ケミカルピーリングは5回受けると効果ある?

監修医師

井畑 峰紀

医療法人優聖会最高顧問

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井畑 峰紀医師

ケミカルピーリングは5回受けると効果がある?

肌のさまざまなお悩み解消に効果的なケミカルピーリング。ピーリング剤の塗布によって肌の新陳代謝を促す治療で、肌質改善やキレイな肌を保つために多くの方に活用されています。

ケミカルピーリングは、日常的な肌ケアをしていても改善が難しい肌トラブルを抱えている方に特におすすめの施術です。ダウンタイムはほぼなく、施術時間も短いため、気軽に受けやすいのが特徴的です。
でも、挑戦してみたいと思っていても、ピーリングは薬剤の種類が豊富ですし、通院の頻度や効果がでるまで何回必要なのかも気になりますよね。

そこで本日は、ケミカルピーリングの効果と回数の関係について解説します。
ケミカルピーリングをご検討中の方、必見です!

ケミカルピーリングの効果は?

ケミカルピーリングの効果は?

ケミカルピーリングは、酸性の薬剤を肌に塗布して、一定のサイクルで肌が生まれ変わる仕組み「ターンオーバー」の乱れを改善する治療法です。
酸の力によって、肌の表面の汚れや厚くなった古い角質が取り除かれます。また、表皮の奥まで浸透した薬剤の刺激により、肌組織の生成が活性化されて、ターンオーバーが促されます。
ニキビやニキビ跡、シミ、くすみ、毛穴の開きなど、さまざまなお悩みの改善効果が期待できます。

<ニキビへの効果>
古い角質とともに余分な皮脂も取り除かれて、毛穴のつまりが解消されるため、ニキビの改善と予防が可能です。また、黄ニキビがある場合でも、膿が排出されやすい状態となり、ニキビが治りやすくなります。

<シミへの効果>
ターンオーバーが整うため、徐々にシミや色素沈着のもととなるメラニン色素が肌の内部から表面に移動していき、やがて外に排出されます。施術回数を重ねるたびに、徐々に薄くなっていきます。

<ニキビ跡>
肌の表面がピーリングされるため、軽度なザラツキや凸凹が改善されます。また、ニキビの炎症によってできた赤みや炎症後の色素沈着タイプのニキビ跡も、ターンオーバーの促進によって徐々に改善されていきます。

<毛穴への効果>
古い角質とともに、毛穴の皮脂や汚れが溶かされてキレイになり、毛穴づまりが無くなります。毛穴の詰まりが原因で開いた毛穴が引き締まります。また、ピーリングによってターンオーバーが整うと毛穴がつまりにくくなります。肌が柔らかくなりキメが整うため、毛穴の開きが目立ちにくい肌に変化していきます。

<くすみへの効果>
肌のくすみの原因となる古い角質や汚れが除去されて、透明感のあるクリアな肌となります。

<肌のハリ・弾力の回復>
ピーリングの薬剤が肌組織を刺激して、コラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンの生成が促されて、肌のハリや弾力が改善します。美容成分が浸透しやすくなるため、日々のスキンケアによる保湿効果もアップします。

ケミカルピーリングの回数と効果の関係は?

ケミカルピーリングは、1回の施術でも肌の変化を実感できます。
ただし、肌の最も表面にある古い角質を除去する施術ですので、1回で得られる効果はマイルドであり、施術を重ねることでより効果が高まります。
また、ピーリングで使用する薬剤の種類によっても、薬剤が浸透する深さや肌への影響が異なるため、必要な施術回数が変わります。ピーリング効果の高い薬剤は、その分肌への負担もかかりやすくなる傾向があります。

ケミカルピーリングの回数は何回が効果的?

ケミカルピーリングの回数は何回が効果的?

ケミカルピーリングの治療は複数回の施術が必要です。お悩みとなっている症状や患者様の肌質によって個人差があります。

施術は、2週間~4週間に1回程度の間隔で継続して行うのがおすすめです。効果の現れ方や肌の状態によって調整しながら継続するのがいいでしょう。

ケミカルピーリングを5回受けた場合の効果は?

施術の目安として、数週間間隔で5回以上の施術を継続することで、肌のターンオーバーが整っていき、美肌効果を実感しやすくなります。肌のお悩みも改善されやすくなります。

ケミカルピーリングの回数を増やすと効果は増す?

施術回数が増えるほど施術の効果は得られやすくなります。肌の手触りやくすみの改善は1回目から効果を感じやすい傾向がありますが、ニキビやニキビ跡、シミの改善等には、5~10回など、症状に合わせた回数が必要となります。

ただし、施術間隔が短すぎたり、薬剤の効果が強すぎると、肌に負担がかかってしまいます。肌の乾燥やバリア機能が低下した状態が続くと、炎症を起こして肌トラブルに繋がる可能性があります。
肌質や肌の調子に合わせた適切なタイミングで、ピーリングを継続するのが効果的です。

ケミカルピーリングの効果がない場合は? 

