マンジャロをやめたらどうなる?リバウンドしないやめ方は?


この記事でわかること
目次
近年、大きな注目を集めているGIP/GLP-1受容体作動薬「マンジャロ」ですが、「やめたらリバウンドしてしまうのでは?」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
今回は、「マンジャロをやめたらどのような変化が起こるか」や「リバウンドを防ぐために効果的なマンジャロのやめ方」を詳しく解説します。
マンジャロのダイエット効果や打ち忘れ時の対応、再開できるかどうかなど、気になるポイントを幅広く網羅していますので、ぜひ最後までお読みください!
マンジャロとは
マンジャロ(チルゼパチド)は、GIPとGLP-1という2つのホルモン受容体に作用する世界で初めての薬です。
日本国内では2型糖尿病の治療薬として承認されていますが、体重減少効果の高さから、欧米では肥満治療薬としても使用されている薬です。
マンジャロで痩せる理由
①食欲を抑制する
GIPとGLP-1が脳の満腹中枢に働きかけ、食欲を抑えます。
食事量が自然に減り、特に間食や夜間の過剰摂取を防ぎやすくなります。
②胃の排出速度を遅くし満腹感を持続させる
食べた物が胃に留まる時間が長くなるため、少量の食事でも満腹感を長く感じやすくなります。
ダイエット中によくある「空腹のストレス」を軽減する作用が期待できます。
血糖値の安定化・代謝改善
血糖値が急激に上がりにくくなることで、インスリン分泌が必要以上に増えません。
血糖値の乱高下を抑えることで、過剰な食欲(とくに甘いものが食べたくなる欲求)を抑えやすくなります。
また、代謝を向上させる作用によって、脂肪が燃焼しやすい身体づくりを助けます。
マンジャロのダイエット効果
マンジャロは使用開始から数週間〜数ヶ月かけて、徐々に体重を減少させていくのが特徴です。
急激な減量ではないため、身体への負担が少なく、ダイエットによるストレスやリバウンドのリスクを抑えることが期待できます。
マンジャロの効果はいつから?
1〜2週間目
食欲抑制や胃の排出速度低下などの影響で、「食べ過ぎてしまう」「空腹でつらい」といった状況が軽減され始めます。
2〜4週間目
体重に変化が出てくる方が増えてきますが、個人差が大きい時期です。
1〜3ヶ月目
本格的なダイエット効果を実感しやすい時期です。
週1回の注射を続けながら、食生活や運動習慣を改善することで、より効果的なダイエット効果が見込めます。
マンジャロの効果はいつまで?
一度の注射の効果はおよそ1週間持続します。
週1回の自己注射を続けると、安定した血中濃度が保たれ、マンジャロの効果が継続的に続きます。
増量するタイミングや副作用の有無などは医師と相談しながら調整し、最低でも3〜6ヶ月程度は継続すると、より持続的な減量効果が期待できます。
マンジャロをやめると起こること
一定期間マンジャロを使い、体重が減少してきたタイミングで「そろそろやめ時かな?」と考える方は多いと思います。
実際にマンジャロをやめた場合、どのような変化が起こるのでしょうか。
徐々に食欲が戻る
マンジャロは食欲抑制作用が大きな特徴ですが、使用をやめるとこの抑制作用が徐々に弱まります。
それまで少量で満足できていた食事量が、元の水準に戻る可能性があります。
とくにストレスや生活リズムの乱れがあると、以前よりも食べる量が増えてしまうこともあるため注意が必要です。
満腹感の持続時間が短くなる
マンジャロによって得られていた「胃の動きをゆっくりにする」効果も薄れます。
