小顔矯正はやめた方がいい?

この記事でわかること
- 小顔矯正が危険とされる医学的根拠
- 骨は動かない?小顔矯正の誤解
- 顔が大きく見える本当の原因
- 医師が推奨する安全性の高い小顔治療
「小顔になりたい」「顔をスッキリ見せたい」——そんな思いから、テレビやSNSで話題の「小顔矯正」に興味を持つ方も多いのではないでしょうか。
一方で、検索してみると「小顔矯正 やめた方がいい」「効果がない」といった言葉も目にします。いったい何が本当なのでしょうか。
実は、小顔矯正は医学的な観点から見ると、効果や安全性に疑問がある施術です。さらに、誤った方法で行うことで思わぬ健康被害を招く可能性も指摘されています。
この記事では、小顔矯正が「やめた方がいい」と言われる理由を医学的な根拠をもとにわかりやすく解説します。
また、顔が大きく見えてしまう本当の原因と、美容医療の専門家である医師が推奨する安全性が高く、効果的な小顔治療についてもご紹介します。
小顔矯正を検討している方や、すでに通っているけれど効果に疑問を感じている方は、ぜひ最後までご覧ください!
目次
なぜ?小顔矯正が「やめた方がいい」と言われる5つの理由
小顔矯正サロンや小顔整体の多くは「骨の歪みを整えて顔を小さくする」といった説明をしています。
しかし、医学的な見地から見ると、これは根拠のない理論に過ぎません。
まずは医師が「小顔矯正はおすすめできない」と考える5つの理由を詳しくお伝えします。
①頭蓋骨の縫合は動かないから
「日常の癖などで歪んだ頭蓋骨を正しい位置に戻す」というのが小顔矯正の理論ですが、これは解剖学的に不可能です。
成人の頭蓋骨は複数の骨が「縫合(ほうごう)」と呼ばれる固い組織でしっかりとつながっています。この縫合は成長期を終えるとほぼ動かなくなり、外から力を加えても位置が変わることはありません。
もしマッサージのような力で頭蓋骨が動くとすれば、それは頭部への強い衝撃による骨折のような危険な状態です。
つまり、「骨を動かして小顔にする」という考え方自体が、医学的にはありえないのです(もちろん現実にも起こりえないです)。
②効果が一時的で持続しないから
施術直後に「顔が小さくなった」「スッキリした」と感じる方もいますが、その多くは一時的なむくみの改善によるものです。
マッサージでリンパや血液の流れが一時的に良くなり、水分や老廃物が排出されるとフェイスラインが引き締まって見えます。
しかし、時間が経てば再びむくみが戻り、元の状態に戻ってしまいます。
つまり、根本的な変化ではなく一時的な効果にすぎません。効果を維持するためには通い続ける必要があり、コストや時間の負担が大きくなります。
③健康被害を引き起こすリスクがあるから
顔や頭部には、繊細な血管や神経が密集しています。
解剖学の知識が不十分なまま強い力で圧をかけると、以下のようなトラブルを起こす可能性があります。
☑神経損傷:顔のしびれや麻痺を起こすことがある
☑血管圧迫:頭痛・めまい・吐き気を引き起こす場合がある
☑顎関節症の悪化:顎への負担で痛みや開口障害が出る
☑肌トラブル:強い摩擦で肌荒れや色素沈着を招く
実際、施術後に痛みや違和感を訴えるケースも少なくありません。
「リラックス目的のマッサージ」ならまだしも、骨格を変えるような強い施術は危険といえます。
④コスパが良くないから
小顔矯正は、1回あたりの料金は手頃に見えても、効果を維持するには定期的な通院が必要です。
週1回、月に数回と通ううちに、総額で数十万円〜100万円を超えることも珍しくありません。
しかも、根本的な改善が得られないとなれば、コストパフォーマンスは非常に悪いと言えます。
⑤施術者が無資格であることが多いから
小顔矯正を行うのは整体師やエステティシャンなど、国家資格を持たない施術者がほとんどです(整体師もエステティシャンも名乗るのに資格は必要ありません)。
もちろん、中には熱心に勉強している方もおられますが、医師や看護師、柔道整復師といった国家資格を持つ専門家と比べると、医学的知識や技術のレベルには大きな差があります。
また、万が一トラブルが起きても、医師が常駐する医療機関のように適切な対応をその場で受けることは出来ません。
自分の身体を預けるからこそ、施術者の経歴や資格を確認し、慎重に判断することが大切です。

