ワキガ手術のデメリットとは?
この記事でわかること
- 1ワキガ手術のデメリットとリスク
- 2ワキガ治療の種類とそれぞれの特徴
- 3術後のケア方法
目次
今回はワキガ手術のデメリットについて紹介します。
ワキガ手術は汗や臭いの原因となる部分を直接取り除くので、ワキガの根本的な治療が可能です。
手術が終われば臭いの心配が解消されて、こまめな制汗や周囲を気にする必要がなくなり、快適な生活が送れるようになります。
でも、ワキガ手術は皮膚を切開して縫合するため、痛みや体への負担、ダウンタイムなどデメリットな部分が気になる方もいるでしょう。
そこで本記事ではワキガ手術のデメリットやリスク、注意点について解説します。ワキガを改善する治療方法についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ワキガ治療法の種類
クリニックで受けられるワキガを改善する施術方法は主に3種類あります。
それぞれの施術方法や効果について詳しく見ていきましょう。
ワキガ手術(切開法)
切開法は手術によってワキガの原因となるアポクリン汗腺を取り除く治療です。汗や臭いの元となる組織自体を除去するので臭いは顕著に減少します。
切開法はアポクリン汗腺と同時に毛根も除去するため、脇毛の脱毛効果も得られます。
当院の手術方法は、局所麻酔後に脇下の中央部分を4㎝程切開し、切開した皮膚の裏側に存在するアポクリン汗腺とエクリン汗腺を取り除いてナイロン糸で縫合します。
脇のシワに沿って切開して縫合するため傷跡が目立ちにくいです。術後はテーピングで固定します。
術後は5日後に固定で使用していたテープの除去、2週間後に抜糸を行うため、ご来院ください。
切開法はアポクリン汗腺と同時に毛根も除去するため、脇毛の脱毛効果も得られます。
ミラドライ
ミラドライはマイクロ波を照射してアポクリン汗腺とエクリン汗腺を熱によって組織凝固し、汗や臭いを出す原因となる機能をなくす治療です。
効果と安全性はアメリカFDA(日本の厚生労働省にあたる政府機関)で認められてます。
肌表面から熱を照射するだけなので、切開は不要で汗腺以外の組織には傷を付けないため体への負担が少ないです。
当院では、照射回数をシングル・ダブルから症状や程度に合わせて選べます。
手術方法は局所麻酔後に治療部をマーキングしミラドライを照射します。
麻酔をしており冷却機能も搭載されているので痛みを緩和しながら受けることができます。
施術直後から効果を実感でき、手術後1カ月後において83%以上の方が脇汗や臭いの改善が認められたとの実績もあります。
腫れや赤みが出ますが2週間程度で落ち着きます。
レーザー治療
レーザー治療はレーザーを照射して汗腺を破壊し、汗や臭いの元をなくす治療です。
二層照射で汗を出すエクリン汗腺がある浅い層、臭いの元となるアポクリン汗腺のある深い層に同時にダメージを与えて破壊します。
1回の治療でも効果を実感できますが、ワキガの程度によっては複数回の治療が必要になる場合もあります。
施術方法は麻酔をして患部をマーキングし照射します。
施術後~3日程度は赤みが出ますが、日常生活に支障が出るようなことはありません。
※当院ではレーザーでのワキガ治療は取り扱っておりません。
術後の副作用とリスク
ワキガ手術は皮膚を切開したり、組織の剥離を行う手術のため、副作用やリスクがあります。
痛み・腫れ
手術前に麻酔をするため術中の痛みは緩和できますが、切開法は切開して縫合しているので麻酔の効果が弱まると痛みを感じる方もいますが、
当院では痛み止めを処方しているので、麻酔が弱まって痛みを感じたら服用してください。
痛みや腫れは、1~2周間程度で徐々に落ち着いていきます。
感染のリスク
切開法は皮膚を切開して縫合しているので、ごく稀に感染のリスクがあります。
手術後は患部を清潔に保つようにして化膿止めを塗布してください。また、処方された抗生物質も忘れずに飲みましょう。
瘢痕や色素沈着
