ニキビ跡の色素沈着が治る期間はどのくらい?

監修医師

井畑 峰紀

医療法人優聖会最高顧問

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井畑 峰紀医師

この記事でわかること

  • 1ニキビ跡の色素沈着が自然に治るまでの期間
  • 2ニキビ跡の種類ごとのケアと治療法
  • 3自宅ケアとクリニック治療の違いと選び方

こんにちは!大阪梅田の美容外科・美容皮膚科のプライベートスキンクリニック院長の安形です。いつも当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。今回は、ニキビ跡の色素沈着が治るまでの期間についてのご紹介です。

「やっとニキビが治ったのに、シミのような跡ができてしまった。いつになっても改善しない…」と、時間が経ってもニキビ跡が治らずお悩みの方もいらっしゃると思います。茶色っぽいシミのようなニキビ跡の原因はメラニン色素。ニキビによる肌の炎症をきっかけにメラニンが大量発生し、肌に溜まって色素沈着することでニキビ跡ができてしまいます。

本来、メラニン色素はターンオーバーにより肌の外へ排出されますが、ニキビによる炎症が強いとメラニンの量が多くなったり、ターンオーバーが乱れることで、スムーズにメラニンを排出できずに肌に蓄積されてしまうんです。そんなニキビ跡、いつになったら薄くなるのか、そもそも消えるのかも気になりますよね?そこで、本日は、ニキビ跡の色素沈着が自然に治るまでの期間とニキビ跡のケア・治療法について解説します。

ニキビ跡の色素沈着が消えるまでの期間は?

ニキビ跡の色素沈着がいつ治るか気になる女性

ニキビの色素沈着が自然に治るまでの期間は、ニキビ跡の状態によってそれぞれです。

表皮にできた色素沈着は、数か月以内に自然と消えることがほとんどですが、真皮まで及んでいると治るまでに長い時間を要します。何年経ってもニキビ跡が完全には消えないケースもあります。

表皮層にできた色素沈着

お肌の一番外側にある「表皮」は、おおよそ28日間でターンオーバーによって入れ替わります。加齢や生活習慣などによって、このサイクルは長くなっていく傾向があります。表皮にできたニキビ跡の色素沈着は、ターンオーバーサイクルによっておおよそ1カ月~数カ月で徐々に消えていきます。

真皮層にできた色素沈着

ニキビが悪化し、表皮よりも深い真皮にまでダメージを与え、色素沈着を起こした場合、自然に治るまでの期間は数か月~数年かかることがあります。真皮層のターンオーバーのサイクルは4~5年と言われていますので(年齢を重ねることでこちらも長くなっていきます)、場合によっては治るまで年単位の期間がかかることがあるのです。

自然に消える?消えない?見分け方とは

1~2年経っても変わらず色素沈着のニキビ跡が残っているのであれば、メラニン色素が真皮まで及んでいる可能性が高く、短期間で自然に消えるのは難しいと考えられます。

色素沈着の度合いや年齢、お肌の状態により、ニキビ跡の治りやすさが変わります。

ニキビ跡の種類

ニキビ跡は、大きく4つの種類にわけられます。炎症により毛細血管が目立ち赤みが残っているもの(赤み)、茶色くシミのようになったもの(色素沈着)、炎症が肌の真皮層まで広がり凸凹になったもの(クレーター)、炎症の影響で硬く膨らんしまったもの(しこり)があります。いずれも、ニキビの炎症が強く、長引くほどニキビ跡ができやすくなります。

赤みを帯びたニキビ跡の原因と治し方

ニキビの炎症によるダメージを修復するために、毛穴周辺に毛細血管が多く作られて血流が増加し、皮膚の下にある血管が赤みとして透けて目立っている状態です。ニキビが改善した後も、炎症が赤く残ってしまいます。