ケミカルピーリングの効果がない場合は? 

せっかくケミカルピーリングを受けているのに、あまり効果が感じられない場合は、何かしらの原因があります。思い当たる原因があれば、見直しましょう。なかなか変化が見られない場合は、医師に相談しましょう。

施術回数が足りていない

ターンオーバーを整えて、肌の機能や肌トラブルとなる症状を徐々に回復させる施術ですので、施術回数が少ないうちは、効果を感じにくい可能性があります。
施術を重ねることで、肌質が変化していき、肌トラブルの出にくい肌状態となります。

薬剤が適していない

ケミカルピーリングの施術で使用する薬剤には、複数の種類があります。
当院では、「グリコール酸」と「サリチル酸マクロゴール」の2種類の薬剤を扱っており、患者様の症状や肌質に合わせて適した薬剤を選択します。
クリニックによって扱っている薬剤はそれぞれです。薬剤によって特徴が異なり、角質の除去力や浸透する深さに違いがあるため、患者様の肌の状態に適していない場合は、施術の効果が出にくくなる可能性があります。

施術が合っていない

肌の深い部分「真皮層」まで達しているシミやニキビ跡などの肌トラブルは、ケミカルピーリングのみでの改善は難しいケースがあります。
・症状に適した施術に切り替える
・ケミカルピーリングと他の施術を併用する
他の施術との併用で治療効果を高める選択肢もありますので、思うように効果がでないと感じている方は、医師に相談してみましょう。

生活習慣の見直しも大切

ケミカルピーリングによる施術にプラスして、生活習慣の見直しも大切です。
体内で肌細胞を作るための材料が不足していたり、肌本来の機能が著しく低下していると、施術によるターンオーバーを促すサポートだけでは、肌の再生が進まない可能性があります。

  • 睡眠不足
  • ストレス過多
  • 糖質や脂質に偏った食生活
  • 保湿ケアやUVケア不足

肌を健康に保つ習慣を意識して、当てはまるものがあれば、できることから対策を取り入れてみましょう。

ニキビ・ニキビ跡治療はケミカルピーリングと治療を組み合わせることが大切

治りにくいニキビやニキビ跡治療は、ケミカルピーリングと他の施術の併用治療にて、より高い改善効果を発揮します。

化膿ニキビに効果的な組み合わせ治療

炎症性の化膿ニキビには、皮脂の過剰分泌を抑える働きのある、ポテンツァでの施術やイソトレチノイン内服薬の併用がおすすめです。また、皮脂の分泌量が多い方にも効果的な組み合わせ治療です。

<ポテンツァ(アクネチップ)>
ポテンツァのアクネチップは、できているニキビにニードルを直接刺し、針の先端から高周波(RF)を照射して皮脂線を破壊する治療です。傷を修復しようとする自然治癒力と皮脂分泌量の抑制により、ニキビの改善と予防効果が得られます。

<イソトレチノイン ニキビ内服薬>
イソトレチノインは、皮脂の分泌を抑える作用、アクネ菌の抗菌作用、抗炎症作用のある内服薬です。ニキビの改善と予防に効果的です。

ニキビ跡の色調別の症状に効果的な組み合わせ治療

ニキビ跡は深い層までダメージが及んでいるほど治療に時間がかかる傾向があります。特に赤みのあるニキビ跡や色素沈着のニキビ跡は、自然に治るものから、いつまでも治らず残ってしまうものまで、さまざまです。治りにくいニキビ跡でも、効果的な治療との併用で、より高い改善効果を発揮します。

赤みのあるニキビ跡(炎症後紅斑)

ニキビの炎症によって毛穴のまわりの毛細血管が拡張すると、赤みが残ってしまうケースがあります。ターンオーバーの促進と赤みを鎮静させる治療が有効であり、フォーマαやケアシスとの組み合わせ治療が効果的です。 

<フォーマα>
フォーマαは、メラニンやヘモグロビンに反応しやすい波長を使ったIPL治療機です。皮膚へのダメージが少なく効率的に患部にアプローチでき、赤みのあるニキビ跡の改善に有効です。ケミカルピーリングの施術後は、よりIPLの作用が現れやすくなります。

<ケアシス>
ケアシス(エレクトロポーション)は、短い電気パルスを流し、一時的に皮膚の細胞膜に電気的な穴を空けて、有効薬剤を肌の奥(真皮層)まで導入する治療です。
ケミカルピーリングの施術後は、古い角質が取り除かれているため、ケアシスの美容成分が効率的に浸透し、肌の深部まで届きやすくなります。

シミみたいなニキビ跡(炎症後色素沈着)

ニキビの炎症が強いほど肌の奥にメラニン色素が作られて、炎症後色素沈着が残りやすくなります。肌のターンオーバーを整える治療とメラニン色素を排出する治療の併用が効果的です。

