肌の生まれ変わりを加速!ターンオーバーを正常化するケア方法


この記事でわかること
「最近、肌がごわつく」「化粧のりが悪い」──そんな悩みの背景には、肌のターンオーバーの乱れが隠れていることがあります。ターンオーバーとは、肌細胞が一定の周期で入れ替わる仕組みのこと。通常は約28日で生まれ変わりますが、年齢やストレス、紫外線ダメージなどでこのサイクルが滞ると、くすみ・毛穴詰まり・乾燥トラブルが起きやすくなります。
この記事では、日常生活でできるターンオーバーを整える習慣から、医療の力でターンオーバーを促進する最新の美容治療まで解説。肌の再生力を高めたい方に役立つ内容をお届けします。
目次
肌のターンオーバーとは
肌のターンオーバーとは、肌の細胞が新しく生まれ変わるサイクル(新陳代謝)です。
肌表皮の一番下の層である基底層(基底層)で新しい細胞(ケラチノサイト)が生成され、徐々に肌の表面へと押し上げられます。肌の表面まで押し出されたケラチノサイトは古い角質として剥がれ落ちます。
正常な肌のターンオーバーの周期は一般的に約28日程度とされています。正常なターンオーバーでは、肌は常に新しく保たれ、ハリやツヤのある若々しい肌になります。しかし、さまざまな理由でターンオーバーが乱れると、ニキビや毛穴の開き、乾燥などさまざまな肌トラブルの原因となるため注意が必要です。
【年代別】ターンオーバー周期の目安と理想的な日数
肌のターンオーバーの理想的な周期は、一般的に健康な20代の肌で約28日間といわれています。しかし、この周期は年齢を重ねるにつれて、細胞の活性が低下するため少しずつ長くなる傾向があります。
ご自身の年代の目安を知ることで、肌の回復が遅いと感じたときの参考にすることができます。
年代 | 周期の目安 | 特徴 |
20代 | 約28日 | 肌の再生能力が高く、肌トラブルが起きても比較的早く回復しやすい時期です。 |
30代 | 約40~45日 | 少しずつ周期が長くなり始め、シミやくすみが気になり始める方も増えてきます。 |
40代 | 約50~55日 | 肌の水分量や皮脂量が減少し、乾燥しやすくなります。ターンオーバーの遅れが顕著に感じられる時期です。 |
50代以降 | 約75~90日 | 新しい細胞が作られるのに時間がかかり、古い角質が長くとどまるため、肌のごわつきや深いシワが目立ちやすくなります。 |
あくまでこれらは目安の期間です。日々のスキンケアや生活習慣によって個人差が生じるため、ご自身の肌状態をよく観察することが大切です。
ターンオーバーの乱れが引き起こす肌トラブル
ターンオーバーが乱れると、古い角質が残り続け、肌のくすみやシミ、ごわつきの原因になります。
さらに、毛穴が詰まりやすくなり、ニキビや吹き出物などの肌トラブルも起こりやすくなります。
また、肌のバリア機能も低下するため、乾燥や肌荒れを引き起こしやすくなるのです。
注意が必要な「早すぎるターンオーバー」とその原因
ターンオーバーの乱れというと「遅くなる」ことばかりが注目されがちですが、実は「早すぎる」状態も肌にとっては問題です。
通常、肌の細胞は十分な時間をかけて成熟し、天然の保湿成分やバリア機能を持った角質細胞へと成長します。しかし、ターンオーバーが早すぎると、細胞が未熟なまま肌の表面に押し上げられてしまいます。
未熟な細胞は、水分を保つ力や外部の刺激から肌を守るバリア機能が不完全です。その結果、肌は乾燥しやすくなり、少しの刺激でも赤みやかゆみを感じる敏感な状態に傾いてしまうのです。
この「早すぎるターンオーバー」を引き起こす主な原因は、過剰なスキンケアにあります。洗浄力の強いクレンジングでのゴシゴシ洗いや、頻繁なピーリング、スクラブ洗顔など、物理的に角質を剥がしすぎる行為が肌の生まれ変わりサイクルを無理に早めてしまうのです。
肌のターンオーバーの周期が乱れる原因とは
肌のターンオーバーが乱れる原因についてご紹介します。当てはまる項目がないか確認してみてください。
加齢
加齢とともに肌の代謝が落ちてくるため、ターンオーバーが乱れやすくなります。
30代以降の肌では、ターンオーバーの周期が長くなりやすいため、古い角質がいつまでも残ってしまいます。
生活習慣の乱れ
栄養や睡眠不足も肌のターンオーバーを乱す原因になります。
ターンオーバーには、ビタミンやミネラル、たんぱく質、脂質などの栄養素が必要不可欠です。これらの栄養素が不足すると、肌の細胞は十分に生成されず、ターンオーバーが促進されません。
また、質の高い睡眠を確保することで美肌を促す成長ホルモンが作られ、ターンオーバーが促進されます。
紫外線
肌老化の80%は、紫外線が原因と言われるほど肌にとって大敵です。
紫外線によるダメージが肌に加わると、それを修復しようとターンオーバーを早めてしまいます。未熟な細胞が量産されてしまい、シミなど肌トラブルの原因となってしまいます。
ストレス