顔が大きく見える本当の原因とは?
「顔が大きいのは骨格のせい」と思い込んでいませんか?
実は、顔が大きく見える理由は骨格だけではなく、脂肪・筋肉・たるみ・むくみといった要素が関係している場合がほとんどです。
まずは、ご自身がどのタイプに当てはまるかチェックしてみましょう。
☑頬やあご周りのお肉がつまめる → 脂肪タイプ
☑奥歯を噛みしめるとエラが硬く盛り上がる → 筋肉タイプ
☑フェイスラインがぼやけ、ほうれい線が気になる → たるみタイプ
☑朝起きると顔がパンパン → むくみタイプ
多くの方は、複数の原因が重なっています。ここからは、それぞれの原因について詳しく解説します。
①脂肪タイプ(脂肪の蓄積)
頬やあご下に脂肪が多いタイプは、体重の増減で顔の印象が変わりやすい傾向があります。
ただし、体のダイエットと違って顔だけ痩せるのは難しいのが現実です。
脂肪細胞そのものを減らすことが必要になります。
②筋肉タイプ(エラの筋肉の発達)
歯ぎしりや食いしばりの癖、硬い食べ物をよく噛む習慣があると、あごの筋肉「咬筋(こうきん)」が発達します。
咬筋が大きくなるとエラが張り、顔が横に広がって見えてしまうのです。
③たるみタイプ(皮膚のたるみ)
加齢や紫外線、乾燥などにより、肌のハリを支えるコラーゲンやエラスチンが減少します。
これがたるみの主な原因です。さらに表情筋の衰えも加わり、フェイスラインが下がって二重あごやほうれい線が目立ちやすくなります。
④むくみタイプ
塩分の多い食事、アルコール、睡眠不足、ストレスなどは血流やリンパの流れを悪くし、水分や老廃物の滞りを招きます。
このタイプはマッサージで一時的に改善することがありますが、根本解決には生活習慣の見直しが必要となります。

原因別・医学的根拠のある小顔治療
顔が大きく見える原因が人によって異なるように、治療法も一つではありません。
美容クリニックでは、医師が専門的な診察を行い、原因に合わせたオーダーメイド治療を提案します。
ここでは代表的な治療法を紹介します。
脂肪が原因の方
脂肪溶解注射
頬やあご下の脂肪が気になる場合は、脂肪溶解注射が有効です。
脂肪細胞を分解する成分を脂肪が気になる部位に注入することで、脂肪細胞そのものを分解・排出させます[1]。
メスを使わず、ダウンタイムが短いのが特徴です。
脂肪吸引注射
脂肪吸引注射は、極細の専用針を使って顔まわりの余分な脂肪を吸引・除去する、切らない脂肪吸引施術です。
あご下やフェイスライン、頬(ジョールファット)など、気になる部分の脂肪をメスを使わずに吸引できるため、従来の脂肪吸引手術に比べてダウンタイムが短いのが特徴です。
また、脂肪溶解注射よりも一度の施術でしっかりとした効果が期待できる点も人気の理由です。
筋肉が原因の方
エラボトックス注射
エラの張りが気になる方に適しているのがボツリヌス・トキシン製剤による「エラボトックス注射」です。
咬筋の動きを一時的に抑えることで、フェイスラインを自然に引き締めます[2]。
歯ぎしりや食いしばりの改善にも効果的です。
糸リフト
糸リフトは、たるんだフェイスラインやほうれい線を、メスを使わずに引き上げるリフトアップ施術[4]。吸収糸が肌を引き締め、小顔効果やハリ感アップも。ダウンタイムが短く、美肌効果も期待できます。
複合的な悩みにはコンビネーション治療が効果的
多くの方は脂肪・筋肉・たるみなど複数の原因を併せ持っています。
そのため、エラボトックスとHIFUを組み合わせるなど、総合的なアプローチがより高い小顔効果を生みます。
プライベートスキンクリニックでは、解剖学に精通した形成外科専門医が一人ひとりの状態を見極めたうえで、最適な施術プランを提案します。
小顔矯正と美容医療の比較表