<レーザートーニング>
レーザートーニングは、マイルドなパワーのレーザーを照射して、メラニンを少しずつ排出させる治療です。
ケミカルピーリングによって余分な角質を除去した後に行うと、レーザーがむらなく均一に照射できるため、改善効果が高まります。相乗効果により、色素沈着の排出を早めてくれます。

<内服薬(シナール、トランサミン、ユベラ)>
色素沈着によるニキビ跡の改善と予防に効果的な内服薬です。体の内側からのアプローチとケミカルピーリングによるターンオーバーの正常化作用で、より効果が高まります。

・シナール:
ビタミンCを主成分としたビタミン剤です。ビタミンCには、メラニン色素の産生を抑える働きや、メラニンの還元を促す働きがあります。
・トランサミン(トラネキサム酸):
人工的に作られたアミノ酸の一種であり、メラニン色素の生成を抑える働きがあります。
・ユベラ:
ビタミンEを主成分としたビタミン剤です。ビタミンEには、血流を改善しターンオーバーを促す働きがあります。

<マッサージピール、ミラノリピール(トリクロロ酢酸)>
マッサージピールは、高濃度Tトリクロロ酢酸に低濃度過酸化水素やコウジ酸を配合した薬剤です。表皮にダメージを与えずに真皮の深層部まで薬剤が浸透し、コラーゲンの産生を促します。
ミラノリピールは、高濃度トリクロロ酢酸を使った施術で、真皮層のコラーゲンの産生を促します。

表皮の角層に作用するケミカルピーリングと、真皮まで浸透し線維芽細胞を刺激するマッサージピールやミラノリピールの併用により、真皮まで及んでいるシミもようなニキビ跡の改善に効果的です。
ケミカルピーリングとの併用時は、2週間以上あけて施術を行います。

まとめ

ケミカルピーリングの回数と効果の関係についてご紹介しました。
施術回数が増えるほど、お肌の変化や症状の改善効果を感じられやすくなります。肌質や症状によって効果の現れ方は人それぞれですので、肌の変化を見ながら施術を進めていくのがおすすめです。
また、肌への負担やターンオーバーサイクルを意識したタイミングでの施術が大切です。施術頻度についても短すぎるのはよくありません。医師と相談して決めましょう。

ケミカルピーリングは、ターンオーバーを促して肌の機能を高める美肌治療です。ニキビやニキビ跡、シミ、くすみ、毛穴トラブルなどの改善に効果的ですので、是非ご活用くださいね!

プライベートスキンクリニック(PSC)では、患者様一人ひとりに最適な施術プランをご提案いたします。

ケミカルピーリングをご検討中の方は、当院へお気軽にご相談ください。
医師・スタッフ一同心より皆様のご来院をお待ちしております!

よくあるご質問

患者様からよくいただく質問をご紹介します。

Q.ケミカルピーリングを5回受けると、どんな効果がありますか?

一定間隔で5回以上施術を受けることで、美肌効果がより感じられやすくなります。ニキビやニキビ跡、シミなどの症状も変化を感じやすくなります。

Q.ケミカルピーリングを5回以上受けると、効果は増加しますか?

一回あたりの施術効果はマイルドであり、施術回数を重ねるほど、より高い効果が得られます。5回は効果が得られやすくなる一つの目安ではありますが、お悩みとなっている症状や肌質によって、必要な施術回数には個人差があります。

Q.ケミカルピーリングを1回受けるのと5回受けるのでは、違いは何かありますか? 

1回の施術でも表面の角質が除去されて滑らかになり、お肌の変化を感じられます。施術回数を重ねるほど、ターンオーバーが正常化されていき、肌質改善や美肌効果を感じやすくなります。

美容外科 美容皮膚科 プライベートスキンクリニック 梅田院
〒530-0002 大阪府
大阪市北区曽根崎新地1-3-16
京富ビル2階

この施術ページの監修医師

医療法人優聖会最高顧問井畑峰紀

糸リフトやフィラー注入によるしわ・たるみ治療や、にきび治療などの美肌治療を中心とした美容医療に携わる、確かな実績を持つ医師。

医療法人優聖会最高顧問 井畑 峰紀

糸リフトやフィラー注入によるしわ・たるみ治療や、にきび治療などの美肌治療を中心とした美容医療に携わる、確かな実績を持つ医師。

所属

平成15年
大阪医科大学 形成外科教室:入局
平成21年
大阪医科大学 助教(准):就任
美容クリニック非常勤勤務:歴任
平成24年
医学博士学位取得
日本形成外科学会 専門医認定
平成25年
某美容クリニック:院長就任
令和5年
プライベートスキンクリニック
最高顧問:就任 現在に至る

略歴

SNS

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※当クリニックの施術メニューは、公的医療保険が適用されない自由診療です。

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