ストレスが溜まると体内にコルチゾールと呼ばれるホルモンが分泌されます。コルチゾールは肌のターンオーバーを乱し、肌荒れを引き起こす原因となります。
また、ストレスは血行不良を招き、栄養や酸素が十分に肌まで届きにくくなり、肌荒れの原因になるため注意しましょう。
乾燥
肌が乾燥すると、水分の蒸発を防ぐために角質層が厚くなります。角質層が厚くなるとターンオーバーが滞り、新陳代謝が正常に機能しにくくなるため肌荒れの元凶です。
日頃から保湿を意識してスキンケアをすることが大切になります。
肌のターンオーバーを促進するセルフケアとは

肌のターンオーバーを促進するためのケアについてご紹介します。日常的に取り組めるものをご紹介していますのでぜひ取り組んでみてください。
バランスのよい食事
肌のターンオーバーを正常化するために特に摂取してほしい栄養素は、ビタミンA、B、C、E、亜鉛、たんぱく質です。
特にビタミンB群は、肌のターンオーバーを整える重要な栄養素とされています。大豆、納豆、アーモンド、玄米、卵、豚肉、レバー、マグロ、サンマなどに豊富に含まれています。これらの食材を積極的に取り入れましょう。
保湿ケア
保湿を中心にしたスキンケアを行い、乾燥から肌を守ることがターンオーバーの正常化に重要です。
洗顔後や入浴後は、化粧水や乳液、クリームでしっかりと水分を補いましょう。日頃の保湿ケアを取り入れることで、肌のターンオーバーを正常に保ち、健康でハリのある肌に近づきます。
睡眠とストレス管理
睡眠時間を確保し、ストレスの軽減を図りましょう。睡眠不足やストレスは肌に悪影響を与え、ターンオーバーを乱す原因になります。睡眠前には、食事、スマホやパソコンを避けて睡眠の質を高めることが重要です。
また、ストレスもホルモンバランスや血行に悪影響を与えます。適度な運動でストレスの軽減を図るなど取り組みましょう。運動をすることで、血行が促進され、肌細胞に酸素と栄養を届けてくれます。
肌のターンオーバーを改善するためにおすすめの美容医療とは
肌のターンオーバーを整える当クリニックのおすすめの美容医療についてご紹介します。いずれも痛みやダウンタイムの少ない治療になっていますので初めての美容医療にもおすすめです。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは、お肌の状態に合わせたピーリング剤を塗布し、薬剤の力で皮膚の角質層から表皮上部をはがれやすくし、肌のターンオーバーを促進させる治療法です。
当クリニックでは、患者様のお肌の状態を診察し、最適な製剤をご提案させていただいています。多くの症例をもとに一人ひとりにあった製剤を使用していますのでご安心ください。
ケミカルピーリングでターンオーバーが正常化されることで美しい肌に必要不可欠な美肌成分が増殖し、シミやくすみ、毛穴の開きなどのさまざまなお肌のお悩みを改善します。

マッサージピール

マッサージピール(コラーゲンピール)は、イタリアで開発された新しいピーリング剤で、33%濃度のトリクロロ酢酸(TCA)、過酸化水素、コウジ酸が配合されています。
通常のピーリングでは皮膚が剥がれることが一般的ですが、マッサージピールでは剥離や皮むけがほとんどなく、真皮層までしっかりアプローチできるのが特徴です。真皮層内で新しいコラーゲンの生成を促し、肌のハリ・ツヤや弾力を高めつるんとした美肌へ導きます。その効果から「コラーゲンピール」とも呼ばれています。
マッサージピールは、皮膚の表面に負担をかけずに肌の再生や弾力を促進することができるため、従来のピーリングに代わる美容法として注目されています。
ミラノリピール
ミラノリピールは、35%濃度のトリクロロ酢酸(TCA)を配合しながら、肌の剥離を最小限に抑え、ターンオーバーを促進するピーリング剤です。
施術後3~4日で薄く皮むけが始まり、7~10日ほどで自然に落ち着きます。
さらに、このピーリング剤には、トリクロロ酢酸に加えてラクトビオン酸、サリチル酸、タリトル酸、クエン酸など、5種類の酸が配合されています。これらの成分がエラスチンやヒアルロン酸の生成をサポートし、くすみの改善や美白効果が期待できます。
背中やお尻などのボディ施術も可能で、ボディ用には50%濃度のTCAを使用しており、黒ずみやニキビ跡の改善に効果的です。
まとめ
肌のターンオーバーを促進するケアについてご紹介しました。 ターンオーバーの正常化は美肌形成には欠かせません。生活習慣の乱れや紫外線、乾燥などさまざまな要因によってターンオーバーが乱れるため注意しましょう。 当クリニックでは、ターンオーバーを正常化するためにピーリング治療をおすすめしています。複数の製剤、治療法を用意していますので安心してご来院ください。 プライベートスキンクリニック(PSC)では、患者様一人ひとりに最適な施術プランをご提案いたします。 肌でお悩みの方は、当クリニックへお気軽にご相談ください。 医師・スタッフ一同心より皆様のご来院をお待ちしております!
