ニキビ治療の切り札?!イソトレチノイン(内服薬)の効果とは?
この記事でわかること
目次
こんにちは!プライベートスキンクリニックです!本日は、ニキビ治療の切り札的な存在である「イソトレチノイン」の効果についてご紹介します。
ニキビは、多くの人が経験する身近な皮膚トラブルです。そのためネット上では、さまざまなニキビ対策が指南されていますが、誤った情報も多い印象があります。ニキビは正しい知識と適切な処置で治療することが改善の近道です。
「ニキビがなかなか治らず長期化している」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
ニキビ内服薬(イソトレチノイン)の効果とは
イソトレチノインは、ビタミンA誘導体を含む内服薬で重症のニキビの治療や通常の治療で改善しない方、難治性ニキビに効果を発揮します。日本ではニキビ治療薬としての厚生労働省の認可がおりていませんが、 欧米ではニキビ治療薬として40年以上の歴史があります。詳しく解説いたします。
ニキビ改善への効果
ニキビ改善には大きく2つの効果が期待できます。
皮脂腺を退縮させる作用
イソトレチノインは皮脂腺を退縮させる作用があります。
ニキビは、過剰に分泌した皮脂が毛穴に詰まることで菌が繁殖して発生します。イソトレチノインを服用することで皮脂腺が退縮し、皮脂の過剰な分泌を抑制。毛穴のつまりがなくなり、ニキビの原因菌が激減する効果が期待できます。
薬を飲み始めて、約数週間で肌に強い乾燥を感じるのも皮脂腺が退縮するためです。結果として毛穴も小さくなり、ニキビができにくい肌に近づきます。
しかし、イソトレチノイン治療を終了すると皮脂腺の大きさは徐々に元の大きさに戻ってしまいます。そのため、スキンケアを確立し次にご紹介する皮膚細胞を正常化する作用が大切だと感じています。
皮膚の細胞を正常化させる作用
イソトレチノインは細胞に働きかけて、皮脂腺細胞や表皮細胞を正常化する働きがあります。
皮膚の細胞が正常に働くようになると、異常な角化(皮膚が厚くなり、毛穴がつまる)を未然に防ぐことが可能です。毛穴がつまらなくなることで、ニキビの原因菌が減少し、皮膚の炎症を抑える効果が期待できます。
つまり、皮膚の細胞が正常化されることで、皮脂分泌の過剰、毛穴の詰まり、アクネ菌の繁殖を抑えニキビを改善することができます。
イソトレチノインの処方と服用方法
イソトレチノインは、1日1回の内服をお願いしています。
個人差はありますが、適量を服用すれば16〜24週間ほどで効果を実感される方が多いです。早い方では4~12週間で効果が現れる方もいらっしゃいます。
副作用などもある薬剤であるため、医師の指示のもと用法用量をしっかりと守って使用してください。
イソトレチノインの適応症とは
ニキビ治療に効果的なイソトレチノイン。その適応となる症状についてご説明します。
重症なニキビに適した治療薬
長期的なニキビでお悩みの方やこれまでのケアや治療で効果がなかった方には、イソトレチノイン治療がおすすめです。
肌改善に欠かせないビタミンA誘導体を含む内服薬として、皮脂腺の退縮、皮膚細胞を正常化する作用があります。症状に対して治療を行う対症療法ではなく、肌根本から変えていく治療になるため重症なニキビにも効果的です。
ニキビ以外の皮膚問題にも効果あり
イソトレチノインは、皮脂腺細胞や表皮細胞を正常化する働きがあり、ニキビ以外の皮膚トラブルにも効果が期待できます。
具体的には、皮脂が多く通常の治療では治りにくい、毛穴の開き、毛穴の黒ずみ、赤ら顔などの症状でお悩みの方にもおすすめです。特にイソトレチノインが持つ皮脂腺の退縮や抗炎症作用は、赤ら顔に効果があると考えられています。
いずれも専門医の診断のもと、治療を開始する必要があるため気になる症状がある方は、気軽にご相談ください。
イソトレチノインの注意事項
イソトレチノインの服用前に副作用や禁忌事項についてご説明いたします。
妊娠中・授乳中の方は服用禁止
内服中に妊娠すると胎児に奇形が生じることがあります。基本的には4~6ヵ月継続して内服していただきますが、服用中と服用後前後1~2ヵ月の期間は妊娠できません。