そのため、以前よりも食後の満腹感が早く消えてしまうケースが考えられます。
間食の頻度が増えたり、1回の食事量が少しずつ増えるなどの変化が現れるかもしれません。
副作用がなくなる
マンジャロは比較的安全性の高い薬とはいえ、人によっては吐き気、下痢、便秘などの軽い副作用が生じることがあります。
使用を中止すると、これらの副作用は徐々に改善されるでしょう。
リバウンドしにくいマンジャロのやめ方
マンジャロをやめると、食欲や満腹感に関するサポートがなくなるため、リバウンドに注意する必要があります。
ここでは、リバウンドしにくいマンジャロの上手なやめ方を解説します。
健康的な食生活
マンジャロ使用中に「食欲が抑えやすい」というメリットを活かしながら、栄養バランスの良い食生活を習慣にしておくことが重要です。
タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維をバランスよく摂る習慣を続け、極端な糖質や脂質の過剰摂取は控えましょう。
マンジャロをやめた後もその習慣を維持できれば、多少食欲が戻っても摂取カロリーを自然に抑制しやすくなります。
代謝を上げる
運動習慣を身につけ、基礎代謝を上げることもリバウンド対策に欠かせません。
有酸素運動(ウォーキングや軽いジョギングなど)で脂肪燃焼を促進したり、無酸素運動(筋トレなど)で筋肉量を維持・増強し、基礎代謝をアップさせましょう。
マンジャロを使っている期間から少しずつでも運動習慣を取り入れておくと、やめた後でもリバウンドしにくくなります。
一定期間は使用を続ける
マンジャロの効果を十分に得るためには、3〜6ヶ月は継続しての使用が推奨されることが多いです。
マンジャロの減量効果は、各種の臨床試験でも実証されていますが、これは中長期に渡って服用した場合のデータだからです。
論文による臨床データでは、マイナス5%以上の減量に成功した確率は、
3ヶ月で約40%、6ヶ月で約60%となっていることから、そのくらいの期間は継続することが推奨されているのです[1]。
ただ、期間については個人差も大きいので、担当医師と相談のうえで治療を進めることが大切です。
急にやめない
自己判断でマンジャロを「明日からやめる!」といきなり中止すると、急激に食欲が戻りやすくなります。
医師の指導のもと、段階的に用量を減らすなどの方法をとるのが理想的です。
急激な変化は身体にも大きな負担をかけるため、副作用以外の体調不良に繋がる可能性もあります。
薬の増量や減量、中止のタイミングは、医師と相談しながら決めましょう。
マンジャロを打ち忘れたらどうなる?
週1回の投与を基本とするマンジャロですが、忙しさやうっかりミスで打ち忘れてしまうこともあるかもしれません。
打ち忘れた場合の対処法を知っておくと安心です。
打ち忘れた場合の対処法
マンジャロを打ち忘れたときは、「次の注射予定日までの日数」によって対応が変わります。
次の投与日を確認する
まずは次の注射予定日がいつなのかをしっかり確認してから、下記のいずれに該当するか判断してください[2]。
①次の投与日まで3日(72時間)以上ある場合
次回投与までの期間が3日間(72時間)以上であれば、気づいた時点で直ちに投与し、その後はあらかじめ定めた曜日に投与してください。
②次の投与日まで3日(72時間)未満の場合
次回投与までの期間が3日間(72時間)未満であれば投与せず、次のあらかじめ定めた曜日に投与してください。
マンジャロはやめても再開できる?