ミラドライやレーザー治療などの熱を照射する手術方法は、術後に赤みが出ることはありますが、色素沈着して残ることはまれです。
切開法は縫合部分が傷跡として残り、黒ずみや色素沈着ができる場合もあります。脇の下全体が黒っぽくなることもあるので、瘢痕が残らないかと心配になることもあるでしょう。
肌はダメージを受けると守ろうとしてメラニン色素が過剰に分泌されるため、肌が黒ずんでしまいます。
しかし一時的な症状で肌代謝とともに、約1年ほどかけて徐々に薄くなることがほとんどです。
術後のケアと注意点
ワキガ手術は切開や縫合をしたり、ミラドライは熱を照射する治療のため、少なからず体や皮膚に負担を与えてしまいます。
手術後のケア方法と注意点を知り、術後のリスクを減らしていきましょう。
清潔さを保つ
術後の患部はダメージを受けてデリケートになっているため、感染や炎症を起こしやすい状態になっています。
脇の下は湿度が高く菌が繁殖しやすい部位なので、術後は常に清潔さを保つようにしましょう。
術後は当日からシャワーは可能ですが、患部を刺激しないようにしてください。
切開法でテーピング固定をしている間は、脇の下には水分が当たらないようにしてください。抜糸後から全身のシャワーと入浴が可能になります。
傷跡ケア
切開法は4㎝ほど脇の中央辺りを切開して縫合するため、傷跡が残ることがあります。
ただ脇のシワに沿って縫合するため目立ちにくいです。
ミラドライやレーザー治療は切開しないため傷跡は基本的には残りません。腫れや赤みが2週間程度起こることがあります。
手術以外のワキガ治療法
ワキガ治療は切開法や照射方法など手術以外の方法もあります。
ボトックスを注入することで汗の分泌を減らせるボトックス注射について詳しく見ていきましょう。
ボトックス注射(多汗症)
ボトックス注射は、汗の気になる部分にボトックスを注入し、汗の分泌を促進するアセチルコリンの分泌を抑制して発汗を抑える治療方法です。
注射を打つだけなので10分程度で終わり、5~14日程で徐々に効果を実感し始め、数カ月~半年程度発汗を抑えます。
定期的に注射を打つことでアポクリン汗腺とエクリン汗腺が徐々に委縮するため、持続時間が長くなっていくこともあります。
当院の施術可能な部位は、脇・手のひら・足の裏です。
施術時間が短くダウンタイムは注射した箇所が1~2日程度腫れるくらいなので、ワキガ治療が初めての方や手術に抵抗のある方には始めやすい治療方法でしょう。
ワキガ手術を受ける前に検討すべきこと
ワキガ治療の方法は複数あるため、どの治療方法にしようか迷ってしまうでしょう。
治療方法によってダウンタイムや効果、手術時間や費用も異なります。メリットとデメリットもあるので、デメリットもよく理解した上で治療方法を検討しましょう。
クリニック選びのポイント
後悔のないワキガ治療を受けるためにはクリニック選びは重要なポイントです。
クリニックでは施術の前にカウンセリングを行っているので、以下の点をチェックしましょう。
ワキガ治療でも複数の方法がある
デメリットやリスクについても説明がある
ワキガ治療の実績がある
質問に対して丁寧に回答してくれる
ワキガ治療はデメリットやリスクもありますが、理解した上で受けることで後悔や失敗を回避することができます。
クリニックの情報や治療方法について事前に確認し、カウンセリングでは親身になって対応してもらえるかチェックし、信頼できるクリニックや医師を選ぶようにしましょう。
まとめ
ワキガ手術のデメリットやリスク、治療方法についてご紹介しました。
治療方法によってデメリットや術後のリスクは違うので、違いを知り自分に合った治療方法をみつけてみてください。
自分に合う方法がわからない方は医師の診察を受けてみるところから始めてみましょう。
プライベートスキンクリニック(PSC)では、患者様一人ひとりに最適な施術プランをご提案いたします。
ワキガでお悩みの方は、当院へお気軽にご相談ください。
医師・スタッフ一同心より皆様のご来院をお待ちしております!
