男性のひどい背中ニキビの原因と治し方
「鏡で背中を見るたびにテンションが下がる..」
「背中のひどいニキビが全然改善しない..」
など背中のひどいニキビに悩む男性は少なくありません。
背中ニキビは男性ホルモンや摩擦、生活習慣の影響で悪化しやすく、自力での改善が難しいケースもあります。
本記事では、治りにくい背中ニキビの原因とセルフケアのポイント、さらに根本的な改善が期待できる美容医療まで詳しく解説します。
あなたの背中を、自信の持てる肌へと変えるための第一歩となれば幸いです。
ぜひ最後までご覧ください!
もくじ
男性のひどい背中ニキビが治りにくい5つの理由
男性の背中ニキビがひどくなりやすく、なかなか治りにくい主な5つの理由を解説します。
男性ホルモンによる皮脂分泌の増加傾向
男性の背中ニキビが治りにくい理由の一つとして、男性ホルモンによる皮脂分泌の増加が挙げられます。
アンドロゲンと呼ばれる男性ホルモンは、皮脂腺を刺激し、皮脂の分泌を活発にさせる働きがあります。
特に背中は顔と同様に皮脂腺が多いため、過剰な皮脂によって毛穴が詰まりやすく、炎症が起こると治りにくい傾向があるのです[1]。
衣類・寝具との摩擦、スポーツによる摩擦、蒸れ
背中ニキビの悪化には、日常的な衣類や寝具との摩擦、そしてスポーツ時の蒸れといった外的要因が大きく関わっています。
背中は常に衣類で覆われているため、汗や皮脂がたまりやすく、通気性が悪い状態が続きがちです。
これにより、肌が蒸れて雑菌が繁殖しやすい環境が作られます。
さらに、服の擦れや、寝返りを打つ際の寝具との摩擦は、肌に刺激を与えます。
このような刺激が、ニキビの治りを遅らせ、さらなる発生を招く場合があるのです。
洗い残しや洗いすぎによる乾燥
背中ニキビが治りにくい理由のひとつは、誤った洗い方による肌へのダメージです。
背中は手が届きにくいため、シャンプーやボディーソープの洗い残しが生じやすい場所です。
これらの成分が肌に残ると、毛穴を詰まらせたり、肌に刺激を与えたりする可能性があります。
一方、ゴシゴシ洗ったり、洗浄力の強いボディーソープを使用したりすると肌に必要な皮脂まで奪い、かえって肌を乾燥させる結果につながりかねません。
肌が乾燥するとバリア機能が低下し、肌を守ろうとしてさらに皮脂を過剰に分泌するケースがあります。
これにより、ニキビができやすい状態が続く可能性も考えられます。
ストレス・睡眠不足との関連
ストレスを感じると自律神経が乱れ、ホルモンバランスが崩れて皮脂の分泌が増加します。
また、睡眠が不足すると肌のターンオーバー(再生周期)が乱れ、炎症や色素沈着が改善されにくくなります。
心身のコンディションは肌にも直結しているため、日々のストレス管理と十分な睡眠の確保が、ニキビの根本改善には大切なことなのです。
生活習慣の乱れ
不規則な生活習慣も、背中ニキビが治りにくくなる原因の一つです。
脂っこい食事や糖質の多いスナック類、過剰な飲酒、喫煙などは、皮脂の過剰分泌や炎症の悪化につながります。
さらに、運動不足や夜更かしといった習慣は代謝を下げ、肌の再生力を妨げる要因となります。
ひどい背中ニキビがもたらす問題点
「たかがニキビ」と軽視されがちな背中ニキビですが、ひどい状態になると日常生活や精神面に様々な問題をもたらす可能性があります。
ここでは、背中ニキビが引き起こす主な問題点について解説します。
ニキビ跡のリスク
背中ニキビを放置すると、色素沈着やクレーター状の凹凸といったニキビ跡が残るリスクがあります。
特に炎症が強いニキビや、無意識に掻いたり潰したりしてしまうと、真皮層までダメージが及びやすくなります。
一度できたニキビ跡が自然に消えるのは難しく、治療にも時間がかかるケースが多いです。
ニキビの段階での早めの適切な治療が、跡を残さないためにも重要です。
見た目の悪化と自信の喪失
背中ニキビは衣類に隠れがちですが、海水浴や温泉、プールなどで人目に触れる機会も多くあります。
赤みや腫れ、ニキビ跡が広がると、見た目に大きな影響を与えます。
そして、そのコンプレックスが、積極性の喪失や対人関係における消極性につながる可能性もあるでしょう。
背中ニキビの予防・改善する生活習慣5選
日々の生活の中で実践できる、背中ニキビを改善するための具体的な5つの生活習慣をご紹介します。
背中の正しい洗い方
背中ニキビの予防・改善には、毎日の入浴での洗い方が大きく影響すると考えられます。
まず大切なのは、シャンプーやボディーソープのすすぎ残しを完全になくす点です。
洗浄成分が肌に残ると、刺激や炎症の原因になります。
また、ナイロンタオルなどでゴシゴシと強くこするのは逆効果で、肌を傷つけてバリア機能を低下させてしまいます。
低刺激のボディーソープや石鹸を泡立て、手のひらや柔らかい綿のタオルでやさしく洗うのが望ましいです。
拭き取りの際にも、水分が残らないようにやさしく拭き取ることを心がけましょう。
保湿・紫外線対策の重要性