「やめた後、やっぱり体重が戻りそう」「再び注射を打ちたい」という方もいらっしゃいます。
結論から言うと、マンジャロは医師が必要と判断すれば再開可能です。
一度やめて一定期間が経過した場合でも、改めて診察を受けて、体調や既往症を確認しながら再開時期や用量を決定します。
再開する際も「前回使っていたから大丈夫」という自己判断は禁物です。
必ず医師の指導を受けながら安全に治療を進めてください。
当クリニックのマンジャロの料金
- 2.5mg 1本 4,620円
- 5.0mg 1本 9,460円
- 7.5mg 1本 11,000円
※料金は当コラム執筆時点(2025年2月末日)の料金です。最新の料金は料金表をご確認いただくか、クリニックへお問い合わせください。※
まとめ
マンジャロは、食欲抑制や満腹感の持続、血糖値の安定化など、様々な角度から体重減少をサポートしてくれる画期的な医薬品です。
しかし、使用をやめた途端に食欲や満腹感が元に戻り、リバウンドに悩むケースも少なくありません。
最低3〜6ヶ月は継続し、体重管理が安定してから医師の指示で中止を検討しましょう。
やめ方のコツとしては、急にやめず、少しずつ用量を減らしていったり、食事・運動習慣を整えてから段階的に中止するのがおすすめです。
マンジャロのダイエット効果を最大限活かしつつ、健康的に体重管理を進めるには、薬だけに頼らず生活習慣の改善が不可欠です。
リバウンドを防ぎながら理想の体型を維持するためにも、ぜひ食生活や運動習慣にも気を配ってみてください。
マンジャロの処方や使用方法、注意点については、医師が丁寧にご説明いたします。副作用や用量の調整など気になることがあれば、遠慮なくご相談ください。
#マンジャロ #リバウンド #マンジャロやめると
参考文献
[1]Semaglutide vs Tirzepatide for Weight Loss in Adults With Overweight or Obesity
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38976257/
[2]マンジャロ(チルゼパチド)を打ち忘れた際の対処法は?
https://medical.lilly.com/jp/answers/168575
よくあるご質問
患者様からよくいただく質問をご紹介します。
Q.マンジャロのやめ方は?
最適なタイミングや方法は個人差がありますが、基本的には医師の指導のもとで段階的に中止することが望ましいです。
急激にやめると食欲が一気に戻り、リバウンドリスクが上がる可能性がありますのでご注意ください。
Q.マンジャロはどれくらい続ければよいですか?
一般的には3〜6ヶ月以上の継続が推奨されています。
短期間で体重が大きく減ったとしても、生活習慣や基礎代謝が低い状態で中止するとリバウンドしやすいです。
定期的に診察を受けながら、適切な使用期間を決めましょう。
Q.マンジャロでリバウンドしないためにはどうしたらいい?
マンジャロを使っている間に食生活の改善や運動習慣を身につけ、体質自体を少しずつ変えていくことが大切です。
急にやめずに医師と相談しながら使用を減らしていき、やめた後も継続して健康的な生活リズムを保つことで、リバウンドの可能性を抑えられます。
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美容外科 美容皮膚科 プライベートスキンクリニック 梅田院
〒530-0002 大阪府
大阪市北区曽根崎新地1-3-16
京富ビル2階
この施術ページの監修医師
医療法人優聖会最高顧問井畑峰紀
糸リフトやフィラー注入によるしわ・たるみ治療や、にきび治療などの美肌治療を中心とした美容医療に携わる、確かな実績を持つ医師。

糸リフトやフィラー注入によるしわ・たるみ治療や、にきび治療などの美肌治療を中心とした美容医療に携わる、確かな実績を持つ医師。
所属
- 平成15年
- 大阪医科大学 形成外科教室:入局
- 平成21年
- 大阪医科大学 助教(准):就任
美容クリニック非常勤勤務:歴任
- 平成24年
- 医学博士学位取得
日本形成外科学会 専門医認定
- 平成25年
- 某美容クリニック:院長就任
- 令和5年
- プライベートスキンクリニック
最高顧問:就任 現在に至る
略歴
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 特定非営利活動法人日本レーザー医学会 認定医
- 一般社団法人国際抗老化再生医療学会 正会員
- 一般社団法人 日本美容外科学会 JSAPS(Japan Society of Aesthetic Plastic Surgery) 正会員
- 一般社団法人日本美容皮膚科学会(Japanese Society of Aesthetic Dermatology 正会員
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医
学会発表
第67回 日本形成外科学会総会・学術集会(2024年4月10日~12日)
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