よくあるご質問
患者様からよくいただく質問をご紹介します。
ターンオーバーが乱れる原因は何ですか?
加齢や生活習慣の乱れに加えて、紫外線や乾燥なども原因として考えられます。ターンオーバーが乱れることで古い角質が残り、肌トラブルの原因になります。
日常的にターンオーバーを正常化するケアはありますか?
バランスのよい食事と睡眠を心がけ、ストレスをためないことを意識してください。また、保湿ケアも大切です。
ターンオーバーを正常化し、美肌形成に効果的な治療はありますか?
ターンオーバーを促すために、ピーリング治療がおすすめです。ダウンタイムや痛みがなく、初めての美容医療におすすめです。
どのピーリング治療が自分にあうかわかりません。
数あるピーリング治療の中から、医師の診察のもと患者様一人ひとりにあった治療法をご提案させていただきますのでご安心ください。
皮膚のターンオーバーを早めるには?
規則正しい生活習慣とスキンケアが、ターンオーバーを整える鍵です。
バランスの取れた食事、十分な睡眠、そしてストレスをためないことが基本となります。
特に、ビタミンB2・B6・タンパク質などを多く含む食事が、肌の新陳代謝をサポートします。
加えて、保湿ケアで肌のバリア機能を守ることも重要です。
乾燥すると肌の生まれ変わりが滞るため、適切な保湿で土台を整えましょう。
また、軽度のピーリングやビタミンC・レチノール配合のスキンケアもターンオーバーのサポートに効果が期待できます。
ただし、過度なケアは逆効果になることもあるため注意が必要です。
ターンオーバーは肌に何日かかりますか?
正常な肌のターンオーバー周期は、一般的に約28日とされています。
この周期が保たれていると、肌は常に新しく保たれ、ハリやツヤのある健康的な状態を維持できます。
ただし、加齢や生活習慣の乱れにより周期は徐々に長くなり、30代以降では40日以上かかることもあります。
肌の状態を整えるためには、ターンオーバーを意識したケアや生活習慣の見直しが大切です。
診療時間
[ 完全予約制 ] 10:30〜19:00
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美容外科・ 美容皮膚科 |
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DOCTOR.
このページの監修医師
資格
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 特定非営利活動法人日本レーザー医学会 認定医
- 一般社団法人国際抗老化再生医療学会 正会員
- 一般社団法人 日本美容外科学会 JSAPS(Japan Society of Aesthetic Plastic Surgery)正会員
- 一般社団法人日本美容皮膚科学会(Japanese Society of Aesthetic Dermatology)正会員
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医
- ジュビダームビスタ®ボリューマXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボリフトXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボルベラXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボラックスXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボライトXC認定医
- ジュビダームビスタ®ウルトラXC/ウルトラプラスXC認定医
- ボトックスビスタ認定医
- レスチレン認定医
経歴
平成15年 | 大阪医科大学 形成外科教室:入局 |
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平成21年 | 大阪医科大学 助教(准):就任 |
平成24年 | 医学博士学位取得 |
平成25年 | 某美容クリニック:院長就任 |
令和5年 | プライベートスキンクリニック |
学会発表
- 第67回日本形成外科学会総会・学術集会(2024年4月10日~12日)
- 額(おでこ)へのヒアルロン酸注入による輪郭形成の134症例 -使用量についての経験及び検討-
- 最新型医療ハイフ(ウルトラフォーマー®MPT)の77症例における経験及び安全性についての考察
- 第42回日本美容皮膚科学会総会(2024年8月31日~9月10日)
- PRPを用いた複合治療におけるざ瘡後瘢痕と毛穴開きの治療の当クリニックでの経験について