また、現在妊娠している方、近いうちに妊娠を希望される方、授乳中の方は、服用できませんのでご注意ください。
他の疾患で治療中、服薬中の方は要相談
精神疾患(うつ病等)で治療中の方、肝臓疾患で治療中の方などイソトレチノインの適応ではないと医師が判断した場合は、処方できませんのでご了承ください。
また、イソトレチノインはビタミンA誘導体です。治療中はビタミンA含有のサプリメントを服用することができませんのでご注意ください。
未成年の方は保護者の同意が必要
イソトレチノイン治療には注意事項があり、専用の同意書が必要になります。
未成年の方は、必ず保護者の方のサインが必要です。治療をご希望の未成年の方は、保護者の方と一緒にご来院ください。
まとめ
今回は、重症化したニキビの切り札的な治療であるイソトレチノインの内服治療についてご紹介しました。
イソトレチノインは、ビタミンA誘導体を内服で体内に取り込むことで肌を細胞レベルから変えていく治療になります。他の治療では改善が見られないニキビにも効果が期待できます。
ニキビは治療が難しく、原因や症状に個人差があるため、誤ったケアや治療が行われているケースも多いです。信頼できるクリニックで治療を行うことをおすすめします。
プライベートスキンクリニック(PSC)では、患者様一人ひとりに最適な施術プランをご提案いたします。
長期化、重症化したニキビでお悩みの方は、当院へお気軽にご相談ください。医師・スタッフ一同心より皆様のご来院をお待ちしております!
よくあるご質問
患者様からよくいただく質問をご紹介します。
Q.イソトレチノインとは何ですか?
イソトレチノインは、ビタミンA誘導体を含む内服薬で、重症のニキビの治療に効果があります。
欧米ではニキビ治療薬として、40年以上の歴史がある薬剤です。
Q.どんな症状にイソトレチノインは有効ですか?
長期化、重症化したニキビや通常の治療では治らない方、皮脂が多くて皮膚炎が治りにくい方、毛穴の開き、毛穴の黒ずみ、赤ら顔などの症状に有効です。
Q.イソトレチノインの副作用はありますか?
また、粘膜の乾燥症状(唇の乾燥、ドライアイ等)が見られることがあります。多くの場合は、市販のリップクリーム等での保湿で対処できる程度です。
美容外科 美容皮膚科 プライベートスキンクリニック 梅田院
〒530-0002 大阪府
大阪市北区曽根崎新地1-3-16
京富ビル2階
この施術ページの監修医師
医療法人優聖会最高顧問井畑峰紀
糸リフトやフィラー注入によるしわ・たるみ治療や、にきび治療などの美肌治療を中心とした美容医療に携わる、確かな実績を持つ医師。
糸リフトやフィラー注入によるしわ・たるみ治療や、にきび治療などの美肌治療を中心とした美容医療に携わる、確かな実績を持つ医師。
所属
- 平成15年
- 大阪医科大学 形成外科教室:入局
- 平成21年
- 大阪医科大学 助教(准):就任
美容クリニック非常勤勤務:歴任
- 平成24年
- 医学博士学位取得
日本形成外科学会 専門医認定
- 平成25年
- 某美容クリニック:院長就任
- 令和5年
- プライベートスキンクリニック
最高顧問:就任 現在に至る
略歴
- 一般社団法人日本形成外科学会 形成外科専門医
- 特定非営利活動法人日本レーザー医学会 認定医
- 一般社団法人国際抗老化再生医療学会 正会員
- 一般社団法人 日本美容外科学会 JSAPS(Japan Society of Aesthetic Plastic Surgery) 正会員
- 一般社団法人日本美容皮膚科学会(Japanese Society of Aesthetic Dermatology 正会員
- 一般社団法人日本頭蓋顎顔面外科学会 正会員
- アラガン社 VST(ボトックスビスタ)認定医
- アラガン社 ヒアルロン酸バイクロスシリーズ注入認定医
- Miramar Labs社(ミラドライ開発社)ミラドライ認定医
学会発表
第67回 日本形成外科学会総会・学術集会(2024年4月10日~12日)
※当クリニックのホームページは、厚生労働省より2018年6月に施行された「医療広告ガイドライン」を遵守して作成しております。
※当クリニックの施術メニューは、公的医療保険が適用されない自由診療です。