赤みのあるニキビ跡を治すには、ターンオーバーの正常化が大切です。軽度の炎症であれば、ターンオーバーを繰り返すうちに自然に消えていきます。炎症が強く皮膚深くまでダメージを受けていると、時間が経っても消えずに残るケースもあります。

色素沈着のニキビ跡ができる原因と治し方

ニキビの炎症が長引き、肌を守るためにメラニン色素が大量に生成されて、ニキビが治った後に色素沈着として茶色く残ってしまう状態です。「炎症後色素沈着」と呼ばれています。

シミのようにみえる色素沈着は、肌のメラニン代謝によって少しずつ時間をかけて薄くなっていきますので、ターンオーバーを促すことが改善への近道です。ただし、炎症が真皮層まで達していると完全に消えずに残ってしまうケースがあります。

クレーター状のニキビ跡の原因と治し方

ニキビの炎症によって、肌の深部までダメージが及ぶと、損傷を受けた皮膚が修復できずに凹んだ状態となります。クレーターは、自然治癒は見込めず、セルフケアのみで治すのも難しいため、皮膚の状態を改善するにはクリニックでの治療が必要です。

しこり状のニキビ跡の原因と治し方

ニキビの炎症が肌の深部まで達すると、ダメージを修復しようとしてコラーゲンが過剰生成されてしこりができるケースがあります。しこりの自然治癒は難しく、クリニックでの治療が必要です。

ニキビ跡の色素沈着を自力で治したい人のホームケア

ニキビ跡の色素沈着を早く治したい女性

色素沈着が原因であるニキビ跡を改善するには、肌のターンオーバーを整えメラニン色素の排出を促すことが必要となります。お肌の生まれ変わりを促すもの、美白作用があるものの活用がおすすめです。また、過度なマッサージやクレンジングによる肌への摩擦は、色素沈着を悪化させる可能性があるため注意しましょう。

色素沈着ニキビ跡は、時間はかかりますが、自力で治る可能性があります。お肌の助けとなるセルフケアを続けていきましょう。

ビタミンを摂る

ニキビ跡の改善には、お肌の再生を助けてくれるビタミンの摂取がおすすめです!

  • ビタミンA
  • ビタミンB群
  • ビタミンC
  • ビタミンE

を意識して摂りましょう。日々の食事からでは十分に摂れないという方は、サプリメントを活用しましょう。

サプリメントも色素沈着ニキビ跡の改善に効果的

ターンオーバーを促すスキンケア

お肌のターンオーバーを促す成分や美白成分を含む化粧品を活用しましょう。

  • ビタミンA誘導体
  • ビタミンC誘導体
  • ハイドロキノン
  • プラセンタ
  • トラネキサム酸

色素沈着改善におすすめ美容液

純粋レチノール(ビタミンA誘導体)をナノカプセル化し、お肌の深い層まで届けることで、色素沈着やしみ・そばかすの改善に効果的な「ナノメッド VAエッセンス」が当クリニックではおすすめです。

ピーリング化粧品を活用

ピーリング化粧品もニキビ跡の色素沈着を薄くするのに役立ちます。ピーリング化粧品には、サリチル酸やAHA(フルーツ酸)などが含まれており、古い角質を除去し肌のターンオーバーを整えてくれます。ただし、ピーリング化粧品は、お肌に負担がかかります。ニキビによる炎症が強い状態の時は使用を控えましょう。また、使用頻度に注意し、ピーリング後は十分な保湿ケアが大切です。

サプリメントを活用

肌のターンオーバーを促すサプリメントや医薬品もおすすめです。日焼けによるシミ対策としても使用されている「ビタミンC」と「L-システイン」または「L-シスチン」配合のものは、できてしまったメラニンの排出を助けてくれます。