背中の肌は顔に比べて皮膚が厚く乾燥に気づきにくいため、保湿が軽視されがちです。
しかし、背中が乾燥すると皮脂分泌が過剰になり、毛穴の詰まりや炎症を引き起こしやすくなります。
入浴後は、無香料・低刺激の保湿剤を背中にも塗布する習慣をつけましょう。
また、紫外線はニキビ跡の色素沈着を悪化させる要因になります。
海水浴やプールなどでは、理想としてはラッシュガードなどの着用がおすすめです。
背中を露出するのであればスプレータイプの日焼け止めなどを使い、背中の紫外線対策をこまめに行うことを徹底してください。
衣類の見直しと清潔な寝具
背中ニキビを悪化させる原因として、衣類や寝具との接触環境も無視できません。
化学繊維のシャツや汗を吸収しにくい下着は、蒸れや摩擦を生みやすく、ニキビの炎症を引き起こす要因になります。
綿生地の下着の着用がおすすめです。
通気性・吸湿性の高い綿や麻など天然素材の衣類を選び、汗をかいた後は早めに着替える習慣を身につけるのがおすすめです。
また、寝具には皮脂や雑菌がたまりやすいため、シーツや枕カバーは週1〜2回の洗濯が望ましいです。
バランスの取れた食事、節酒・禁煙、適度な運動
体の内側から整える点も、背中ニキビの改善には欠かせません。
糖質や脂質に偏った食生活は皮脂の過剰分泌を招き、ニキビを悪化させる原因となります。
野菜や果物、タンパク質、ビタミンB群・亜鉛などのバランスよい摂取を心がけるのが望ましいです。
喫煙は血行不良や炎症の促進につながり、過剰な飲酒もホルモンバランスに影響を与える場合があります。
日常に軽い運動を取り入れると代謝が整い、肌のターンオーバーも安定しやすくなる可能性があります。
ストレスの軽減と十分な睡眠
ストレスや睡眠不足は、ホルモンバランスや自律神経の乱れを引き起こし、背中ニキビの悪化につながると考えられます。
特にストレスを感じると、皮脂分泌が活発になり、炎症を起こしやすくなる傾向があります。
そのため、日常的にストレスをうまく発散できる方法を見つけるのが望ましいです。
また、毎日6〜7時間以上の睡眠を確保し、規則正しい生活リズムを整えると肌環境の安定につながります。
セルフケアの限界と医療機関での治療
背中ニキビは、残念ながらセルフケアだけでは改善が難しい場合もあります。
また、セルフケアでは改善するまでに時間を要する可能性もあります。
なぜセルフケアだけでは治りにくい場合があるのか
セルフケアだけでは背中ニキビが治りにくいのは、ニキビの原因が複雑に絡み合っていたり、原因が特定しにくかったりする点にあります。
男性の背中ニキビは、皮脂分泌の多さ、衣類による刺激、洗い方、ホルモンバランス、生活習慣など、複数の要因が複合的に影響しているケースが多く見られます。
また、すでに炎症がひどく進行していたり、ニキビ跡になってしまっていたりする場合、市販薬では対応しきれない点も考慮すべきでしょう。
肌の奥深くで炎症が起きている場合や、毛穴の詰まりが頑固になっている場合は、自己判断でのケアでは改善が難しい傾向があります。
誤った自己流のケアが、かえって症状を悪化させたり、治りを遅らせたりする可能性も考えられます。
医療機関で治療を受けるメリット
医療機関では、肌状態を正確に診断したうえで、症状に合わせた専門的な治療が受けられます。
毛穴の詰まりや炎症を抑える処置、内服による皮脂抑制、ピーリングによる角質ケアなど、多角的なアプローチが可能となるでしょう。
また、医師の指導のもとで継続的に治療計画を立てるので、再発しにくい肌環境の構築が目指せます。
自己判断に頼らず、専門の知識と技術を活用するのが、確かな改善への近道です
背中ニキビに効果が期待できる美容医療
背中ニキビに効果が期待できる美容医療による治療を詳しく解説していきます。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、肌の表面に酸性の薬剤を塗布し、古い角質や毛穴の詰まりを取り除く治療法です。
肌のターンオーバーを正常化し、ニキビの原因となる毛穴の詰まりを解消すると、新しいニキビの発生を防ぎ、既存のニキビの改善を促す効果が期待できます。
施術は比較的短時間で終わり、痛みも少ない傾向にあります。
定期的に施術を受けると、肌質全体の改善や、ニキビができにくい状態への変化が期待できます。
ケミカルピーリングは以下のようなお悩みの改善に効果的な治療です。
・現在進行中のニキビを改善したい
・ニキビの発生を予防したい
・肌のくすみ・ニキビによる色素沈着が気になる
・毛穴の黒ずみ、毛穴の開きが気になる
※主なリスク・副作用:施術中にピリピリとした刺激感、施術後に赤み、乾燥、皮むけが生じることがあります。
イソトレチノイン
イソトレチノインは、重症のニキビに対して改善効果が期待できる内服薬です。
皮脂の分泌を抑制し、アクネ菌の増殖を抑えるため、難治性のニキビや、他の治療で改善が見られなかったひどいニキビに有効性が期待できる欧米では非常にメジャーな治療法です[2]。
