ビニール肌とはどんな肌?


この記事でわかること
近年、SNSや美容業界でも話題になっている「ビニール肌」はご存じでしょうか?
肌表面がツルツルと光沢を帯びて見えるため、美肌だと感じる方も少なくありません。
しかし実際は、肌のバリア機能が低下している注意が必要な状態です。
今回はビニール肌の原因や対処法に加え、美容医療による改善方法についてもご紹介いたします。
目次
そもそもビニール肌とは?
ビニール肌とは、表面がツヤツヤとした光沢のある肌を指します。
一見、発光しているような美肌に見えますが、実はバリア機能が低下しているデリケートな状態です。
これは肌表面の角質層が薄くなり、キメが失われることで生じます。角質層はわずか0.02mmほどの薄さしかありませんが、外部刺激から肌を守り、水分を保つという重要な役割を担っています。
この角質層が薄くなると乾燥や刺激を感じやすくなり、つっぱり感やヒリつきなどの肌トラブルが起こることも少なくありません。
さらに、そのまま放置すると炎症や赤みが生じるため、なるべく早い対処が必要といえます。
これってビニール肌?セルフチェック方法
ビニール肌と健康的なツヤ肌は、見た目は似ていても肌質に大きな違いがあります。
基本的には、以下のような点が異なります。
ビニール肌 | 健康的なツヤ肌 |
・肌のバリア機能が低下している ・乾燥した状態が続く ・刺激や痒みなどを感じやすい | ・肌のバリア機能が高い ・潤ってみずみずしい ・肌トラブルを起こしにくい |
「もしかして、ビニール肌かも?」という方は、以下のチェックシートで確認してみましょう。
□ ビニールを張ったようなツヤがある
□ 乾燥やヒリつきがある
□ スキンケアをするとしみる
□ スクラブやピーリング剤を使用している
□ メイクのりが悪い
□ 肌にキメがなく、毛穴が目立たない
当てはまる項目が多いほど、ビニール肌の可能性があるので注意が必要です。
ビニール肌の原因とは?
ビニール肌の状態が分かったところで、次に気になるのは原因ではないでしょうか。
何気ない毎日のスキンケアや生活習慣が、ビニール肌を引き起こす原因になっていることもあります。
ここでは、注意したい4つのポイントをご紹介します。
洗浄力の強いクレンジングや洗顔料の使用
洗浄力の強いクレンジングや洗顔料は、汚れと一緒に肌に必要な皮脂まで奪ってしまい、角質層を薄くする原因になります。
洗顔後に乾燥やツッパリを感じる場合は、使っているクレンジングや洗顔料が肌に合っていないサインかもしれません。
また、クレンジングの中でもシートタイプは刺激が大きく、肌への負担がかかりやすい傾向があります。
乾燥肌や敏感肌の方はなるべく使用を避け、肌への刺激が少ないミルクタイプやクリームタイプを選ぶとよいでしょう。
過剰な角質ケア・毛穴ケアのやりすぎ
古い角質を取り除く角質ケアや毛穴パックを頻繁に行うと、必要な角層まで落とす可能性があります。
特に、ピーリング作用のあるスキンケアを取り入れている方は注意が必要です。
適度なケアであれば問題ないケースが多いですが、違和感を覚えた場合はすぐに使用を中止しましょう。
また、毛穴パックは角層を無理に剥がすため、肌に大きなダメージを与えるおそれがあります。
すっきりとした使い心地が好まれる一方で、肌への負担を考えるとあまりおすすめできません。
刺激の強いスクラブ洗顔の習慣
スクラブ入りの洗顔も角質層が薄くなる原因の一つです。
特に、ソルトスクラブやシュガースクラブなどの細かな固形状のスクラブは、古い角質だけでなく、必要な角質までも落とすリスクがあります。
さらに、スクラブの硬さで摩擦が加わり、気付かぬうちに肌にダメージを与えているケースも少なくありません。
敏感肌や乾燥肌の方は刺激が強すぎるため、なるべく避けるなど使用回数を減らすようにしましょう。
スキンケアやメイク中の摩擦
化粧水やクリームを強い力で塗ると、角質層にダメージを与えてしまうことがあります。
また、メイク中に無意識のうちに肌を擦っている可能性も考えられます。
スポンジやブラシなどで摩擦を与えると、肌に負担がかかるので力加減には十分注意しましょう。
洗顔後にタオルで顔を拭く際も、なるべく摩擦を与えずに包み込むように水分を拭き取ってください。
ビニール肌の対処法はある?
ビニール肌の対処や悪化の予防には、日常生活の中で意識しておきたい注意点がいくつかあります。
今回は4つのポイントをご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
シンプルで保湿重視のスキンケア
ビニール肌を防ぐには、刺激の少ないシンプルなスキンケアがおすすめです。
そのため、敏感肌用や弱酸性タイプの化粧水・乳液を選ぶようにしましょう。
また、肌のバリア機能を整えるためには保湿ケアが欠かせません。
セラミドやヒアルロン酸など、保湿力の高い成分を含むアイテムを取り入れることで、健康的なツヤ肌を目指せます。
一方で、肌のターンオーバーを促す高濃度レチノールは角質層を薄くしやすく、ビニール肌の原因になる可能性も高いです。
使用する際は肌の状態を見ながら、タイミングや頻度に注意しましょう。
肌に負担の少ないメイク
落ちにくいベースメイクを使用すると、クレンジング時に肌へ負担がかかりやすくなります。
なかでもオイルタイプのクレンジングは洗浄力が強く、肌への刺激が大きい傾向があります。
一方で、ミルクタイプやクリームタイプのクレンジングは肌への負担が比較的少なめです。
しかし、ミルクやクリームタイプは洗浄力が弱いため、アイメイクなどのポイントメイクにはオイルタイプを取り入れるのがおすすめです。
また、クレンジングを行う際は摩擦が起きないように馴染ませ、肌に負担をかけないようにしましょう。
紫外線対策を徹底する

