色素沈着しやすい人はどんな人?
この記事でわかること
目次
色素細胞から過剰に分泌されたメラニン色素が表皮や真皮に沈着して、肌が茶色~黒色に濃く変化することを、「色素沈着」といいます。
今回はこの「色素沈着」を取り上げて、
- 色素沈着はどのような人に起きやすいか
- 色素沈着が起きにくい生活パターン
- 色素沈着を解消するための施術
について解説していきます。
色素沈着しやすいのはどんな人?
「色素沈着しやすいか、しにくいか」は、遺伝的な要因も関係してきます。そのため、「●●のような生活をしていたら、絶対にすぐに色素沈着が起きる」とも、「●●さえしなければ、絶対に色素沈着は起きない」とも言い切れません。
ただそれでも、「色素沈着になりやすい生活」「色素沈着しやすい人」がいるのはたしかです。
※なお色素沈着は、化学物質や病気・薬剤によっても起きる可能性がありますが、ここではこれらは取り上げません。
日焼け対策をしていない
「日焼け」は、色素沈着を起こすもっとも大きな要因のうちのひとつです。
太陽光に含まれている紫外線は、人の体・肌にとって有害なものです。そのためこの紫外線を浴びると、人の体は「肌を強くして、肌を守らなければならない」と考えます。そしてその「肌を強くする過程」で、多くのメラニン色素を放出します。
このメラニン色素は、肌を強くする効果を持つと同時に、肌を茶色~黒色に変化させてしまう効果も持っています。
つまり、屋外などの紫外線を受けやすい場所で働く人の場合はメラニン色素が生成されやすく、その結果として色素沈着が起こりやすくなります。
もともとは人の肌を守るために生じるメラニン色素が、「色素沈着」というデメリットをもたらしているのです。
ストレスが多い人・ホルモンバランスが乱れている人
ストレスが多い人や、ホルモンバランスが乱れている人は色素沈着が起きやすい状況にあると考えられています。
上記でも挙げたメラニン色素は、メラノサイトという色素細胞によって作られています。このメラノサイトは、脳の神経系と関係している細胞です。そのため、脳が強いストレスを感じると、メラノサイトにも刺激が加わります。この刺激によって、メラノサイトはよくメラニン色素を作り出すようになると考えられています。
人は、ホルモンバランスの影響を常に受けています。このホルモンバランスが乱れると、心身に数多くの症状が生じます。特に女性の場合は、生理や妊娠~出産、更年期などのように、ホルモンバランスが大きく乱れる機会があります。
このようなことが原因でホルモンバランスが乱れたときによく出るものとして、「プラスミン」があります。「メラノサイト活性化因子」とも呼ばれるプラスミンは、メラニンの生成を促す働きがあります。
この働きによって、ホルモンバランスの乱れが見られるときは色素沈着が起きやすくなります。
睡眠不足の人
「睡眠」は、肌や体、心を修復するための方法のうちのひとつです。しっかり眠ることで肌の新陳代謝が促進されます。そして肌の新陳代謝がしっかり行われれば、肌に沈着していたメラニン色素が肌の表層に押し上げられます。肌の表層に押し上げられたメラニン色素は、やがて垢となって落ちていきます。
言い方を変えれば、睡眠不足の人の場合はこのような過程を辿ることができず、メラニン色素が長く肌にとどまってしまうということになります。
また睡眠不足はたやすくストレスと結びつくので、睡眠不足→ストレスがたまる→肌が荒れやすくなる→荒れた肌がさらにストレス源となる……といった負のサイクルに陥りやすくなるのです。
色素沈着を予防するには?
それでは、このような「色素沈着」を避けるためにはどのようにしたらよいのでしょうか。
ここからは、色素沈着を起こしにくいライフスタイルについて取り上げていきます。
日焼けを避けて正しいスキンケアをする
すでに述べた通り、紫外線は色素沈着を引き起こすもっとも大きな要因です。そのため、色素沈着を避けるためには、「日焼けを避けること」が第一の選択肢となります。
紫外線は、夏はもちろん、冬でも出ています。このため、一年を通して日焼け止めを使い、肌を紫外線から守りましょう。ただし強い日焼け止めは肌に負担をかけるため、シチュエーションによって使い分けするのが望ましいといえます。
たとえば日常生活程度ならばPA+~PA++でSPF10~SPF20程度までで十分ですが、炎天下でのアクアレジャーなどを楽しむのであればPA+++~PA++++でSPF40以上が望ましいでしょう。
また、しっかり潤った肌は紫外線に強いという特徴を持っています。水分の層がバリアとなり、紫外線の侵入を防ぐからです。そのため、保湿効果の高いスキンケア用品を正しく利用し、常に肌の状態に気を配ることも重要です。
肌をこすらない・炎症を起こさせない
「肌の摩擦」は、色素沈着の要因となりえます。摩擦もまた紫外線と同じく、肌にとってのダメージとなるため、体はこのダメージから肌を守ろうとメラニン色素を排出するようになるからです。「スキンケア」にも通じることですが、肌はこすらず、優しく洗いあげましょう。
また、炎症を起こした場合、その箇所に色素沈着が生じやすくなります。このため、肌の炎症を引き起こす原因となるニキビなどの肌トラブルに見舞われないための注意が必要です。もし肌トラブルが起きたら、迅速に対応しましょう。
バランスの取れた食事を摂る