生活習慣を整える

ターンオーバーサイクルを正常にし健康な肌を保つためには、日々の肌ケアを徹底すること、生活リズムを整えることが大切です。

  • スキンケアの徹底
  • 紫外線対策
  • ストレス解消
  • 睡眠不足や便秘の解消
  • 適度な運動
  • バランスのよい食事

など、お肌によい習慣をつけていきましょう。

ニキビ跡の色素沈着改善にはお肌によい習慣が大切

肌に刺激を与えない

肌への刺激は、メラニンを生成するメラノサイトの働きを活性化します。お顔に触れるクセやマッサージ、ゴシゴシ洗いなど、日常的な肌への摩擦は、新たな色素沈着ができやすくなるだけでなく、ニキビ跡を悪化させる可能性もあります。

新たなニキビを作らない

ニキビができやすい方ほど、ニキビ跡ができる確率もあがりますので、ニキビ予防も大切です。

また、ニキビの炎症が強いほどニキビ跡は残りやすくなりますので、ニキビができた時は、少しでも早く炎症を抑える対処を行いましょう。

ニキビ跡の色素沈着を早く治したい人に有効な治療法

ニキビ跡の色素沈着を早く治したい方、セルフケアでは改善効果がなかなか現れないとお悩みの方は、美容皮膚科での治療がおすすめです。クリニックでは、薬剤の塗布やレーザー照射、お薬を使ってメラニン色素の排出を促す治療が受けられます。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングは、サリチル酸やグリコール酸などの薬剤をお顔に塗布し、古くなった角質を取り除く治療法です。肌のターンオーバーが活性化され、ニキビ跡の改善に効果的です。

マッサージピール

マッサージピールは、PRX-T33という薬剤をお顔に塗布するケミカルピーリングです。特徴的なのは、肌の剥離を起こさずピーリングが行えるという点!
ピーリングでありながら、赤みや皮むけが起こりにくいため、ダウンタイムもほぼありません。薬剤がお肌の奥にある真皮層に浸透しコラーゲンの増生が促されること、メラニン生成が抑制されることで、色素沈着を改善してくれます。

レーザートーニング

レーザートーニングは、レーザー光を弱いパワーで照射する治療法です。弱いレーザーを均一に照射することで、メラニンを少しずつ減らしていくことができ、色素沈着に効果的です。出力を抑えているため肌に炎症を与えにくく、かさぶたを作らずレーザー治療ができます。

高濃度ビタミンC点滴

高濃度ビタミンC点滴も色素沈着の早期改善に効果的です。点滴は内服に比べビタミンCの吸収率が高く、お肌の再生効果が期待できます。メラニン色素の生成を抑え、色素沈着を薄くすることができます。

飲み薬(内服薬)

ビタミンC(シナール)、トラネキサム酸は、メラニン色素の生成を抑えて色素沈着を改善してくれます。他の治療と組み合わせることで色素沈着をより早く治すことができます。

塗り薬(外用薬)

トレチノインとハイドロキノンを塗布する治療(塗り薬)も効果的です。トレチノインには、メラニンを排出する効果があります。ハイドロキノンには、肌を白くする作用があります。両者を併用することで、より色素沈着を改善する効果が高まります。

背中の色素沈着ニキビ跡のケアと治療

ケアを怠りがちな背中は、衣類による擦れも起きやすく、色素沈着ニキビ跡ができやすい部位と言えます。
ホームケアや治療法は、基本的にお顔と同じです。
以下の点に注意しつつ、背中のケアも忘れずに行いましょう。

・背中ニキビができにくいよう清潔を保つ
・入浴時にゴシゴシ洗いをしない(ナイロンタオルはNG)
・ボディソープやシャンプーなどの泡をしっかりすすぐ
・入浴後は保湿する ・汗をかきやすいシーズンは、こまめに着替える

ニキビ跡治療は本当に必要?皮膚科に行くべきなの?

