ぶことが大切です。

特に初めて糸リフトに挑戦される方は不安だと思いますので、糸の種類や挿入本数、ダウンタイムの目安について、医師とよく相談して決めるようにしましょう。

糸リフト後に気をつけること

少しでもダウンタイムを短くするためには、施術後の注意事項をしっかりと守って過ごすことが大切です。初めの3日間程度は、内出血が生じたり、腫れが長引かないよう、体を温めすぎないようにしましょう。腫れている間は、アイスノンなどで冷やすのがおすすめです。

  • 激しい運動を控える
  • 過度な飲酒を控える
  • サウナ、熱いお風呂、長風呂を控える
  • 傷口をなるべく触らない

その後も、回復までの間は、下記に注意して過ごしましょう。

  • 口を大きくあけない
  • 患部のマッサージはしない
  • 歯科治療を控える
  • ハイフなどの他の施術を受けるタイミングは、事前に要相談(1か月以降が目安)

ひきつれの心配がない施術は?

ひきつれは、糸リフト固有の症状となりますので、ひきつれを絶対避けたいというのであれば、他のたるみ改善治療を選択することがおすすめです。リフトアップ施術には、本格的な手術、注射や糸リフトなど比較的手軽な方法、ハイフ等の照射系で体への負担が少ない方法があります。切開を伴う本格的な治療ほど効果は高いのですが、その分ダウンタイムが長くなる傾向があります。

たるみを改善できる施術は数多くあります。もちろん、患者様のお悩みとご希望によって適切な施術は異なりますが、数ある選択肢からそれぞれの効果やダウンタイムの症状、期間を比較して選んでいただければと思います。

などの選択肢があります。

当院のしわ・たるみ治療特集ページはこちら⇒

まとめ

糸リフト治療で起きるひきつれの原因と、糸リフトのひきつれはいつまで続くのかについてご紹介しました。糸リフトは、リフトアップ効果が高く、若々しい見た目を取り戻すことができる人気の施術です。

施術後の気になるひきつれは、ほとんど気にならない方もいらっしゃいますし、長くても1カ月以内には治まることがほとんどです。当院の糸リフト治療では、安全性の高い吸収糸を使用し腫れの少ない施術を提供しています。2種類の糸が選択でき、自然な表情を維持したリフトアップが可能です。

また、解剖学を熟知した形成外科出身の医師が責任をもってカウンセリングから治療まで担当します。メリットだけでなく、ひきつれなどのデメリットについてもきちんとご説明しますので、まずはお気軽にご相談ください。

糸リフト施術の料金などの詳細はこちら⇒

よくあるご質問

糸リフト後のひきつれの原因についてについて、患者様からよくいただく質問をご紹介します。

Q.糸リフトのひきつれはいつまでですか?

個人差がありますが、施術後、2〜3週間程で糸が馴染みます。ひきつれが起きた場合でも、1ヵ月以内に馴染むことがほとんどです。

Q.糸リフトの痛みのピークはいつですか?

糸リフトは、コグがついた特殊な糸などで皮下組織を持ち上げるため、顔に触れたり、笑ったりして表情を変えた時に痛みや違和感を感じるかもしれません。いずれにせよ、1〜3週間以内には痛みや違和感は、軽減します。

美容外科 美容皮膚科 プライベートスキンクリニック 梅田院
〒530-0002 大阪府
大阪市北区曽根崎新地1-3-16
京富ビル2階

この施術ページの監修医師

優聖会理事長 安形省吾(やすがた しょうご)

プライベートスキンクリニック 医療法人優聖会理事長 安形 省吾ドクター

患者様とのコミュニケーションを大事に、安心・納得していただける施術を心がけております。

略歴
平成14年
大阪医科大学医学部医学科:入学
平成22年
大阪医科大学付属病院 形成外科学教室:入局
平成23年
守口敬任会病院:入職
平成25年
東住吉森本病院:入職
平成27年
大阪医科大学付属病院 形成外科学教室:入職
形成外科専門医取得
助教就任
平成28年
東住吉森本病院:入職
平成30年
プライベートスキンクリニック:入職
所属
日本形成外科学会
正会員
正会員
VST(ボトックスビスタ)認定医
ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
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