プライベートスキンクリニックが小顔治療で選ばれる理由
形成外科専門医による正確な診断
当クリニックには、最高顧問の井畑医師や院長の安形医師を始め、顔の構造を熟知した形成外科専門医が在籍しています。
骨格・筋肉・脂肪・皮膚の状態を丁寧に診断し、医学的根拠に基づく治療をご提案します。
カウンセリングを最重視
患者様のお悩みやご希望をじっくりお伺いし、施術のメリットだけでなくリスクや副作用についても正直にお伝えします。
納得していただけないまま無理に施術をすすめることはありません。
信頼関係を大切に、一人ひとりに寄り添った対応を心がけています。
年間2,000件を超える注入治療実績
プライベートスキンクリニックでは、開院以来32,000件以上の施術実績があります。
特に糸リフトやボトックス、ヒアルロン酸注射など、技術力と経験が求められる施術を得意としています。
確かな経験と技術で、安心して治療をお受けいただけます。

まとめ
小顔矯正は「頭蓋骨を動かす」という根拠のない理論に基づいた施術であり、得られる効果はむくみ改善による一時的な変化にすぎません。
それどころか、健康被害のリスクや費用面での負担も大きいのも事実です。
もちろん、一時的な小顔効果を求められる場合や、リラクゼーション目的で施術を受けられることを否定するものではありません。
しかし、本気で小顔を目指すなら、まずは顔が大きく見える原因を正しく知ることと、きちんと医学的・解剖学的に根拠のある施術を受けることが大切です。
医師による診断のもと、脂肪・筋肉・たるみなどそれぞれの原因に合わせた美容医療を行うことで、より確実で安全に理想のフェイスラインを目指すことができます。
プライベートスキンクリニックでは、患者様一人ひとりのお悩みに耳を傾け、原因を丁寧に分析したうえで最適な治療をご提案しています。
カウンセリングでは、不安や疑問にもすべてお答えしますので、どうぞお気軽にご相談ください。
皆様のご来院を医師・職員一同心よりお待ちしております!
参考文献
[1]Gabriela Alacarini Farina, Karen Cherubini, Maria Antonia Zancanaro de Figueiredo, Fernanda Gonçalves Salum.J Cosmet Dermatol. 2020 Oct;19(10):2497-2504. doi: 10.1111/jocd.13619. Epub 2020 Jul 29.Deoxycholic acid in the submental fat reduction: A review of properties, adverse effects, and complications
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32654409
[2]Kim NH, Park RH, Park JB. Efficacy of botulinum toxin in masseter muscle hypertrophy for lower face contouring. J Cosmet Dermatol. 2022.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35176198
[3]Shome D, Vadera S, Ram MS, Khare S, Kapoor R. Efficacy of high-intensity focused ultrasound in facial and neck rejuvenation. J Cosmet Dermatol. 2019.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31141286
[4]Yasser Helmy Ali.Two years’ outcome of thread lifting with absorbable barbed PDO threads: Innovative score for objective and subjective assessment.J Cosmet Laser Ther
. 2018 Feb;20(1):41-49.
よくあるご質問
患者様からよくいただく質問をご紹介します。
美容医療は痛いですか?ダウンタイムはありますか?
施術内容によって異なりますが、注入治療ではチクッとした痛み、HIFUでは熱感や軽い響きを感じる場合があります。
当クリニックでは極細針を使用するなど、痛みをできるだけ抑える工夫を行っています。
ダウンタイムも短く、内出血や軽い腫れが出ても数日〜1週間ほどで治まります。
自分に合った小顔治療がわかりません。
医師がカウンセリングでお顔の状態を診察し、原因を分析したうえで最適な治療法をご提案します。
複数の選択肢がある場合は、それぞれの特徴とリスクを丁寧にご説明します。
1回の治療で効果はありますか?
1回でも効果を実感できる治療もありますが、状態や目指すゴールによって回数は異なります。
エラボトックス注射は3〜6ヶ月ごとの継続が理想的で、脂肪溶解注射も複数回行うことでより安定した効果が得られます。
診療時間
[ 完全予約制 ] 10:30〜19:00
土日診療あり
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