上述の通り、ニキビ跡はタイプ別に複数の種類があります。
・赤みのあるニキビ跡(皮膚内部の炎症が治まっていない)
・色素沈着(茶色や黒色、メラニン色素が沈着している)
・クレーター状(凹んでいる)
・しこり状(盛り上がってる)

赤みタイプや色素沈着タイプのニキビ跡であれば、時間はかかってもいずれ目立たなくなる可能性がありますが、少しでも早く治したい方には治療をおすすめします。

クレーター状、しこり状のニキビ跡の場合、自然と消える可能性は低くなります。
改善したい方は、美容皮膚科での治療をおすすめします。

まとめ

ニキビ跡の色素沈着が自然に治るまでの期間とニキビ跡のセルフケア、美容クリニックでの治療法についてご紹介しました。ニキビ跡の色素沈着は治るまでそれなりに時間がかかることや、完治が難しいケースもあることがお分かりになったでしょうか。日々のセルフケアも必要ですが、新しいニキビ跡を作らないためには、ニキビを予防することも大切です。

大阪梅田のプライベートスキンクリニック(PSC)では、患者様一人ひとりにぴったり合った施術プランをご提案します。ニキビ跡の治療はもちろんのこと、ニキビ治療も合わせた施術プランを選択していただくことも可能です。ニキビ跡でお悩みの方は、当クリニックへお気軽にご相談ください。医師・スタッフ一同心より皆様のご来院をお待ちしております!

色素沈着などのニキビ跡治療特集はこちら

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よくあるご質問

患者様からよくいただく質問をご紹介します。

Q.ニキビ跡の色素沈着は何年くらいで治りますか?

通常はターンオーバーとともに数ヶ月程度かけて徐々に治っていき、遅くとも一年以内には目立たなくなります。
ですが、年齢やお肌の状態などでターンオーバーのサイクルが乱れている場合は、治るまでに長い時間を要する可能性があります。
また皮膚の深い層(真皮層)に色素沈着が起きた場合には、数年程度かかる場合もあります。

>>お肌のターンオーバーを促す施術を見る

Q.ニキビ跡の色素沈着を治すにはどうしたらいいですか?

ニキビ跡の色素沈着は、自然と目立たなくなる可能性があります。
美容クリニックで、色素沈着に効果的な治療を受けることで、早い段階での改善を見込めます。

美容クリニックでは、マシンや薬剤を用いた治療はもちろん、内服薬や外用薬などさまざまな改善方法があります。

>>ニキビ跡の原因や効果的な施術を見る
>>当院の施術料金一覧を見る

Q.ニキビ跡の赤みは何をしても治らないですか?

赤いニキビ跡は、紫外線対策をするなど刺激を与えないようにすることが大切です。早くキレイに治すために、美容クリニックでの治療をおすすめします。

Q.ニキビ跡の赤みはどれくらいで治りますか?

赤いニキビ跡は、数ヵ月程で治ることがほとんどですが、紫外線や同じ箇所に繰り返しニキビができるなどの刺激によって、色素沈着のニキビ跡になる場合もあります。

美容外科 美容皮膚科 プライベートスキンクリニック 梅田院
〒530-0002 大阪府
大阪市北区曽根崎新地1-3-16
京富ビル2階

この施術ページの監修医師

医療法人優聖会最高顧問井畑峰紀

糸リフトやフィラー注入によるしわ・たるみ治療や、にきび治療などの美肌治療を中心とした美容医療に携わる、確かな実績を持つ医師。

医療法人優聖会最高顧問 井畑 峰紀

糸リフトやフィラー注入によるしわ・たるみ治療や、にきび治療などの美肌治療を中心とした美容医療に携わる、確かな実績を持つ医師。

所属

平成15年
大阪医科大学 形成外科教室:入局
平成21年
大阪医科大学 助教(准):就任
美容クリニック非常勤勤務:歴任
平成24年
医学博士学位取得
日本形成外科学会 専門医認定
平成25年
某美容クリニック:院長就任
令和5年
プライベートスキンクリニック
最高顧問:就任 現在に至る

略歴

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