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よくあるご質問
患者様からよくいただく質問をご紹介します。
Q.ワキガ治療の手術方法の違いについて教えてください。
切開法は脇下を4㎝程切開し、汗や臭いの原因となる汗腺を取り除いてから縫合する手術です。
ミラドライやレーザー治療は熱を照射して汗腺に作用させ、発汗する機能を減少させる施術です。
手術方法の違いは、切開法は皮膚を切開して直接汗腺を取り除き、熱を照射する施術は切開せずに皮膚の表面から熱を照射して汗腺に作用するので切らずに治療ができます。
Q.ワキガ手術後に再発する可能性はありますか?
長期的な効果が期待できるワキガ手術ですが、再発の可能性がないわけではありません。
ワキガ手術は汗腺に作用して汗や臭いを軽減する手術になるため、この手術をすればまったく汗が出なくなる、臭いがなくなるといった治療ではないからです。
汗や臭いをなくすというよりも減らす手術です。
ミラドライはシングル・ダブル・トリプルと照射回数を選択できるため、再発のリスクを減らしたい方や一度の手術で高い効果を期待したい方には複数回の照射を推奨します。
Q.ワキガの手術にはどんなリスクがありますか?
ワキガ手術は切開や組織の剥離をするため、ほかの手術と同様にリスクがあります。
・内出血
・腫れ
・痛み
・脇の違和感
・腕や指先のしびれ
・治療部位の硬化
これらの症状は一時的で数日~数週間で治まることがほとんどです。
切開法は脇下の皮膚を切開して汗腺を除去するため、縫合した部分の傷跡は残ります。ただ脇のシワに沿って切開するため時間の経過とともに徐々に目立ちにくくなっていきます。
稀に体質によって傷跡が目立つ状態が長く続く場合もあります。
術後5日程度患部をテープで固定する必要があるので、手を上げられない、重い物を持てないなどの制限があるため生活に支障が出ます。
術後のケアを怠ったことで縫合部分の傷跡が治りにくくなったり、炎症を起こすこともあるため、清潔に保って刺激を与えないように注意しましょう。
美容外科 美容皮膚科 プライベートスキンクリニック 梅田院
〒530-0002 大阪府
大阪市北区曽根崎新地1-3-16
京富ビル2階
この施術ページの監修医師
医療法人優聖会最高顧問井畑峰紀
糸リフトやフィラー注入によるしわ・たるみ治療や、にきび治療などの美肌治療を中心とした美容医療に携わる、確かな実績を持つ医師。
糸リフトやフィラー注入によるしわ・たるみ治療や、にきび治療などの美肌治療を中心とした美容医療に携わる、確かな実績を持つ医師。
所属
- 平成15年
- 大阪医科大学 形成外科教室:入局
- 平成21年
- 大阪医科大学 助教(准):就任
美容クリニック非常勤勤務:歴任
- 平成24年
- 医学博士学位取得
日本形成外科学会 専門医認定
- 平成25年
- 某美容クリニック:院長就任
- 令和5年
- プライベートスキンクリニック
最高顧問:就任 現在に至る
略歴
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 特定非営利活動法人日本レーザー医学会 認定医
- 一般社団法人国際抗老化再生医療学会 正会員
- 一般社団法人 日本美容外科学会 JSAPS(Japan Society of Aesthetic Plastic Surgery) 正会員
- 一般社団法人日本美容皮膚科学会(Japanese Society of Aesthetic Dermatology 正会員
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医
学会発表
第67回 日本形成外科学会総会・学術集会(2024年4月10日~12日)
※当クリニックのホームページは、厚生労働省より2018年6月に施行された「医療広告ガイドライン」を遵守して作成しております。
※当クリニックの施術メニューは、公的医療保険が適用されない自由診療です。