肌のトラブルを引き起こす要因は数多くありますが、「不規則でアンバランスな食事」もその要因のうちのひとつです。
バランスの崩れた食生活をしていると肌トラブルが起きやすくなりますし、肌トラブルが治りにくくなります。またバランスの良い食事は、肌トラブルの原因のひとつであるストレスを軽減する効果もあります。
健康で美しい肌を作りたいと考えるのであれば、食事のバランスに注目する必要があるといえるでしょう。
十分な睡眠をとる
良質な睡眠をしっかり取ることで、色素沈着はしにくくなります。
睡眠は、肌のターンオーバーを促進します。メラニン色素の排出は、このターンオーバーの過程で行われますから、肌からメラニン色素を追い出そうとした場合、「睡眠」は非常に重要な要素となりえます。
特に、「肌のゴールデンタイム」と呼ばれる22時~3時を睡眠時間に当てることは非常に重要です。
ただし現在は、「眠る時間は限定しなくてもよい」という考えも出ています。もっともこの説でも、「22時~3時に寝てはいけない」としているわけではありません。そのため、「眠る時間を限定しなくてもよい」としている説と、「22時~3時を睡眠時間に当てる方が良い」としている説のどちらをとるにしても、「22時~3時に寝ておくと問題がない」といえます。
色素沈着に効果的な施術
「気を付けていたけれど、それでも色素沈着が起きてしまった」「現在起きている色素沈着を解消したい」という場合は、ホームケアでは限界があります。
その場合は、美容クリニックに足を運び、色素沈着を解消するための施術を受けることをおすすめします。
レーザートーニング
レーザートーニングは、微弱なレーザーをお肌に均一に当ててメラニン色素の分解を促進させます。そのため、シミや毛穴、ニキビ跡やクマなどの色素沈着に効果的です。
ポテンツァ
私たちの肌は、ダメージを受けるとそれを修復しようとして新陳代謝を積極的に行うようになります。ポテンツァの極細の針で刺され、ラジオ波を照射された場合でも、同じように「急いで肌を修復しないと」と新陳代謝が活性化します。この結果として、肌のトラブルが改善しやすくなり、メラニン色素も体外に排出されやすくなるのです。
またポテンツァの場合は、その細い針から美肌効果のある薬液を一緒に注入することもできます。
まとめ
人を悩ます「色素沈着」ですが、「なぜそれが起きるか」の原因を知れば、対策も立てやすくなります。そしてその対策のひとつとして、「美容治療」があります。
プライベートスキンクリニック(PSC)では、患者様お一人おひとりに最適な施術プランをご提案いたします。
色素沈着でお悩みの方は、当院へお気軽にご相談ください。
医師・スタッフ一同心より皆様のご来院をお待ちしております!
よくあるご質問
患者様からよくいただく質問をご紹介します。
Q.色素沈着しやすい人はどんな人ですか?
「日焼けをしやすい人」「ホルモンバランスが乱れていたり、多くのストレスを抱えている人」「睡眠不足の人」がなりやすいといえます。
ただし、先天的な要因もあります。
Q.色素沈着の予防策はありますか?
「日焼けをしないこと、きちんとスキンケアを行うこと」「バランスの良い食生活を送ること」「睡眠をしっかりとること」が挙げられます。
Q.色素沈着を起こしやすい人は日焼けを避けるべきですか?
はい、避けるべきです。秋~冬でも紫外線対策をしっかり行ってください。
美容外科 美容皮膚科 プライベートスキンクリニック 梅田院
〒530-0002 大阪府
大阪市北区曽根崎新地1-3-16
京富ビル2階
この施術ページの監修医師
医療法人優聖会最高顧問井畑峰紀
糸リフトやフィラー注入によるしわ・たるみ治療や、にきび治療などの美肌治療を中心とした美容医療に携わる、確かな実績を持つ医師。
糸リフトやフィラー注入によるしわ・たるみ治療や、にきび治療などの美肌治療を中心とした美容医療に携わる、確かな実績を持つ医師。
所属
- 平成15年
- 大阪医科大学 形成外科教室:入局
- 平成21年
- 大阪医科大学 助教(准):就任
美容クリニック非常勤勤務:歴任
- 平成24年
- 医学博士学位取得
日本形成外科学会 専門医認定
- 平成25年
- 某美容クリニック:院長就任
- 令和5年
- プライベートスキンクリニック
最高顧問:就任 現在に至る
略歴
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 特定非営利活動法人日本レーザー医学会 認定医
- 一般社団法人国際抗老化再生医療学会 正会員
- 一般社団法人 日本美容外科学会 JSAPS(Japan Society of Aesthetic Plastic Surgery) 正会員
- 一般社団法人日本美容皮膚科学会(Japanese Society of Aesthetic Dermatology 正会員
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医
学会発表
第67回 日本形成外科学会総会・学術集会(2024年4月10日~12日)
※当クリニックのホームページは、厚生労働省より2018年6月に施行された「医療広告ガイドライン」を遵守して作成しております。
※当クリニックの施術メニューは、公的医療保険が適用されない自由診療です。