ビニール肌は肌のバリア機能が低下しているため、紫外線の影響を受けやすくなります。
紫外線対策を徹底しないと、シミや赤みの原因になるので注意しましょう。
日焼け止めを選ぶ際は、紫外線吸収剤を含まないノンケミカル処方(紫外線散乱剤のみを使用したタイプ)がおすすめです。
肌への刺激が少なく、敏感肌の方やビニール肌の方でも使いやすい傾向があります。
日焼け止めは最高値がSPF50+PA++++ですが、日常生活ではSPF30・PA+++程度で十分です。
高い数値のものは肌への刺激が強いこともあるため、使用する場面に応じて使い分けてくださいね。
肌への摩擦を減らす
ビニール肌を防ぐためには、日頃から肌への摩擦をできるだけ避けることが大切です。
洗顔やスキンケア、メイクの際も肌をこすらず、やさしく触れるように意識してください。
また、肌の状態が敏感なときは、マッサージや美容機器の使用は控えるのが安全です。
セルフケアで行うと力が入りすぎるため、健康的な状態に回復してから取り入れましょう。
ビニール肌にはケアシスがおすすめ!
ビニール肌の改善や予防には、美容医療の施術がおすすめです。
特に乾燥やヒリつきなど肌状態が悪化している方は、スキンケアだけでは回復が難しいこともあります。
そこで今回は、当クリニックでも人気の高い施術「ケアシス」についてご紹介します。
ケアシスとは?
ケアシスは、高濃度の美容成分を肌の深層まで届けることができる施術です。
45℃から−20℃まで温度を調整しながら、有効成分を導入できる「マイクロエレクトロポレーションシステム」を採用しています。
従来のイオン導入と比べて約20倍の浸透力があり、有効成分を真皮層までしっかりと届けられるのが特長です。
さらに、針を使用せずに肌の奥までアプローチできるため、痛みやダウンタイムがほとんどありません。

導入薬剤の効果
ケアシスは、肌悩みに合わせた薬剤を導入することで、より高い効果が期待できる施術です。
例えば、成長因子やペプチドを豊富に含んだ「ペップビュー」や、再生医療の分野でも活用されている「サイトカイン(臍帯由来幹細胞培養上清液)」などを導入できます。
これらの薬剤は、肌に必要な栄養を届けることで再生を促し、ツヤのある健やかな肌へ導いてくれるため、ビニール肌に悩んでいる方にも効果的です。

ビニール肌の改善はPSCへ!
今回は、ビニール肌の原因や対処法、さらに効果的な美容医療の施術についてご紹介しました。
ビニール肌とは角質層が薄くなり、肌のバリア機能が低下している状態を指します。
日々のスキンケアや摩擦を避けることも大切ですが、根本的に改善を目指すなら、美容医療の力を借りるのもひとつの方法です。
当クリニックでは、経験豊富な医師が肌の状態を丁寧に診察し、最適な施術をご提案いたします。
ビニール肌にお悩みの方や気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
よくあるご質問
患者様からよくいただく質問をご紹介します。
ビニール肌はどれくらいで改善しますか?
ビニール肌は角質層やバリア機能の改善が必要なため、短期間での改善は難しいとされています。
当院で導入している「ケアシス」は、1回の施術でも肌のうるおいやなめらかさを実感しやすいですが、効果の持続期間はおおよそ2週間〜1カ月ほどです。
継続的なケアを行うことで、少しずつ健やかな肌へと導いていくことが期待できます。
ビニール肌に適さない施術はありますか?
レーザーやダーマペンなどの刺激が強い施術は、ビニール肌には適していません。
バリア機能が低下した状態で行うと、赤みやヒリつきが悪化する恐れがあります。
まずは肌を整えるケアから始めるとよいでしょう。
美容外科・ 美容皮膚科 |
西梅田駅から徒歩2分 プライベートスキンクリニック |
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所在地 | 〒530-0002 大阪府大阪市北区曽根崎新地1-3-16 京富ビル2階 |
診察時間 | [ 完全予約制 ] 10:30~19:00 |
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DOCTOR.
このページの監修医師
資格
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 特定非営利活動法人日本レーザー医学会 認定医
- 一般社団法人国際抗老化再生医療学会 正会員
- 一般社団法人 日本美容外科学会 JSAPS(Japan Society of Aesthetic Plastic Surgery)正会員
- 一般社団法人日本美容皮膚科学会(Japanese Society of Aesthetic Dermatology)正会員
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医
- ジュビダームビスタ®ボリューマXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボリフトXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボルベラXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボラックスXC認定医
- ジュビダームビスタ®ボライトXC認定医
- ジュビダームビスタ®ウルトラXC/ウルトラプラスXC認定医
- ボトックスビスタ認定医
- レスチレン認定医
経歴
平成15年 | 大阪医科大学 形成外科教室:入局 |
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平成21年 | 大阪医科大学 助教(准):就任 |
平成24年 | 医学博士学位取得 |
平成25年 | 某美容クリニック:院長就任 |
令和5年 | プライベートスキンクリニック |
学会発表
- 第67回日本形成外科学会総会・学術集会(2024年4月10日~12日)
- 額(おでこ)へのヒアルロン酸注入による輪郭形成の134症例 -使用量についての経験及び検討-
- 最新型医療ハイフ(ウルトラフォーマー®MPT)の77症例における経験及び安全性についての考察
- 第42回日本美容皮膚科学会総会(2024年8月31日~9月10日)
- PRPを用いた複合治療におけるざ瘡後瘢痕と毛穴開きの治療の当クリニックでの経験について