通常、数ヶ月間の服用が必要となり、医師の厳重な管理のもとで処方されます[3]。
服用中は定期的な診察や血液検査が必要となる場合がありますが、その分、従来の治療では難しかった重症ニキビの改善につながりやすい傾向にあります。
他の治療法では改善が難しかった、ひどいニキビに悩む方に、根本的な解決を目指す選択肢として検討される治療法です。
※主なリスク・副作用:胎児への催奇形性のリスクがあるため、服用中および服用後6ヶ月は男女ともに厳重な避妊が必要です。その他、皮膚や粘膜の乾燥、頭痛、筋肉痛、肝機能値の上昇などが起こる可能性があります。
まとめ
今回は、男性の背中のニキビの原因や予防・改善方法について詳しく解説してきました。
男性の背中ニキビは、ホルモンの影響や摩擦、生活習慣の乱れなど複数の要因が絡み合い、ひどくなりやすく治りにくい傾向があります。
セルフケアでの改善が難しい場合もありますが、医療機関での治療を取り入れると、肌状態を根本から整えるのが可能となるでしょう。
プライベートスキンクリニックforMenでは、背中ニキビの状態に合わせてケミカルピーリングやイソトレチノインなどの治療を提供しています。
少しでも背中のニキビでお困りの方は、当クリニックへお気軽にご相談ください。
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よくあるご質問
Q.背中ニキビが治りにくい場合、医療機関を受診すべきでしょうか?
A.セルフケアで改善が見られない場合や、炎症がひどい、ニキビ跡が残ってしまったといった状態であれば、医療機関の受診をおすすめします。
専門医がニキビの種類や重症度を診断し、適切な内服薬や外用薬の処方、専門的な施術を提案いたしますので、より効果的な改善が期待できます。
Q.背中ニキビは治っても再発しますか?
A.背中ニキビは体質や生活習慣が関係するため、再発しやすい傾向にあると言えます。
特に男性は皮脂分泌が活発なため、一度治っても、誤ったスキンケアや不規則な生活が続くと再発する場合があります。
治療で改善した後も、日々の予防ケアと生活習慣の見直しを継続するのが、再発を防ぐ上で重要です。
Q.保険診療は受けられますか?
A.本記事で紹介したケミカルピーリング・イソトレチノインによる背中ニキビ治療は、自費診療となり、保険適用外の自由診療です。
参考文献
[1]日本皮膚科学会ガイドライン. 「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023」. 日皮会誌. 2023, 133(6), p.1255-1301.
[2]Zaenglein, A. L., Pathy, A. L., Schlosser, B. J., Alikhan, A., Baldwin, H. E., Berson, D. S., … & Keri, J. E. (2016). Guidelines of care for the management of acne vulgaris. Journal of the American Academy of Dermatology, 74(5), 945-973.
[3]厚生労働省. 「医薬品等の個人輸入において留意すべき事項について」.
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受付時間 10:30〜19:00 (完全予約制)
この施術ページの監修医師
医療法人優聖会最高顧問井畑 峰紀
糸リフトやフィラー注入によるしわ・たるみ治療や、にきび治療などの美肌治療を中心とした美容医療に携わる、確かな実績を持つ医師。

糸リフトやフィラー注入によるしわ・たるみ治療や、にきび治療などの美肌治療を中心とした美容医療に携わる、確かな実績を持つ医師。
所属
- 平成15年
- 大阪医科大学 形成外科教室:入局
- 平成21年
- 大阪医科大学 助教(准):就任
美容クリニック非常勤勤務:歴任
- 平成24年
- 医学博士学位取得
日本形成外科学会 専門医認定
- 平成25年
- 某美容クリニック:院長就任
- 令和5年
- プライベートスキンクリニック
最高顧問:就任 現在に至る
略歴
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 特定非営利活動法人日本レーザー医学会 認定医
- 一般社団法人国際抗老化再生医療学会 正会員
- 一般社団法人 日本美容外科学会 JSAPS(Japan Society of Aesthetic Plastic Surgery) 正会員
- 一般社団法人日本美容皮膚科学会(Japanese Society of Aesthetic Dermatology 正会員
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医